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親の期待で子が育つ!ピグマリオン効果を子育てに生かせ!

2014/12/31

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「ピグマリオン効果」という言葉を耳にしたことはありますか?育児雑誌を読めば「叱らない育児を!」、育児書を読めば「子どもは褒めてこそ伸びる!」、子育てサイトを見れば「子どもを叱るのは逆効果」などなど、とにかく「子どもを叱るのは良くない」というのが最近の育児のトレンドですよね。

とはいえ悪いことをしたら注意しなくてはいけませんし、やる気がなければ発破をかけることもありますからなかなか「叱らない」というのは難しいものです。

叱らない、褒めて伸ばす、という言葉を素直に考えると「何をしても怒らない」「いいことをしたときにはいっぱい褒めてあげる」という二つの要素しか思い浮かびませんが、これ以外にも「期待をかける」ということで「叱らない」を実践することができます。

そしてこの「期待をかける」ということこそピグマリオン効果なのです。

期待をかける育児「ピグマリオン効果」

ピグマリオン効果というのは教育心理学における心理行動の一つで「教育期待効果」「ローゼンタール効果」とも言われています。

「人間は期待された通りの成果を上げる傾向にある」とする考え方で、教育現場で効果のあった方法とされており、日本でも多くの保育園・幼稚園で取り入れられ実践されています。

これを提唱したのはアメリカの教育心理学者であるローゼンタールで、行われた実験によれば無作為に選んだクラスの無作為に選んだ生徒の名簿を担任に渡し、「この名簿に上がっている子どもは今後数カ月の間に成績が伸びる子だ」ということを伝えたら確かに成績は向上した、ということです。

論文には「担任の先生が生徒に期待を持って接したこと」「生徒も期待を込められていることを意識したことで成績が伸びた」と主張されています。

ネズミを使った動物実験でも「こっちは利口なネズミでこっちは全くダメなネズミ」と、実際は差のない二つのグループのネズミを大学の研究グループに渡したところ、実験者たちが利口なネズミは丁寧に、ダメなネズミをぞんざいに扱ったことで実験結果にも差が出たとして「期待度と達成度は比例する」としています。

この報告については不備の指摘されている箇所もあることから、すべてをそのまま信じることはできず今も議論がされているという側面はありますが、この「導き手が期待をかけることで受け手も意識し、その期待に応えようとする」という考え方はまさに「叱らず、褒めて伸ばす」という考え方に当てはまりませんか?

実践!ピグマリオン効果!

これを育児に生かし実践する時に気をつけたいのが「相手に期待が伝わるようにすること」と「環境を整えること」です。

どんなに「あなたならやれるよ!」と声をかけても嘘くさいと子どもは敏感ですから相手の真意を疑うでしょうし、またどんなに美しい詩が書かれていても字が汚いとなんとなく頭に入ってこないように、部屋が汚い、物が散らかっているなど環境が悪いと、どんなに褒めても「本当かな?」と自分で自分を信じきれないものです。

ですからピグマリオン効果を実施するにあたって一番重要なのはまず親自身が「この子は素晴らしい子だ」と信じることです。

「この子はやればできる」と信じて声を掛けることで嘘のない声かけがストレートに子どもに届きますし、「この子のために」と思えば生活環境も自ずと整ってくることでしょう。

「○○ちゃんはいい子だね」「○○ちゃんならできるよ」と大好きなママさんに言われたらお子さんもきっと「そうかなぁ?」とその気になってくれることでしょう。

失敗しても「今回はダメだったけど次はできると思うよ」と期待をかけてあげればやり遂げようとする姿勢もママさんからのアドバイスを聞く態度もきっと変わってきますよ。

ついやってしまいがち?ゴーレム効果とは?

これと対をなすのが「ゴーレム効果」。ゴーレムとはユダヤの伝説に出てくる泥人形のことで、自分の意思を持たない人形であることから「期待をかけられず存在を気にかけられないことで自分自身の価値を下げてしまう」ことでゴーレムの名前が使われているようです。

先述した実験で、「ダメなネズミ」とレッテルを貼られたネズミは個体差がないはずなのにぞんざいな扱いを受けたことで実験結果にも差が出てしまいました。

話の通じないネズミでもそうなのですから話のわかる子どもが大好きなパパママから受けたものであるならばそれはさらに子どもに届くのではないでしょうか。

失敗をすると「もう!また失敗して!」上手くできないと「なんで上手くできないの?」とその結果を責めてしまいがちですが、こういった言葉をかけることでその子にプラスになることはありません。

失敗したのであればその原因を伝える、上手くできないのならどこがいけなかったのか一緒に考えた方が生産的ですよね。

悪いことを叱るにしても「どうしてそうダメなことばかりするの!」と言うより「相手が痛がることはしたらダメでしょ?」「これは危ないって前にも教えたよね?」と具体的に教えた方が相手に届くもの。実は咄嗟に出る叱り言葉は意外に非生産的なのです。

こういったネガティブな言葉を聞いてばかりの子どもはやはり自分自身の価値も低く評価しがち。「どうせダメなんだ」が根底にあると、どんなアドバイスも聞き入れられなくなってしまいますから子どもの向上心を伸ばすためにもなるべく避けた方がいいでしょう。

しかしどうしても「もう!」とか「また!」と子どもが失敗した時に声が出てしまうママさんは言葉を「なんでやねん!」に統一してとりあえず突っ込みっぽくしてみるといいかもしれません。

「ふざけているのか」と言われそうですが、とりあえず筆者はこの方法で即座にネガティブな言葉を言うことは回避できるようになってきましたし、子供の態度もネガティブな言葉で叱っていた時に比べ柔軟になってきました。

別に「なんでやねん!」でなくてもいいのですが、とりあえずネガティブな反応を避けるために咄嗟に口をつく言葉をもう少し中和したものに変えてみると効果があるかもしれませんから試してみて損はないかと思います。

保育の現場で使われている「ピグマリオン効果」とそれに対をなす「ゴーレム効果」、いかがでしたか?子どもは親が思う以上に親の言うことは絶対ですから褒めれば伸びるし叱れば潰れてしまうのは当たり前のことかもしれません。

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