妊娠中のタバコの害!早産や低体重児、子宮内胎児発育不全の原因に…

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2017/05/17

妊娠していなくても、ヘビースモーカーの夫を持つ妻は心疾患や肺がんのリスクが1.2~1.3倍に上昇しますが、特に妊娠・出産期にはさまざまな悪影響を与えます。

喫煙している女性が妊娠し、その後もタバコをやめないと、どのような危険性があるのでしょう。

タバコの有害物質は、妊婦の体を巡る血液中に溶け込むため、生まれてくる赤ちゃんにも悪い影響を与えることになります。

タバコが及ぼす妊婦や胎児への害についてお伝えします。

妊娠中の女性にタバコの煙が与える3つの害

妊婦がタバコの煙を吸い込むことで起こりうる3つの害について、くわしくみていきましょう。

  1. 流産・早産・子宮外妊娠の確率が高くなる
  2. 胎児が低体重児になる可能性が高くなる
  3. 子供の乳幼児突然死症候群(SIDS)の発症リスクが上がる
このほかにも、匂いに敏感になる「つわり」の最中には、タバコの煙や臭いを受け付けなくなることがあります。

たとえば、それまで平気だった旦那様の喫煙後の口臭も、気持ちが悪くなってしまうことがあるのです。

1.流産・早産・子宮外妊娠・・・卵子や子宮の機能低下を引き起こす

1つ目のリスクは、授精しても妊娠が継続できない可能性が高くなることです。タバコによって、子宮外妊娠や流早産が起こる確率が高くなってしまうのです。

日本では「妊娠22週0日~妊娠36週6日までに出産すること」を早産といいます。早く生まれれば、それだけ赤ちゃんは小さく、体重も軽くなります。

通常、精子と卵子が結び付いた受精卵は子宮に着床し、約10ヶ月の期間を経て赤ちゃんに成長します。

しかし、何らかの原因で、胎児の発育が停止してしまったり(流産)、正産期より前に生まれてきてしまう(早産)ことがあります。

タバコの煙を受けた女性は、ニコチンや一酸化炭素の影響で、女性ホルモンの分泌が妨げられ、卵子や子宮の機能が低下してしまい、流早産を起こす可能性が高まります。

早産の原因は、感染症や体質による部分が大きいですが、厚生労働省によると、喫煙をする妊婦は全くタバコの影響を受けない妊婦に比べ、流産リスクが約2倍、早産リスクが約1.5倍になることがわかっています。

早産で生まれてくる赤ちゃんは子宮外で生活する準備が整っていないため、呼吸障害などを起こしやすく、成長後も障害が残ることがあります。

怖いのは、妊婦が喫煙者でなくても、周りからの受動喫煙にさらされていれば、タバコの害を受けてしまい、妊娠を継続させる機能が低下してしまうことです。

妊娠初期は流産が起こりやすいものです。妊娠12週未満に起こる早期の流産率は妊娠全体の約14%であり、その原因のほとんどが胎児側にあると言われています。

しかし、どんな理由であれ、一度宿った大切な命を失うことは、とてつもなく辛いことです。妊娠中にタバコの煙を受けないようにすることは、お腹の赤ちゃんを守るために必要なことなのです。

2.低体重児での出産・・・赤ちゃんの発育不全の可能性が高くなる

妊娠中の喫煙や受動喫煙の2つ目の影響は、子宮内胎児発育不全です。赤ちゃんがお腹の中で十分に育たず、低体重児になる可能性が高くなることです。

です。出生時体重が2,500g未満の赤ちゃんのことを「低体重児」といいます。

出生時の体重が2,500g未満の赤ちゃんを「低体重児」と呼びます。(新生児の出生時の適正体重は2,500~4,000g)

厚生労働省によると、ママがタバコを吸わなくても、タバコの煙を受けることで、喫煙をしない妊婦さんでも低体重児を出産する確率が高くなるとのこと。
喫煙以外でも、飲酒や栄養不足などが原因で胎児の成長がゆっくりになってしまい、低体重児として生まれてくる場合もあります。

しかし、喫煙が低体重児のリスクを高めることは明らかだといわれます。

ファイザーによると、たばこの煙を受ける環境にある妊婦さんから生まれた赤ちゃんを調べると、尿や髪の毛からニコチンの代謝物が見つかったようです。

たばこのニコチンは血流を悪くし、一酸化炭素は酸素の運搬を妨げます。つまり、子宮に十分な血液と酸素を送り込むことができなくなり、赤ちゃんの発育を遅らせることになります。

特に注意が必要なのは、早産(妊娠22週~37週未満)で生まれてきた場合です。早く生まれればそれだけ、身体が小さくなり、機能も未熟です。

感染症や合併症を引き起こしやすいため、必要に応じて、NICUなどで体温・栄養・呼吸の管理をしながら、身体が成長するようにサポートを受けることになります。

低体重児であっても、妊娠37週以降にあたる「正産期」に出産をしている場合は、体の機能のほとんどが完成しているため、生まれたあとの心配はほとんどありません。

3.乳幼児突然死症候群(SIDS)・・・父母が喫煙者の場合は発症リスクが10倍に

妊娠中のたばこの害の3つ目は、それまで元気にしていた赤ちゃんが突然死亡してしまうという「乳児突然死症候群(Sudden Infant Death Syndrome-SIDS)」の発症リスクを高めることです。

厚生労働省の調査によると、SIDSは、0歳児の死亡原因の第3位に挙げられます。ちなみに、第1位は先天奇形や変形及び染色体異常、第2位は周産期に特異的な呼吸障害などです。

特に、月齢4~6ヶ月の乳児に発症することが多く、1歳を超えた子供が発症することは稀で、年間約100名の赤ちゃんが犠牲になっています。

それまで元気だった赤ちゃんがある日突然亡くなってしまう恐ろしい病気…。死亡原因は不明であり、確実に予防できる方法は見つかっていません。

しかし、家族に喫煙者がいると発症する確率が高まることがわかっています。ファイザーによると、両親ともにタバコを吸う場合にはSIDSのリスクが10倍になるともいわれています。

『タバコをやめるー妊婦のいる家庭で喫煙がなくなる』と、SIDSの発症は大幅に削減できると言われています。

それまで大切に育ててきた息子や娘を突然失う悲しみは、言葉にいい表せるものではありません。SIDS予防のためにも、夫婦ともにすぐに禁煙することを心がけましょう。

他にもさまざまな悪影響が…妊娠中の喫煙は絶対にやめて!

特に気になる3つの影響について見てきましたが、妊娠中のタバコの影響はこれにとどまりません。

  • 妊娠する能力の低下
  • 早期破水
  • 前置胎盤
  • 胎盤異常
  • 早産や妊娠期間の短縮
  • 胎児の成長が制限

このほかにも喫煙と関連がある可能性があることとして、子宮外妊娠・自然流産・口蓋裂が指摘されています。

妊娠中だけではなく、産後の子供との生活のためにも「今からできるしなければならないこと=禁煙」をしていく必要がありますね。

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