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乳歯が抜けたらどうする?子供の歯を保存する意味や洗浄・保管方法

2016/07/08

乳歯が抜けた子供

赤ちゃんのころから一緒に成長してきた乳歯。初めて生えた時には嬉しくて写真を撮り、次の歯が生えるたびに喜んで、毎日仕上げ磨きをして、見守ってきた成長の証です。

ママ達が子供の頃は、丈夫な歯が生えてくるおまじないとして「下の歯が抜けたら屋根の上に」「上の歯が抜けたら床下に」投げた、という方が多いと思います。

最近では抜けた乳歯は大切に保存しておくという方が増えています。保存派のママ達に聞いてみると「記念のため」「将来の健康維持のため」など、その理由は様々です。

そこで、近年話題となっている再生医療と乳歯の関係や保存の意味、それから歯医者さんに教えてもらった上手な乳歯の保存方法を紹介します。


乳歯が抜ける時期はその子その子で違う

一般的に6歳前後に歯が生え変わり始めると言われています。一番初めに抜けるのは下の2本の前歯、次に上の2本の前歯という子が多いようです。

とは言え、歯の生え変わりは本当に個人差が大きいものです。幼稚園の年中さんで抜ける子もいれば、小学2年生になってから初めて抜けた、という子もいます。

遅い早いと気にしすぎず、おおらかに構えていましょう。それよりも、虫歯のない乳歯のまま生え変わるよう、きちんと仕上げ磨きをしてあげて下さいね。

乳歯から永久歯に生え変わる仕組みを知ろう

乳歯が抜けて永久歯が生えてくるということを、当たり前のように考えていましたが、私達の口の中では一体どのようなことが起きているのか、知っていますか?

4歳頃の子供の歯のレントゲン写真を撮ると、もう既に歯茎の中に永久歯がズラッと並んで待機している様子を見ることができます。

この永久歯は、乳歯の根っこ(歯根)を吸収して育ちます。永久歯が吸収して歯根がなくなることで乳歯はバランスを崩してグラグラし始め、やがて抜けていくのです。

乳歯の虫歯は永久歯に悪影響を与えると言われています。ただしこれは、乳歯の虫歯が永久歯に移り、虫歯になった永久歯が生えてくる、ということではありません。

虫歯のある環境のまま、口の中が不健康なままでは、永久歯が生えてきてもすぐに虫歯になってしまう、ということです。

乳歯には、顎の骨を発達させて永久歯が生えるための隙間を作る、という役割があるのです。虫歯などで乳歯が抜けてしまうと、永久歯のための隙間がなくなってしまいます。

顎の骨が発達できなかったことで歯が本来の位置に揃うことができず、おかしな場所に生えてきてしまい、歯並びが悪くなってしまうのです。

3ヶ月に一度は歯医者さんに行き、口の中の様子をチェックすることをオススメします。その時には、歯科衛生士さんに上手な歯磨きと仕上げ磨きのやり方を教わりましょう。

そして虫歯が見つかった時には早めに治療してあげて下さい。痛くない段階で歯の治療ができれば、子供だって歯医者さん嫌いにはなりませんよ!

再生医療の現場では乳歯が注目されています

最近よく耳にするようになった「再生医療」という言葉。そもそも再生医療とは、どんなものか知っていますか?

再生医療とは、人間の持つ再生医療能力を利用し、自分自身の幹細胞を使って、ケガや病気で冒された臓器を元通りに再生する最先端の医療技術です。

人間はもともと自分自身を修復再生する能力を持っており、その能力の元になるのが「幹細胞」と呼ばれる細胞のタネです。

幹細胞は、分裂して同じ細胞を作る能力と、別の種類の細胞に分化する能力をもっていますが、成長するに従って減少してしまいます。

そのため、未来の自分のケガや病気の治療にそなえて、若く健康な状態の自分の幹細胞を採取・保存しておこうという動きが高まってきているのです。

ノーベル賞を受賞した山中伸弥教授がiPS細胞(人工多能性幹細胞)を作り出すことに成功してから、この動きはますます大きくなってきています。

幹細胞を骨髄や臍帯血から採取することは知られていましたが、最近の研究で、歯の神経(歯髄細胞)からも採取できるということが明らかになっています。

近年、親知らずや矯正治療のために抜歯された歯の中にも、幹細胞が存在することが分かってきました。

歯髄細胞は硬い歯に守られているので損傷が少ないうえ、増殖能力が高いという特徴を持っています。しかも一生のうちに何度か採取の機会を作ることができます。

その歯髄細胞を採取するための機会というのが、歯を抜くときです。特に乳歯からは、子供の頃の元気で健康な細胞を採取することができるのです。

全ての乳歯が再生医療に活用できるわけではありません

乳歯から歯髄細胞を採取することはもちろん可能ですが、残念ながら自然に「抜けた乳歯」では、再生医療に必要な条件を満たすことができません。

提供された乳歯がむし歯菌や歯の周りに繁殖した細菌で汚染されていますと良質な「幹細胞」を取り出すことが難しくなり、せっかくバンクに保存しようと思っても適さないことになります。

医療行為で大切なことは、汚染されていないということです。細菌に感染してしまうと、細胞が増殖できず、役割をはたすことができません。

自宅で自然に抜けた歯は、唾液・手などに触れるため、決して清潔とは言えません。このような状態では、安全な歯髄細胞を採取することは不可能なのです。

現在の再生医療で歯髄細胞採取のために利用できる乳歯というのは、歯科医院で「抜いてもらった乳歯」に限られているということです。

歯髄細胞バンクでは、歯の搬送容器などをあらかじめ準備している認定歯科医療施設で抜歯頂くことが原則となります。

歯髄細胞を保管する「歯髄バンク」はすでに利用されており、認定された歯科医療施設で申し込みや登録をすることができます。

生え変わりで抜けた乳歯の上手な保管方法

現在の医療技術では、「抜けた」乳歯を再生医療に使うことはできないようですが、愛しい我が子の成長の証であることは間違いありません。

成長の記録は全て残しておきたい「保存派」のママ達が増えていますが、どのように準備をしていますか?

歯は汚れが付着したまま放置すると、割れたり変色したり、最悪の場合はカビが生えることだってあるんです!

せっかくのメモリアルですから、キレイに保管したいですね。

乳歯は血やタンパク質などで結構汚れているので、洗浄が必要です。歯医者さんに相談してみると、簡単な方法として2つ教えてくれました。

  1. オキシドール
  2. 煮沸
オキシドールでの洗浄

消毒薬として広く知られているオキシドール。ご自宅の薬箱に入っているという方もいるのではないでしょうか?

オキシドールは、「嫌気性」と呼ばれる、酸素に弱い性質の菌に対し効果のある消毒薬で、擦り傷などで体内に入ってくる破傷風菌などを殺菌するために使われます。

オキシドールは血液などのカタラーゼという酵素と反応し、酸素と水に分解します。この時に発生する酸素の働きで殺菌されるのです。

オキシドールを使って洗浄すると、乳歯そのものに付着している「タンパク汚れ」自体が取り除かれて白くなるのです。

煮沸で滅菌

こちらはあくまでも「滅菌」なので、タンパク汚れを取り除くことはできません。抜けた時の乳歯の色のままです。

特別な道具がいらず手軽にできる方法ですが、煮沸は10分以上煮立たせていなれば効果がありませんので、火の取り扱いにはじゅうぶんご注意下さい。

次に、オキシドールでの消毒について説明をしていきます。

オキシドールを使った歯の消毒の手順

せっかくなので白い歯の状態で保管したい、と考えているママさんにおススメのオキシドール洗浄を紹介します。歯科衛生士さんに教わったとても簡単な方法です。

用意するもの

  1. オキシドール
  2. ペットボトルのふた
  3. 古くなった歯ブラシや爪楊枝

ペットボトルのふたに抜けた乳歯を入れ、乳歯が隠れる程度のオキシドールを入れ一晩放置します。

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泡が出てきました。ここで出てくる泡が酸素です。この酸素の泡が殺菌と洗浄をしてくれています。

一晩たったら水洗いし、乾燥させます。歯の付け根の部分を重点的に洗って下さい。根元の汚れは爪楊枝を使って掻き出すとキレイになります。
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洗浄前と後では白さが違います!真っ白で綺麗な歯を残してあげられます。

乳歯の保管におすすめの乳歯ケース

キレイに洗浄した後は上手に保管したいもの。人気の乳歯ケースをご紹介します。

最近では出産祝いに贈ったり、お友達にリクエストするママが増えているようですよ。

桐の乳歯ボックス!「スマイルティース君」

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抗菌・防湿効果に優れた桐を使い、1つずつ手作業で作られた乳歯ケースです。男の子にも女の子にも使える可愛らしいデザインで、子供の名入れができます。

全ての乳歯を収納でき、それぞれの歯が抜けた日付も書き込むことができます。

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商品価格:¥3780
http://goo.gl/JPlrbE

写真も入れられる!「ベビートゥースアルバム」

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乳歯が抜けた日付を書き込めるのはもちろん、写真を入れることができるタイプなので、歯が抜けた時のキュートな表情を残しておくことができます。

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商品価格:¥2680
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Solbyプチたまて歯庫の「だいじにねんね」

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数本だけ残しておきたいというママのための小さな桐の乳歯ケースで、安心の日本製です。歯が抜けた日を書き込めるシールがついてきます。

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保管はしたいけどあまりお金を掛けたくないという方や、自分好みにデコレーションしたいという方に人気なのが、100円ショップなどで手に入る「ピルケース」です。

知り合いのママさんは、兄弟に同じピルケースを用意して、子ども自身で好きなようにデコレーションさせていました。

お兄ちゃんは紙粘土で豪快に飾られているのに対し、弟ちゃんはスパンコールとモールでキラキラです。性格の違いが出て面白いですし、思い出になる上手な方法だと思いました。

それでも言い伝えどおり「投げる」という文化を選ぶママも

乳歯の保管について紹介してきましたが、「丈夫な歯が生えてくるおまじないなので、子供にも教えていきたい」と考えている、伝統や文化を大切にするママ達もいます。

さらに「歯の保存はグロテスクでイヤ」というママ達も、もちろんいます。では「投げる派」のママは、どのようにしているのでしょうか?

ママ世代が子供の頃は、下の歯が抜けたときは天井に向かって、上の歯が抜けたときは床下に向かって(上下逆の地域もあり)「投げた」という方が多いのではないでしょうか。

その時は「自分で投げる」「おじいちゃんおばあちゃんに投げてもらう」「ネズミの歯になぁれと叫ぶ」「太陽にお願いする」など、地域によって異なる風習があるようです。

マンション住まいなどで住宅事情や生活環境が変化している現在では、「投げる派」のママ達にとって、どこに投げるかは重大な問題です。

自宅のベランダに他人の歯があったら気味が悪いですよね。集合住宅や敷地などの関係から、自由に行うことが難しくなっています。

投げる派のママ達は、こんな場所も利用しています。

  • 公園の東屋
  • パパ・ママの実家(戸建て)
  • 外国のように枕の下
  • ゴミ箱

一方、外国では国によって様々な風習が見られます。アジアや中近東では日本と同じように「投げる」ことが多いようです。また「土に埋める」という国も多くあります。

ヨーロッパやアメリカでは、「枕の下に入れて寝ると妖精がお金やプレゼントと取り替えてくれる」という国が多いようです。

トルコでは、医者になりたいと思っているなら病院の庭など、将来なりたい職業にまつわるところに埋めるそうです。夢があって素敵ですよね!

外国では乳歯は「保管しない」風習のほうが多いようです。さらにへその緒についても保管することはほとんどないということです。

さて近年、「投げる派」ママの中でも欧米式を取り入れているが増えているようで、枕の下の乳歯を100円や500円と交換し、歯の妖精が来たよ!と子供に教えているそうです。

もちろん回収した歯は、絶対に子供に見つからないように紙などに包んでからゴミ箱へ捨てます。あくまでも手元で保管するということはありません。

思い出の保存は人それぞれ!色々な形があります

子供の思い出として何かを保存するという行為は、その人によって考え方やスタンスが全く違います。

人体に関わるものは全く保管していないという方もいれば、へその緒や髪の毛など、成長の記録の全てを保管している方もいます。

子供のために保存しようとすると、本人やパパの意見を聞かなければならなくなり、行為そのものが「楽しみ」から「義務」へと変わってしまいます。

自分が子育てを頑張った思い出として保存したほうが、作業の全てを何倍も楽しむことができますよ。

子供の成長を見守ることができるのは一度きりです。ママ自身が納得できるような思い出ケースを作って、宝物をたくさん詰め込んで下さいね!

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