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妊娠後期に起こるかもしれない胎盤剥離について知っておこう

2015/04/24

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妊娠後期になると早産など、様々なリスクがついてまわります。その中の一つに胎盤剥離も含まれます。胎盤剥離は特に起こりやすい要素というのもありますが、基本的には誰にでも起こりうるトラブルです。

そのため、万一に備えて知識として知っておくことも大事です。胎盤剥離のメカニズムや症状などを紹介するので目を通しておきましょう。

胎盤剥離とは?

胎盤は、子宮の内側についていてへその緒で赤ちゃんとつながっており、母体からの酸素や水分、栄養分などを赤ちゃんに送る役割をしています。通常、出産時に赤ちゃんが誕生した後で、自然に子宮から剥がれて外に出てきます。

しかし、赤ちゃんがまだ子宮内にいるうちに、先に胎盤だけが剥がれ落ちてしまうことがあります。 これが、胎盤早期剥離という状態ですが、正式には、常位胎盤早期剥離と呼ばれています。

メカニズム

胎盤剥離は、胎盤がしっかり形成されていなかったことが要因だとされていますが、実はまだはっきりとした原因はわかっていません。 しかし、どのようにして剥がれていくかというメカニズムは解明されています。

通常子宮と接着している胎盤の中には、血液が流れていますが、まず何らかの異常がおきて血液の流れが悪くなります。

血流が滞ると、新鮮な血液が循環しなくなるので子宮と胎盤が接着している部分の細胞が死んでしまい、少しずつ剥がれて出血が始まります。

すると、接着面から流れ出た血液が溜まり、胎盤がどんどん剥がれていってしまい、やがて全て剥がれ落ちることになります。

なりやすい人

胎盤剥離が起こりやすい、リスクの高い要素を持った人もいます。しかし、妊娠後期までは何も異常がなく経過も順調だったのに、急に胎盤が剥離してしまうといってケースもあります。

発生リスクの高い条件に当てはまらないという場合でも、絶対安心とは言えないことは覚えておきましょう。

妊娠高血圧症候群

妊娠前から高血圧傾向にある場合も当てはまります。胎盤剥離の3割程度は、高血圧が関係している と言われています。

胎児奇形や子宮内胎児発育遅延

胎児の頭や体が正常な形をしていない胎児奇形や、お腹の中で十分に育たない発育遅延は、胎盤に何らかの異常があって起こる場合が多い とされています。そのため、胎盤剥離にもなりやすいとされています。

胎盤剥離の経験がある

以前の妊娠で胎盤剥離を起こしていると、1割の確率で再度起こることがあります。

前期破水や感染症

破水によって、子宮内の圧力が低下することにより胎盤がはがれやすくなる場合もあります。更に卵膜などがウイルスに感染すると、胎盤を作る組織が破壊されて剥がれることもあります。

喫煙

タバコに含まれる有害物質が胎盤内の血管収縮を引き起こし、血流が悪くなって剥がれてしまうこともあります。 喫煙者の胎盤剥離が起こる確率は、非喫煙者の2倍とも言われています。

腹部に衝撃を与える

交通事故や階段、道路などで転倒して腹部を強く打ち付けると、子宮に衝撃が加えられて胎盤が剥離する こともあります。

転倒時は何も症状がなくても、しばらくしてから胎盤剥離が起こることもあるため、腹部を強打した場合は早めに超音波検査などを受けることをおすすめします。

起こりやすい時期

胎盤剥離は、主に妊娠32週頃から起こる確率が高くなり、最も起こりやすいのが35週から37週にかけてであることが分かっています。

そのため、妊娠30週を過ぎた頃から、胎盤剥離の症状を頭に入れておき体調の変化を見逃さないようにしましょう。少しでも異常を感じたら、大事をとってかかりつけの産院を受診しましょう。

母子への影響

母体から胎盤を通じて酸素や栄養分を得ていたのに、胎盤が剥がれてしまうと赤ちゃんに酸素や栄養分を送ることができなくなります。

赤ちゃんは酸素不足の状態に陥り、呼吸ができなくなるので命の危険にさらされます。 命が助かっても、呼吸をしていなかった時間が長いと生まれながらにして、脳に障害が残る場合もあります。

胎盤が剥がれてしまうと、剥がれた痕からの出血がひどくなって出血量が増えます。更に、傷口から体内物質が入り込んで、血液が固まりにくい状態になりとても危険です。

大量に出血すると急激な貧血状態に陥り、いわゆる出血によるショック状態に陥り、妊婦さん自身の命に関わる場合もあります。

対処法

胎盤剥離が一度起こってしまうと、まだ一部しか剥がれていない段階であっても、もはや剥落を止めることはできません。一刻も早く赤ちゃんを外に出してあげて、母体の止血の処置をすることが、母子の命を救う最善の処置となります。

急を要するのでほとんどの場合は、妊娠週数に関係なく緊急帝王切開手術を行い、出産となります。ただ既に陣痛が来て、子宮口が全開もしくは、それに近い位開いている、お産が進みつつあればそのまま経膣分娩で出産する場合もあります。

赤ちゃんをいち早く誕生させるために、鉗子などの専用の器具を用いて、赤ちゃんを引っ張り出す方法を取ることもあります。

症状

胎盤剥離は早めに気づいて、すぐに処置する必要があります。体調に異変を感じたら、症状に当てはまるかどうかチェックしましょう。

  • なんの前触れもなく急に下腹部に激しい痛みを感じる
  • お腹がいつもよりも異常に固く張る
  • 少量の出血が続いて、血液が固まらない
  • 胎動が極端に少なくなる

診断方法

診断は、超音波検査で子宮内の様子をモニターで確認すると、胎盤剥離が起きている場合は、ちょうど子宮と胎盤が接着している部位に、血の塊の影が映るのでわかります。

更に、お腹の赤ちゃんの心拍数を計測し、心拍が弱くなっていると赤ちゃんに異常が起きていることがわかります。

早めの受診が大事

胎盤剥離は原因がはっきりわかっていないので、予防するのはとても難しいとされています。 だからといって、過剰に心配しすぎる必要もありません。

胎盤剥離は発見が早ければ、そして迅速に処置を受けることができれば、母子の命を守ることもできます。

普段から、腹痛や出血などいつもと違った症状がないかを気にかけ、万一少しでも心配な症状があれば、ためらわずにかかりつけの産科に相談しましょう。

また、妊婦検診の超音波検査でも異常が発見されやすいので、検診はきちんと受診することも大切です。

みんなのコメント
  • みみみんさん

    なんだか怖い・・

  • ちーさん

    まさにこれで、先日予定日より一ヶ月以上早くに出産しました。私の場合は異常な張りと出血を確認してすぐに受診したことと、産婦人科の先生の的確な判断により大病院に転院できたことで、母子とも無事に出産を終えることが出来ました。
    定期検診と異常が起こったときの素早い受診は本当に大事です!

  • ももさん

    朝から、下痢の時と似たような下腹部の痛み、薄着で寝てたからお腹冷やしたかなと思っていたが、何時間たっても引かず、お腹はかっちかち…温めたり横になっても治らず、結果かかりつけ医から大病院搬送の末母子助かりました。異変は少しでも感じたら病院に行くべきです

  • ちびさん

    先日同僚がこれで出産。
    間に合わず死産だったと…。
    同僚も輸血をしているとの事。
    産まれてくるまで本当に何があるかわからず
    恐いですね。

  • まなたんさん

    初産なので..
    お話を聞いて
    物凄く怖くなりました..(´・・`; )

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