体の回復に合わせた産後におけるママの過ごし方や注意したい事

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2015/06/20

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やっとの思いで出産を終え、可愛い我が子にも出会えていよいよ本格的な育児がスタートしますが、産後は母体が妊娠前の体へと戻っていくための大事な期間でもあります。

育児や家事などママがこなしたい仕事は多く、元気で動けるからといってやりすぎると、回復が遅れたり体に大きなダメージを残すことにもなりかねません。

頑張りすぎるママさんが産後すぐから無理しないためにも、産後母体はどのように回復していくのか、そして産後はいつからどのようなことができるのかを知ることは大事なので、順に紹介していきます。

産褥期の体の回復

出産後の体は妊娠や分娩で変化したり、疲れきった体が妊娠前と同じような状態にきちんと回復する期間を産褥期と呼びます。

産褥期はほぼ後1ヶ月から1ヶ月半までの期間になります。では、産褥期に体がどのように変化していくのかをまずみていきましょう。

子宮復古

赤ちゃんを育てるために通常の大きさの約7倍にまで大きく膨らんだ子宮は、産後には急速に元の状態に戻っていきます。

まず、赤ちゃんが産まれて胎盤が排出されると、子宮の重さは約1キロ程にまで減ります。産後2、3日経つと子宮の内側も再生が始まり粘膜が作られます。

その後、子宮が収縮しながら小さくなります。出血がしばらく続くので重さが減り、1週間経つと約500グラムになります。

大体2ヶ月経つと子宮は妊娠前の大きさに戻り、内部も元通りになります。 短かった子宮頚管も産後1ヶ月から1ヶ月半で元の長さ、状態に復活します。
 

会陰の傷

出産時に切開したり、裂けてしまって縫い合わせた会陰の傷は、概ね産後4、5日でしっかりとくっつきます。

最近では、体内で自然に溶けてなくなる糸を使っている病院が殆どなので、傷の治りも早いとされています。

産後すぐはちょっと動くだけでも痛みがありましたが、産後1週間から10日位で痛みも感じなくなり、歩くのも楽になります。

また傷がつっぱった感じやひきつるような違和感も、1ヶ月位すると次第に感じなくなります。

悪露

産後は悪露とよばれる、粘着性のある出血がしばらく続きます。妊娠中に赤ちゃんと母体をつなぐ胎盤が子宮内の内側にくっついていましたが、赤ちゃんが誕生すると自然に剥がれて外に出てきます。

この胎盤が剥がれた後に傷から流れ出た血液に、子宮内の分泌物などが入り込んで月経の時のように出血するためです。

悪露は、産後2、3日まで位は赤色もしくは赤黒色で、量も自分で出血している感覚がある位の多量です。その後、日数と共に出血量も減って、1週間位で色も薄く茶褐色になります。

それから段々おりものような黄色や白色へと色が戻り、産後1ヶ月から1ヶ月半位で悪露もなくなります。

後陣痛

赤ちゃんが産まれて胎盤は排出され子宮が空っぽになると、大きく膨らんだ子宮が元の大きさに戻ろうと動き始めます。

この時、定期的に子宮が収縮を繰り返すので強い痛みがありますが、産後に起こる陣痛のような症状ということで後陣痛と呼ばれています。

初産婦よりも経産婦のほうが子宮が伸びやすく、お腹が大きくなりやすいのでその分収縮も強く、後陣痛がきつくなると言われています。

骨盤ベルトで締めたり、どうしても痛みが我慢できない時は痛み止めをもらって乗り切ります。産後3、4日すれば徐々に後陣痛はなくなり、痛みもひいていきます。

産褥期のトラブル

産褥期に順調に体が回復しなかったり、慣れない育児でストレスなどが溜まると心身が思わぬトラブルに襲われることがあります。産褥期のトラブルは長引いたり、その後の生活に影響を及ぼすこともあるので注意が必要です。
 

子宮復古不全

出産時大きくなった子宮は収縮を繰り返して、通常であれば産後約2ヶ月位でほぼ妊娠前の状態に戻ります。

しかし、子宮収縮が十分でないと子宮がなかなか元の状態に戻らないことがありますが、それを子宮復古不全と言います。

子宮内に胎盤や卵膜の欠片が残ってしまうことが、子宮回復を遅らせる原因とされています。

子宮の回復が遅れると、感染症や子宮内膜が炎症を起こして、内膜の細胞組織がくっつく子宮内宮癒着などを引き起こす場合もあります。その後不妊になったり。妊娠しても流産しやすくなるなどの弊害があります。

子宮が順調に回復していれば、後陣痛や悪露なども次第に収まりますが、お腹の痛みが長期間続いたり、出血量が多くなかなか止まらない時は早めに病院にかかりましょう。

産褥熱

出産中も含め、産後10日までに間に2日以上38℃異常の熱が続く場合のことを指します。会陰の傷などから細菌が体内に入り込み、感染症を起こすのが原因です。

産褥期は会陰の傷を消毒し、悪露はこまめにパットを交換して清潔に保つようにすると予防できます。

排泄しにくくなる

出産でいきんだときに骨盤に強い力がかかるので、筋肉が疲労します。更に、赤ちゃんが骨盤を押し広げて産道を通って出てくるため、骨盤が緩んでしまいます。

そのため、産後2、3日は排尿しづらく感じる場合があります。次第に骨盤の筋肉は回復するので、排尿時の違和感は解消されます。

ただ、骨盤の筋肉が緩んだ状態が続くと、くしゃみや笑った際などにふいに尿が出てしまう尿漏れに悩まされることもあります。

また、出産時のいきみなどが原因で肛門が切れる切れ痔や、うっ血するいぼ痔などになることもあり、排便しづらくなります。

また、特に母乳育児のママの場合、産後はママ自身が摂取した栄養分や水分は母乳を作るために優先的に使われるため、胃腸は水分不足になって便秘しやすくなります。

産後うつ

産後は昼も夜も関係なく育児に追われ、睡眠も十分に取れないためママは疲れ果ててしまいます。

また、初産婦さんだと特に初めて育児で不安になりやすいと言えます。そして家族の協力がない、更に育児について意見されたりすると精神的に不安定になり、落ち込んだり親としての自信をなくしてしまう場合があります。

2週間以上気持ちが落ち込む日々が続くと、産後特有のうつ症状の可能性が高いため、家族の協力を得たり精神科医を受診するなど、気持ちを安定させるための手立てが必要となります。

産褥期の過ごし方

産後、妊娠出産で大きく変化した母体は、妊娠前と同じ状態にすごいスピードで戻ろう動き始めます。

そのため、体調がすぐれない期間が続くので赤ちゃんを無事に出産しても、すぐに妊娠前と同じように動くことはできません。

しかし、育児や家事などママさんにはやらなければならない仕事がたくさんあるため、焦りがちになります。

そこで、事前に産後の計画が立てられるように、産後の期間別にできることを説明するので参考にしてみましょう。

産後2週間

大体出産後5日から1週間位で問題がなければ、母子ともに退院となります。まだ母体は十分に回復していないので、産後2週間は布団を敷いたままにして、ママはオムツ換えと授乳のみに専念しましょう。

慣れない育児と昼夜問わずのお世話による睡眠不足、出産の疲れで体が辛い時期なので無理をしないで、せめて赤ちゃんが眠っている時間は一緒に横になって、少しでも睡眠を取りましょう。

家事や上の子のお世話は、旦那さんや両親などの家族にお願いしましょう。実家が遠かったり、旦那さんの仕事が忙しくて家族の助けが得られない時は、自治体や民間の産褥ヘルパーサービスに頼りましょう。

幼い上の子の相手をするのもしんどいので、一時的に保育園に預けられるように産前から手続きしておきましょう。

入浴はまだ湯船に浸かることができないので、軽くシャワーをして、会陰の傷は消毒して清潔を保ちましょう。

産後3週間

産後3週目が過ぎると少しずつ体の回復も進み、楽になってきます。少しずつ起きている時間を増やして、日常生活に体をならしていきましょう。

また、家事も体の負担が少ない、軽いものなら始めても大丈夫です。食事作りは、温めるだけのレトルトや炒め物、焼くだけのものなど短時間で調理を済ませることができるものを活用して短時間で終わらせましょう。

掃除は体への負担が大きいので、普段自分が生活するリビングやキッチンなどを限られた場所だけを、さっと掃除機かける位にしておきましょう。トイレは用を足すついでにさっとブラシで便器を磨く程度、浴室もシャワーで床や壁を流す位なら大丈夫です。

洗濯も特に干したり取り込んだりする際は足元に気をつけながら、ゆっくりやりましょう。でもちょっと疲れたなと思ったら、横になって休むようにしましょう。

家事は一回ですべてを終えてしまうのではなく、休憩を挟みながらのんびりこなすことをおすすめします。

いくら産後すぐよりは動けるようになったといっても、まだ完全には体は回復していません。ちょっと無理をすると、悪露が増えたり、お腹が痛くなる、発熱するなど子宮復古不全や産褥熱になる場合もあるので気をつけましょう。

上の子のお世話は、食事や着替えなど軽いものはやれますが、まだ抱っこやおんぶなどは体への負担が大きいので控えましょう。まだできないことも多いので、家族や外部の託児サービスに依頼しましょう。

入浴は、引き続きまだ湯船に入ることはできないので、シャワーにしておきましょう。また外出はまだ控え、買い物は家族に頼んだり、宅配サービスやネットスーパーなどで済ませましょう。

産後1ヶ月

産後1ヶ月目には、出産した病院で1ヶ月検診を受けましょう。 母体は会陰の傷や子宮の回復具合、赤ちゃんは発育具合などを診察してもらい、問題ないと言われたら家事や上の子のお世話もほとんど自分でできるようになります。

今までは布団を敷きっぱなしにしていたと思いますが、布団を畳んでほぼ元の生活に戻っても大丈夫です。

しかし、まだまだ授乳間隔は短いので、夜中にゆっくり眠ることはできません。時間が空いたら、できるだけ横になって昼寝しましょう。

また、近場への買い物や上の子の保育園への送迎、銀行や市役所などへの用事などでの外出も短時間であれば、自分で車を運転して出かけてもよいでしょう。

でも、重たいものを持つなど力のいる家事などはまだ自分ではやらないようにしましょう。医師から許可がでれば、今までシャワーだけだった入浴も、湯船に浸かってもかまいません。

産後5週間

ほぼ妊娠前と同じような生活に戻して言っても問題ありません。 いつまでも横になってばかりいると、どんどん体力が落ちていくし、却って体の回復を遅らせる場合もあります。

自分のペースでよいので、家事も1日の計画を立てながら段取りよくこなしていきましょう。この頃になると、遠出の外出もできるようになります。

産後6週間から2ヶ月

体も妊娠前と同じ位にまで回復し、いつも通りの生活が送れるようになります。産後2ヶ月から3ヶ月で月経が再開する人もいますが、母乳育児の場合はもっと遅くなります。

家事や上の子の育児も、妊娠前と同じようにこなせるようになります。逆に家にばかりこもっていると、気持ちが塞いでストレスが溜まりやすくなります。

まだ赤ちゃんを一緒に連れての外出は難しいという場合は、休日は旦那さんに少し赤ちゃんを預けて買い物したり、お茶したり、美容院に行ったりしながらママもリフレッシュしましょう。

また産休中の働くママは、早い人なら産後半年位から職場復帰する人もいるでしょう。出産と産褥期で体力が落ちているので、家で簡単な体操をしたり、ウォーキングするなどして体力をつけましょう。

他にも、赤ちゃんを保育園や託児所に預けるために必要な手続きや、荷物などの準備もそろそろ始めましょう。

無理は禁物

出産という大仕事を終えて、産後しばらくは母体はひどく疲労し、子宮なども傷ついています。

妊娠中は思うように動けなかったからと、産後すぐから家事や育児に張り切りすぎたり、頼れる人もいないので、仕方なく産後も自分が動かなければいけないというママさんもいるでしょう。

しかし、産後すぐに無理して動きすぎると、体の回復が遅れるばかりか回復がうまくいかず、子宮や卵巣などに疾患を抱えることにもなりかねません。

産後は、最低でも3週間から1ヶ月は無理は禁物です。動けないもどかしさはありますが、短期間だけだと割り切って頼れる人がいればお願いし、多少の出費は必要経費だと割り切って外部のサービスを大いに活用しましょう。

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