増加している出産方法「帝王切開」のメリットとデメリット

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2015/05/01

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日本では現在、帝王切開による出産が増えています。帝王切開は手術ですし、怖いイメージが伴いますが、高齢出産や逆子などの自然分娩では危険が伴うケースではお母さんと赤ちゃんを守ることができるとても有効な出産方法 なのです。

帝王切開のメリットとデメリットを学び、帝王切開への不安を解消しましょう。

帝王切開とは

帝王切開とは、赤ちゃんやお母さんに問題が生じ、自然分娩(経膣分娩)での出産が困難、危険と判断された場合に、お母さんの下腹部と子宮を切開して赤ちゃんを取り出す出産方法です。

帝王切開が行われるケース

では、実際に帝王切開はどのような場合に行われるのでしょうか。

帝王切開には、赤ちゃんとお母さんの状態を診断し、陣痛が起こる前にあらかじめ計画した上で手術を行う「予定帝王切開」と、出産の途中に何らかの異常や問題が発生した場合に危険回避のために手術を行う「緊急帝王切開」があります。

予定帝王切開

予定帝王切開は、具体的には逆子、双子、前置胎盤、子宮筋腫、地頭骨盤不均衡(胎児の頭が母体の骨盤よりも大きい)、高齢出産、妊娠中毒症など、前もって赤ちゃんやお母さんに異常が確認されている場合に行われます。

緊急帝王切開

緊急帝王切開は、具体的には胎児仮死、回旋異常、臍帯脱出など、出産の途中に異常が生じ、緊急性を必要とする場合に行われます。

増加している帝王切開

世界的に見て、現在帝王切開による出産は増加しています。日本も例外ではありません。

日本における帝王切開率

日本では現在、帝王切開による出産が増加傾向にあります。厚生労働省の最近の統計では、出産全体の件数に対し、帝王切開による出産の割合は19.2パーセント(平成23年9月調査)と、実に5人に1人の妊婦さんが帝王切開で出産していることがわかります。

平成8年9月に行った調査では、帝王切開の割合は12.6パーセントだったため、15年のうちに1.5倍ほど増加していることがわかります。

世界における帝王切開率

帝王切開による出産は世界的にも増加傾向であり、身体にメスをいれることにあまり抵抗を示さない美容整形大国の韓国では、出産全体の件数に対する帝王切開の割合は40パーセントと、高い割合となっています。

また、ブラジルでは産道を傷つけることを避ける(男性を受け入れるために女性としての機能を守る)ために帝王切開による出産を選択する女性が多く、こちらも高い割合で40パーセントとなっています。

帝王切開が増加傾向である理由

帝王切開が増加している背景には、まず女性の晩婚化が進み、高齢出産や不妊治療による多胎妊娠の増加していることがあげられます。

また、医療事故などによる訴訟問題などのトラブルを避けるために、少しでも自然分娩に問題がありそうなときは母子の安全を優先して帝王切開を行う病院が増えていることも理由のひとつです。

さらに、医療技術の進歩により、帝王切開の安全性が高まり、妊婦さんもあまり抵抗感を示さなくなったことも理由のひとつと言えるでしょう。

帝王切開のメリット

さて、母子共に安全になった帝王切開ですが、帝王切開による出産におけるメリットはどのようなものがあるのでしょうか。

手術予定日が決められる

予定帝王切開の場合は、手術予定日を決めることができます。手術予定日は、あまり分娩予定日に近くしてしまうと、陣痛や破水が起きて緊急帝王切開になってしまうリスクがあるため、分娩予定日の2週間程前の大体38週頃に設定することが多いようです。

手術予定日が決めることができるため、妊婦さんの心構えもできますし、家族が集まれる日に設定したりと、前もって準備をすることが可能です。

出産時の痛みが少ない

予定帝王切開の場合は、陣痛が起こる前に手術を行うため、陣痛の痛みがありません。下腹部を切開する際も麻酔がかかっているため、痛みをあまり感じずに分娩することができます。ただし、麻酔をされる時に強い痛みを感じる人が多いようです。

また、帝王切開による出産は、手術時間が決まっているため、普通分娩と比べて出産時間が短くなります。手術時間は大体2時間くらいの場合が多いようです。

赤ちゃんの頭の形がいい?

帝王切開で生まれた赤ちゃんは、狭い産道を通らないため、頭の形がきれいだと言われています。本当かどうかは定かではありませんが・・・赤ちゃんの頭の形はできるだけきれいにしてあげたいですよね!

帝王切開のデメリット

帝王切開のデメリットについてもあげてみましょう。

入院日数が長くなる

帝王切開は普通分娩と比べて大体4、5日入院日数が長くなります。特に小さなお子さんがいらっしゃったりすると困りますよね。

出産費用が高い

帝王切開は、自然分娩と比べて入院日数が長くなるため、自然分娩よりも出産費用が高額となります。ただし、帝王切開は保険適応となり、高額療養費の対象となるため、申請をすればいくらかお金が戻ってきます。

また、帝王切開は手術ですので、生命保険などにはいっていた場合も給付金が支給されます。場合によっては黒字になるケースも出てくるようです。

出産後の痛みが長引く

帝王切開後は、手術の傷が痛んだり、後陣痛に苦しむお母さんが多いようです。自然分娩で出産したお母さんと比べて回復が遅くなることが多いでしょう。たくさん動いたほうが子宮の回復が早くなるため、処方された痛み止めを使用しながら、なるべく動くように心がけましょう。

傷跡が残る

帝王切開をすると、あまり目立たないことが多いですが、おなかに傷跡が残ります。体質によってはケロイドが残ってしまう場合もあるようです。

次回の出産も帝王切開

1度帝王切開による出産をすると、陣痛が起きた際に、子宮の1度切開した部分が開いてしまう危険性があるため(子宮破裂)、一般的には2人目以降も帝王切開となることが多くなります。

ただし、1度帝王切開で出産した場合も、2人目以降を自然分娩で出産できるVBACを行っている産院もあります。VBACについてはリスクもありますので、考えているお母さんは、医師からしっかり説明を聞いてみましょう。

帝王切開も立派な出産

帝王切開と聞いて、まれに偏見を持っている方もいらっしゃいます。「陣痛の痛みがなくてよかったね」「楽に産めてよかったね」なんて心無い言葉を言われてしまうこともあるかもしれません。

しかし、帝王切開も立派な出産です。出産はどんな時だって命がけです。救えなかったかもしれない命を、お母さんのおなかを切ることによって守ったということなのです。自信を持って赤ちゃんを愛してくださいね!

みんなのコメント
  • ミホさん

    私も途中まで普通分娩の予定で破水し、陣痛もある程度きてからの高血圧により緊急帝王切開で第一子を生みました。
    術中は麻酔が効いて全く痛みは無かったけど、部分麻酔なので意識があり、麻酔がだんだん効いてくる事による呼吸困難や気持ち悪さに襲われて少しパニックになりました。
    母子ともに無事出産を終えられましたが、術後麻酔がきれ、下腹部と子宮のものすごい痛みに襲われ痛み止めを何回かしてもらいましたが全く効いてくれず、一晩中眠れずに痛みにひたすら耐えていました。
    帝王切開は楽に生めると私も偏見を持っていましたが、こんなに痛くて術後すぐ赤ちゃんも抱けず、同室になれるのも普通分娩の人より遅く、退院してからも傷口は痛むし出血もあり赤ちゃんのお世話も辛い…
    こんなに大変な出産だと思いませんでした。
    身を持って帝王切開も普通分娩と同じ、痛みに耐えて我が子を生む方法なんだと思い知りました。
    どんな出産方法でも母は強しですね。

  • はとこさん

    経膣分娩、自然分娩、普通分娩と、1ページの中で同じ分娩に対する表現が統一されていないのが気になりました

  • メイソさん

    自然分娩の方が良いに決まってる。帝王切開は、お腹と子宮を切るんだよ。大変に決まってる。手術経験ないから、「楽で良いね」なんて言えるんだ。どっちでも、命がけなのに。勝手に比べて、「陣痛なくて、楽で良いね」なんて、あまりに無神経でしょ。

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