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正常妊娠と間違えないためにも!子宮外妊娠の原因や症状を知ろう

2015/06/02

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妊娠の兆候が見られても、病院で診察を受けると子宮外妊娠だったというケースもあります。正常な妊娠と間違えやすく、また妊娠の可能性がある女性なら誰にでも起こり得るトラブルです。

言葉は知っていても、詳しいことまでわからないという人も多いので、この機会に子宮外妊娠について知っておくことをおすすめします。

子宮外妊娠とは

子宮外妊娠とは、子宮以外の場所で妊娠が成立することを言います。通常卵子と精子は女性の体の中の卵管という部分で結合して受精卵となり、子宮へ移動して着床することにより妊娠が成立します。

しかし、受精卵が何らかの原因で子宮へは移動せずに、着床してしまうケースもあるのです。子宮外妊娠は、全体の妊娠の1から2パーセントですが、流産の10件に1件はこの子宮外妊娠が原因とされています。

種類

子宮外妊娠には、受精卵が着床する場所によって、卵管や卵巣、子宮頚管や腹腔の大きく4つの種類に分けられます。卵管妊娠は、更に卵管の場所によって3つに分けられます。

卵管妊娠
間質部妊娠
子宮と卵管がつながる辺りで全体の2パーセントの割合で発生
峡部妊娠
卵管の真ん中辺り、一番狭い所で90パーセントの割合で発生
膨大部妊娠
峡部より先の太くなっている所で8パーセントの割合で発生
卵巣妊娠
受精卵が卵巣へ戻ってしまって着床
子宮頚管妊娠
子宮の出口付近、産道で着床
腹腔妊娠
受精卵が卵管から内臓が入っている腹腔に落ちて着床

子宮外妊娠の98パーセントは卵管妊娠であり、残りの2パーセントが卵巣など他の場所で発生します。

原因を知ろう

子宮外妊娠の原因として、最も多いのが卵管に傷ができることだとされています。他にも感染症や遺伝などいくつか要因があります。

傷や癒着

人工中絶手術などにより卵管に傷ができたり、腹部の病気による手術で卵管と腹部の細胞組織がくっついてしまう癒着を起こすこともあります。

傷や癒着が受精卵の通り道の妨げとなり、 卵管を通り抜けることができずに子宮までたどり着くことなく、別の場所で着床する場合もあります。

性感染症による機能低下

クラジミアや淋病などの性感染症にかかると、卵管に炎症が起きます。すると、卵管上皮にある受精卵を運ぶ働きをする繊毛の動きが鈍くなり、受精卵が子宮へと運ばれなくなります。

遺伝

生まれつき卵管や卵巣などの奇形があったり機能にトラブルを抱えていて、体質的に受精卵が卵管に留まりやすいという人もいます。

主な症状

子宮の正常な場所に着床すれば、子宮内膜がふかふかのベットとなり、受精卵は居心地のよい環境で細胞分裂を繰り返しながら大きく成長していきます。

子宮は伸び縮みするので、赤ちゃんが大きくなっても優しくカバーすることができます。ところが、子宮以外の場所には十分な収縮性も赤ちゃんが育つ十分な空間も、そして快適な環境も準備されていません。

そのため着床すると、周りの細胞組織や器官、血管などを壊しながら、細胞分裂が繰り返されます。

そして受精卵が大きくなると、卵管や卵巣が破裂するなどをしてお腹の中で大量出血を起こし、命に関わることもあります。子宮外妊娠は、早期に発見して処置することが大事です。

主な症状としては、ピンク色の血が混じったおりものや不正出血が続きます。また、下腹部からお尻、股のあたりにかけて響くような鈍痛が続いたり、歩くだけで痛みが走ることもあります。

中には全く自覚症状がなく、内部で大量に出血して始めて気づくという人もいるなど症状の程度も個人さがあります。

正常妊娠と間違いやすい理由

子宮外妊娠は、受精卵が子宮の正常な位置以外の場所に着床して細胞分裂が始まっても、先に説明したとおり、母体には何ら症状が出ないという人も多いのが現状です。

着床した卵管などで、受精卵の大きさと重さに耐え切れず破裂して出血が起こるまでは、生理の遅れや高温期の継続、倦怠感や微熱など通常の妊娠初期に感じる症状が現れます。

妊娠初期症状があれば、もしかしたら妊娠したかも?と思うのが普通です。その時まさか子宮外妊娠が起きているとは思いもよらないため、正常な妊娠だと思い込んでしまう人がほとんどです。

子宮外妊娠には特有の症状がなく、正常妊娠と同じ妊娠初期症状が現れるのが正常妊娠と間違われやすい大きな理由となります。初期の段階で病院を受診しなければ、自分では子宮外妊娠と気づきにくく、発見が遅れる危険性があります。

超音波での診断が可能

以前は着床部位から出血したり、急激な腹痛が起きるといった目立った症状がないと子宮外妊娠は発見されにくいものでした。

しかし、最近では超音波検査などで子宮や卵管などを映像化して見れるので、着床位置も確認しやすくなったので早期発見が可能となってきました。

生理が遅れている、高温期が続くなどの妊娠の兆候が見られ、妊娠検査薬で陽性の反応がでたらできるだけ早めに産婦人科を受診することをおすすめします。

検査薬で陽性反応だと、即妊娠したと思われがちですが、正常妊娠ではない可能性もあるということも頭の片隅で覚えておきましょう。

適切な処置を受けよう

子宮外妊娠と診断された場合、残念ながら赤ちゃんの成長は望めません。母体を守るために大きく分けて3つの処置が取られます。受精卵が着床した部位や受精卵の状態などによって、行なわれる方法も異なります。

待機療法

着床した受精卵が成長できず、自然に剥がれ落ちて吸収され着床部位が元通りになるというケースもあります。

着床部位や症状の程度によっては外から何も手を加えずに、そのまま慎重に経過を観察するという場合もあります。

薬物療法

受精卵の成長を止め、自然剥離を促す薬を数回投与する治療方法もあります。 抗がん剤の一種であるMTXという薬を使用しますが、体に有害なものではないので心配いりません。

胎児の心拍が確認できず、卵管や卵巣などの着床部位が破裂する危険性が低く、更に妊娠すると分泌量が多くなるHCGというホルモン量の、血液中の値が低いなど実施には条件があります。

手術

卵管や卵巣などの着床部位で、受精卵が既に破裂して出血を起こしている状態になると、卵管や卵巣ごと切り離して取り除く手術が行われます。

手術は、お腹を切る開腹手術とお腹に小さな穴を開けて行う腹腔鏡手術があります。最近では傷跡も小さいので体への負担も軽く、術後の回復も早い腹腔鏡手術が主流となっています。

原因や症状を知って早めの対策

妊娠初期特有の症状に当てはまり検査薬も陽性なら、赤ちゃんを授かったと疑うことなく喜んでしまいがちになります。

しかし子宮外妊娠は誰でも起こりうるトラブルなので、この機会に原因や症状などを知って、妊娠の可能性があれば早めに病院を受診することが大事です。

また、一度子宮外妊娠を経験すると、再発の確率が1割から2割と高めなので次の妊娠を考える上で気をつける必要があります。

というのも、例えば一方の卵管が感染症や遺伝などにより状態が悪いと、もう一方の卵管も同じように状態が悪化し、受精卵の通り道を妨げる可能性が高いとされているからです。

もう一度赤ちゃんを授かりたいという気持ちがあっても、再発への恐怖とせっかく授かったと思った命が子宮外妊娠だったという前回の辛い体験から、なかなか次の妊娠に積極的になれないという人もいますよね。

過去に子宮外妊娠を経験している人でも、自然妊娠して無事に出産を迎えたという人もたくさんいます。 なかなか気持ちの切り替えは難しいですが、希望を捨てないで前向きな気持ちでトライしてもらいたいです。

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