妊娠中の痔の治し方・・・妊婦が使える薬と痛みを和らげる方法

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2017/02/06

妊娠中のお尻の痛みに悩んでいる方も多いのでは?妊婦は痔になりやすく、一度なってしまうとなかなか治りにくいもの。

特に妊娠後期には痔が悪化しやすく、何をしていても痛みを感じてしまい、眠れないことも。

痔を治すのに効果的な薬はあるのでしょうか。また痛みを逃すにはどのようにしたらよいのでしょうか。

妊婦でも使えるお薬や、痔の痛みを和らげる対処法を知り、痔の悪化を防ぎましょう。妊婦の痔の治し方について調べました。

「いぼ痔」「切れ痔」「痔ろう」・・・痔の3つの種類と特徴

一言で「痔」と言っても症状は様々です。痔には大きくわけて「いぼ痔」「切れ痔」「痔ろう」の3つのタイプがあります。

今、お尻の不快感で悩まれている方は、どのタイプに当てはまりそうですか?目で見て確認できない部分だけに、痛みや出血などの症状を把握することはとても大切なことです。

ただし、どれにも当てはまらない、いくつも当てはまるなど、痔の症状にも個人差があります。自己判断で決めつけず、最終判断はお医者様にお願いするようにしましょう。

いぼ痔(痔核)・・・妊婦が特になりやすい!肛門の静脈瘤

肛門にいぼ状のできものができることを「いぼ痔」または「痔核」といいます。また、いぼが出来る場所によって「内痔核」と「外痔核」に分けられます。

いぼは、肛門にある静脈部分の血液の流れが悪くなり、血液が溜まって血管にコブ(静脈瘤)できた状態です。

肛門付近というのは、とっても複雑なつくりになっています。胎児のときに、口からつながってきた腸の部分と、お尻の皮膚がくぼんで出来た穴が一つにつながり、肛門ができあがります。

つまり、肛門には粘膜と皮膚の境目があるのです。この境目のことを「歯状線」と呼びます。

歯状線よりも粘膜側(内側)は知覚神経が通っていないので痛みを感じませんが、皮膚側(外側)は神経が通っているので痛みを感じます。

歯状線より上の直腸粘膜の静脈叢周辺には知覚神経(痛みを感じる神経)は通っていませんが、歯状線より下側の皮膚部分の静脈叢には、知覚神経が通っています。

この感覚の違いにより、粘膜部分にいぼができる内痔核は「痛みがなく出血で気づく」ことが多く、皮膚部分にできる外痔核は「痛みで気づく」というように症状が異なってきます。

いぼ痔は妊婦さんがなりやすい痔です。いぼ痔の症状、内痔核と外痔核の見分け方は、次の章にて詳しくご説明しましょう。

切れ痔(裂肛)・・・肛門の皮膚の傷!強い痛みと少量の出血が特徴

切れ痔は、肛門の皮膚が切れてしまう状態のことをいいます。知覚神経が通っている歯状線よりも外側の皮膚が傷つくため、強い痛みを感じます。

原因は便秘による固い便や、下痢による肛門への強い力で、肛門が傷つくためにおこります。また、肛門付近の血流が悪いとなりやすいです。

要するに「裂肛(切れ痔)」とは、便が肛門に対して硬すぎる、または軟らかすぎるために、肛門が傷ついた状態なのです。

切れ痔の症状は、排便持の強い痛みと少量の出血が特徴です。出血の量は多くなく、お尻を拭いたときにトイレットペーパーに付く程度です。

切れ痔になると、痛みのために排便を我慢してしまい、さらに便を固くしてしまうという悪循環に。悪化を繰り返すことで、治りにくく慢性化してしまします。

痔ろう(あな痔)・・・がんになる危険性あり!肛門周辺に膿が溜まる病気

痔ろうは、「肛門周囲膿瘍」が進行してできるものです。もっとも治療が難しい痔で、治すのための治療法は手術しかありません。

肛門の歯状線付近には「肛門陰窩(こうもんいんか)」と呼ばれる粘液を分泌するポケットがあります。何かの拍子に、このポケットに細菌が入り込み炎症を起こすことがあります。

特に、下痢が続いていると便の中の大腸菌などが入りやすくなり、体の抵抗力が落ちていると化膿して膿が溜まり「肛門周囲膿瘍」となるのです。

肛門周囲膿瘍になると、肛門のまわりが腫れてズキズキと痛み、熱を持ち始めます。また、38~39度の熱が出ることも。

目の病気である「ものもらい」を想像してみてください。分泌物の腺が化膿し、腫れて痛みを伴いますよね。この状態に近いものがお尻に発症するのが肛門周囲膿瘍です。

肛門周囲膿瘍から、さらに化膿が進むと、ポケットの入口とは別の部分の皮膚から膿が漏れるようになります。これが「痔ろう」です。

痔ろうになると、膿が外に出るので腫れや痛みの症状が治まります。しかし、細菌が炎症を起こした部分は膿のトンネルとなって残り再発を繰り返すことになります。

痔ろうを治すには、細菌が進入して炎症を起こすトンネルを除去する手術を行います。放置すると「肛門がん」になる可能性が高いので注意が必要です。

痔ろう(あな痔)は薬では治らず、化膿を繰り返し長い間には複雑化したり、がん化することもありますので、手術が必要です。

痔ろうは、膿のトンネルの進み具合によってⅠ~Ⅳの型に分けられます。型によって可能な手術方法が異なるので、専門医の診断を受けて適切な治療を受けることが大切です。

妊娠中の痔・・・いぼ痔と切れ痔の見分け方と出産への影響

3つの痔の種類と主な特徴がわかっても、自分の症状がどのタイプの痔に当てはまるのかわからない・・・と思う人も多いと思います。

患部を自分で見られないだけに、いぼ痔なのか切れ痔なのか、いぼ痔でも内痔核なのか外痔核なのか、自分ではわからなかったりするもの。

ここでは、妊婦さんがなりやすい「いぼ痔」について詳しく説明し、切れ痔との区別の仕方や、出産時の影響についてお話ししていきましょう。

妊産婦の2人に1人は痔で悩んでいる!原因は便秘と血流の悪化

あるアンケート調査で、約2000人の妊産婦さんに痔の経験について調べたところ、50%の人が「妊娠や出産を機に痔を発症した」と答えたといいます。

妊娠・出産で痔を経験した人はちょうど半数。「自覚がない」人の中にも軽度の人や予備軍はいると考えられますので、半数以上が経験してあたりまえのようです。

妊娠するとホルモンの影響、水分不足、運動不足など、様々な要因で腸の活動が悪くなり便秘になりやすくなります。

便秘になると、腸の中に便が溜まる時間が長くなり、水分を失った固い便になっていきます。

この固い便を出そうと強くいきむことで、肛門が切れて「切れ痔」になったり、うっ血してコブができて「いぼ痔」になったりするのです。

また、妊娠後期には子宮の中の胎児がどんどん大きくなり、下半身への負担が大きくなります。特に肛門付近への圧迫も強くなり、血流が悪くなるため、うっ血しやすい状態になるのです。

このように、妊娠中のいぼ痔や切れ痔は決して恥ずかしい病気ではありません。気をつけていてもなってしまう人が多いのです。

お尻に痛みや違和感を感じたら、恥ずかしがらずに受診しましょう。出血があるようであれば、なおさらです。

まずは妊婦健診で通院している産婦人科にかかるのが良いでしょう。ただし、症状がひどいようであれば、肛門科を受診してください。

また、病院で診てもらったら、恥ずかしがらずに、どのタイプの痔なのかを教えてもらいましょう。痔の種類を教えてもらえれば、お家での対処法もわかってきます。

内痔核・・・痛みを感じないイボ痔!知覚神経が通っていない直腸にできる

前の章で説明したとおり、いぼ痔はできる場所により「内痔核」と「外痔核」の2つに分けられます。まずは内痔核ついて詳しくみてみましょう。

内痔核は肛門の歯状線よりも内側、粘膜部分にできるいぼ痔のことです。知覚神経が通っていない部分なので、いぼ(血液の塊)ができても痛みを感じることはほとんどありません。

内痔核に気づくのは、主に排便持にトイレやペーパーに血がついている場合です。排便のときに強くいきむと、いぼの中の血液の塊が破裂して出血してしまうことがあるのです。

内痔核は症状が悪化すると、排便時にいぼが肛門から飛び出てきます。初期段階では自然に戻ったり、指で押せば戻りますが、さらに悪化すると常に粘膜部分のいぼが出っぱなしになってしまいます。

粘膜部分に出来ている内痔核は、赤色でヌルヌルしています。飛び出たまま戻らなくなると、お尻周りはベタベタと汚れ、不快感を伴います。

また、内痔核の中に沢山の血栓ができて急激に腫れ上がり、肛門の中に戻しても戻らない状態を「嵌頓痔核(かんとんじかく)」と言います。

かんとん痔核は、この静脈叢 の部位で血が固まって血栓を作り、肛門の中も外も大きく腫れ上がって、肛門の中に戻らなくなった状態をいいます。(中略)肛門の外も大きく腫れている場合は、無理に押し込んでも痛いだけですぐに出てきてしまいます。

かんとん状態になると、いぼが出たままになり、肛門に締め付けられるので、とにかく激しい痛みに襲われます。排便に関係無く出血することがありますが、出血量は少量です。

外痔核・・・痛みを伴う静脈瘤!血豆ができると激痛に

肛門の歯状線よりも外側、皮膚の部分にできるいぼ痔を「外痔核」といいます。知覚神経が通っている部分なので、発症すると痛みを感じます。

皮膚の表面にできたイボなので、押し戻そうとしても戻りません。刺激を与えると炎症を起こし、痛みがひどくなってしまいます。

また、急に肛門付近の血流が悪くなって、外痔核の中で血栓ができてしまうと「血栓性外痔核」という激痛を伴う痔になってしまいます。

血栓性外痔核は肛門の皮膚の表面に、紫色の血豆ができます。エンドウ豆や小豆くらいの大きさで発症する人が多いです。

血栓性外痔核は痛みの強い痔ですが、血豆の元になった血栓が溶けて血流が改善されれば、腫れや痛みも治まります。座浴やカイロなどでお尻を温めるのが効果的です。

でも血栓はすぐに溶けてきます。(中略)そうすると腫れもひいてきます。腫れがひいてくると痛みもだんだん少なくなってきます。 2~3日はものすごく痛いですが、だんだん楽になります。

血栓性外痔核の発症原因は、便秘・下痢・冷え・飲酒のほか、スポーツや力仕事で突発的に肛門に力をかけることで血豆ができてしまいます。

適切なケアのために・・・自分の痔がどのタイプなのかを知ろう

さて、いろんなタイプの痔について見てきましたが、ご自身の症状に当てはまるものはありましたか?

自分の痔のタイプを特定できないと、適切なケアができません。温めるべきなのに冷やしてしまえば、悪化は免れません。

痔の痛みを和らげるためには、自分の痔がどのタイプなのかを知ることが大切だと思います。

お尻の痛みで悩む妊婦さんに、ご自身の症状がどのタイプの痔に当てはまりそうなのかをチェックしてもらえるように表にまとめてみました。

〔我慢できる程度の痛みや異物感の場合〕

痛み 出血 その他の症状
内痔核 なし あり 排便後に異物感を感じる、表面は粘膜、戻せば戻る
外痔核 あり まれ 表面は皮膚、押しても戻らない
切れ痔 あり 少量

〔激しい痛みを伴う場合〕

出血 腫れ その他の特徴
嵌頓痔核 少量 大きい(赤) 押し戻せない、粘液で下着が汚れる
血栓性外痔核 なし 豆粒ほど(紫)

特に、お尻の痛みで苦しんでいる場合は、「切れ痔」「外痔核(血栓性外痔核)」「嵌頓痔核」のいずれかだと思います。

ただし、自己判断だけで済ませてしまい、病院を受診しないのは危険です。症状には個人差もあります。必ず病院の先生に相談するようにしましょう。

実は、私も妊娠中にお尻の痛みで苦しんだ経験者の一人です。とにかく痛みと異物感が強く、じっとしていることもできないほどでした。

もちろん、産婦人科に相談し薬をもらっていましたが、痔のタイプや進行具合などの詳しいことは何も知らされずにいました。

そして、妊娠後期に痛みがどんどん強くなり、どうにか痛みを緩和できないものかと、ネットでいろいろと調べましたが、自分がどのタイプの痔なのかを特定できず・・・。

また、対処法についても、「押し戻す」「触らない」「冷やす」「温める」などマチマチ・・・「一体、どうすればよいの!?」と情報に踊らされていたのを思い出します。

今回、痔についていろいろと調べるうちに、あのときの痔は「血栓性外痔核」だったのだと知ることができました。知らずに毎日押し戻していた私・・・どおりで良くならなかったわけです。

妊娠中の痔の不安・・・赤ちゃんや出産への影響は?

妊娠中に痔になってしまうと、おなかの赤ちゃんへの影響はないのか心配になりますよね。妊娠中の痔が直接、胎児に影響を与えることはありませんので、安心してください。

しかし、痔の原因が便秘の場合は注意が必要です。ママが便秘だと、自然分娩の際にママの腸内にいる悪玉菌を、赤ちゃんが吸い込んで出てきてしまうことになります。

その結果、赤ちゃんが便秘がちになるなどのトラブルが起こります。妊娠中の便秘は思わぬ影響を与えてしまうので、便秘にならない心がけが必要です。

また、痔の症状のまま出産を迎えることに不安を感じている妊婦さんもいると思います。自然分娩のいきみは、ものすごく肛門に負担がかかります。

妊娠中に痔ができていなくても、出産がきっかけで痔を発症してしまう方も多いのです。ですから、出産前から痔がある人は悪化させてしまう恐れがあります。

そこで出産前に済ませておきたいのが、助産師さんへの相談です。助産師さんに痔の不安や悩みを打ち明けておけば、出産時にお尻を押さえて脱肛しないように保護してくれます。

前もって言わなくても、肛門を押さえてくださる助産師もいらっしゃいますが、念のため伝えておく方が無難でしょう。決して恥ずかしいことではないですよ。

妊婦も安心!痔の薬と漢方やアロマを使った対処法

病院で痔の診察を受けると、薬を処方してもらえることがほとんどです。痔の薬には、軟膏・座薬・内服薬があり、症状に応じて使い分けます。

痔の薬を使う上で、特に注意したいのが「ステロイドが入っているかどうか」です。ステロイド入りの薬には副作用があるため、長期使用は避けたいものです。

薬以外のケア方法には、漢方とアロマオイルでの対処法があります。妊娠中の薬使用に不安がある方におすすめです。

ここでは、妊婦さんに気をつけてもらいたい薬使用における注意点と、漢方・アロマによるケアについてご紹介します。

妊娠中でも安心・・・ステロイド非配合の軟膏

痔を治療するための薬には、軟膏・座薬・内服薬があります。内服薬は消炎薬や血液循環改善薬などが処方されます。

軟膏と座薬は、外用薬といって直接患部に付けるものです。軟膏は塗り薬、座薬は肛門に挿入するものです。これらの外用薬にはステロイドが使われているものがあります。

ステロイドとは、炎症と免疫反応を抑える働きをします。強い効果があり便利に使える薬ですが、長期使用には注意が必要です。

身体の抵抗力を弱めて感染しやすくなったり、皮膚が赤くただれてしまったりと副作用も強いのです。

長期にわたってステロイド配合の座剤を使用して、肛門の周囲が赤くただれているケースは珍しくありません。 ステロイド性皮膚炎になると、簡単には治りにくくなります。

妊娠中の痔にステロイド配合の薬を使って赤ちゃんに影響が出たという例は、これまでありません。しかし、100%安全と言い切れないのも事実です。

妊娠中にはステロイド非配合の薬を使うのが安心です。ステロイドなしの薬には次のようなものがあります。

ポラザG、ヘルミチンS、ロートエキス・タンニン、ポステリザン、ボラギノールN

特に、「ポステリザン」「ボラギノール」と名の付く薬にはいくつかの種類があります。なかにはステロイド配合のものもあるので、アルファベットをよく確認しましょう。

ステロイド入りの治療薬・・・医師と相談し使うことも

しかし、ステロイド入りの薬が絶対にダメだというわけではありません。産婦人科で妊婦に処方される薬にも、ステロイド配合のものもあります。

ステロイド性の抗炎症成分は炎症を鎮める働きに優れ、出血・腫れ・かゆみを押さえる作用をもちます。

ですから、強い痛みや腫れにはステロイドが入った薬を使うべき場合もあるわけです。しかし、長期間の使用は副作用で皮膚のただれなどを起こしてしまう可能性があります。

大切なのは、処方された薬にステロイドが入っているかどうかを知っておくことです。そして、お医者様に副作用についても相談をしておきましょう。

また、たとえ痔であっても、細菌感染を起こしている場合は、ステロイド配合の薬は使わない方がよいです。炎症を広げ悪化させてしまいます。

自己判断で市販薬を使用するのは止めよう!・・・悪化の危険性も

痔になってしまうと、恥ずかしさのあまり自分でなんとかしようと考える人も多いはずです。また、痛みのために次の妊婦検診まで我慢できずに市販薬の購入を考える妊婦さんもいます。

しかし、自己判断で市販薬に頼るのは危険があります。たとえば手術が必要な「痔ろう」を見逃してしまい、症状が悪化してしまう場合も。

どうしても市販薬を使う場合は、一時的な使用にとどめ、できるだけ早い段階で病院を受診するようにしましょう。

しかし、痔は薬だけでは治らない病気であり、市販薬はあくまでも一時的に症状を抑えるためだけに用います。(中略)市販薬の使用は短い期間に限り、症状が改善されなかったり、症状を繰り返すときは、ほかの病気かもしれないのですぐに専門医を受診してください。

市販薬にも処方薬と同様にステロイドが入っているものと入っていないものがあります。どちらも妊婦の場合は「医師や薬剤師に相談すること」と注意書きに書かれています。

病院への受診が難しい場合でも、かかりつけ医に電話で相談するなどして、薬の使用について確認をとりましょう。

妊娠中の痔に鎮痛剤の使用は控えて!

痛みが強くなると使いたくなるのが鎮痛剤。しかし妊娠中は、痛みが強いからといって市販の鎮痛剤を安易に飲むのはやめましょう。

確かに、痔の痛みを鎮痛剤で抑えることも可能です。しかし、妊娠中は胎児への影響が懸念されるので鎮痛剤の使用は控えるべきです。

特に、ロキソニンの服用は妊娠中の安全性が確認されていません。さらに、出産予定日12週以内の妊婦の服用は禁止されています。

妊娠中の投与に関する安全性は確立していません。出産予定日12週以内の妊婦は服用しないようにお願いします。それ以外も妊娠中は医師にご相談のうえ服用ください。

どうしても痛み止めがほしいという場合は、病院で相談をしてみてください。妊娠中に服用できる鎮痛剤には「カロナール」があります。

ただし、たとえ鎮痛剤で痛みを和らげることができても、根本的な解決にはなっていません。痔の悪化や再発を防ぐためにも、きちんを病院を受診することをおすすめします。

痔に効果のある漢方やアロマオイル・・・妊娠中の身体にも安心!

ステロイドなどの薬に頼らない方法として、漢方とアロマオイルを使った痔のケア方法もあります。

妊娠中でも安心して行える方法なので、薬の使用をためらう妊婦さんは試してみてはいかがでしょうか。

生薬を配合した漢方の軟膏
「ウチダの紫雲膏」紫雲膏は赤紫色の軟膏です。痛みを抑えて血行をよくするため、いぼ痔の激しい痛みや切れ痔の傷に効果があります。

下着に付くと着色して取れにくいため、ナプキンを使うのがよいでしょう。

症状別!痔に効果のあるアロマオイルでの対処法
アロマオイルをたっぷり含ませたコットンを、痔の患部に貼り付けるケア方法もあります。血行促進や殺菌などのアロマ効果により、痔の症状改善に期待ができます。

アーモンドオイルなどのキャリアオイルで痔の部分を奥に入れるだけでもかなり楽になりますが、精油をブレンドすると痔の大きさが小さくなり痛みもかなり軽減します。

    〔アロマオイルケアの方法〕

  1. 痔に効果のあるオイルをブレンドしたものを、たっぷりとコットンに染みこませる
  2. 入浴後など患部を清潔にしたあとに痔に塗り、そのまま患部に貼り付けておく。
  3. オイルで下着が汚れやすくなるので、ナプキンをしておくとよい。
  4. 1日2回を目安に、コットンが乾いてきたら交換する。

それでは、3つの症状別にアロマオイルの配合レシピをご紹介します。精油は100%天然のものを使用し、アレルギー反応が心配な場合はパッチテストを行ってからにしましょう。

〔小さめのいぼ痔〕※妊娠中期~OK
サイプレス精油・・・3滴
グレープフルーツ精油・・・3滴
スイートアーモンドオイル・・・30cc
〔大きめのいぼ痔〕※妊娠中期~OK
ヘリクリサム精油(イモーテル精油)・・・4滴
サイプレス精油・・・3滴
スイートアーモンドオイル・・・15cc

サイプレスには血液の流れを促す作用があり、いぼ痔をひきしめる効果があります。ただし、女性ホルモンを調整する作用があるため、安定期に入る妊娠中期までは使用を控えましょう。

〔切れ痔〕
ティーツリー精油・・・3滴
カレンデュラオイル・・・30cc

皮膚を柔らかくしてくれるカレンデュラオイルに、殺菌作用の高いティーツリーを合わせたもの。

カレンデュラオイルは作用が穏やかで、妊娠中や授乳中、赤ちゃんでも使えるオイルです。妊娠線の予防には、カレンデュラオイルでマッサージすると効果があります。

症状別!自宅でできる痔の応急処置

痔を患ってしまうと、痛みや異物感など、「今すぐなんとかしたい!」という症状に悩まされます。

ここでは、自宅でできる応急処置の方法と、日常のケアについてご紹介します。痔の対処法はタイプごと異なるため、まずは自分の痔のタイプを知ることが大切です。

前の章を参考に、ご自身の痔が「いぼ痔(内痔核or外痔核)」「切れ痔」「痔ろう」のどれに当てはまるのか確認してから、適切なケアを行いましょう。

〔痛み〕冷やすか温めるか・・・痔のタイプによって違う!

痔を悪化させてしまうと、「何をしてても痛い!」というほど痛みに悩むことがあります。また、妊娠中であれば痛み止めの薬を飲めないため、苦痛が続きます。

痛みが強い場合には、まず横になって安静にするのが一番です。どうしても出かけなければいけない、上の子の相手を求められる・・・など難しい場合もありますが、できるだけ身体を休めましょう。

1.横になって安静に
立ちっぱなしや座りっぱなしは、血の巡りが悪くなってしまいます。また、全身に力が入っていると、肛門にも負担がかかります。

痛みが強いときは、身体を横にして休めましょう。軽く膝をまげて横向きに寝て、全身の力を抜きます。

2.タイプ別、痛みを和らげる対処法
痛みが落ち着いて少し動けるようになったら、痛みを和らげるケアを行います。

〔いぼ痔・切れ痔の場合〕
いぼ痔・切れ痔の場合は冷やしてはいけません。血栓性外痔核、かんとん痔核の場合も同様です。患部を温めて血行を良くすると、痛みが和らぎます。

すぐにできるのは、蒸しタオルを作って、患部に当てる方法です。下着の上からカイロを当てるのもよいでしょう。

お風呂に入る時間があれば、湯船にゆっくりつかって血行をよくしましょう。ぬるま湯を張った洗面器にお尻を浸けるのもよいでしょう。

〔肛門周囲膿瘍・痔ろうの場合〕
肛門付近に膿がたまって腫れている場合は、冷やしてください。温めてはいけません。うつぶせに寝て、タオルを巻いた保冷剤を患部に当てて冷やします。

患部を清潔に保つ必要があるので、ウォシュレットやシャワーなどでキレイに流して、完全に乾かしてから下着を着けるようにします。

肛門周囲膿瘍・痔ろうは手術が必要な痔です。応急処置だけで放置せず、早期治療を心がけましょう。

〔異物感〕歩くたびにお尻に違和感が・・・押し戻すべきかどうか

いぼ痔が大きくなると、動くたびに肛門付近に違和感を感じます。この異物はどのように対処するのがよいのでしょうか。

内痔核の場合
押し込んでみて戻ってこない痔なら、軽度の内痔核であるといえます。内痔核は軽症なら痛みを感じないイボ痔です。

排便後に出てきた内痔核であれば、患部を清潔にしてから押し戻しましょう。ウォシュレットの温水機能を使って温めから戻すと戻りやすいです。

ただし、内痔核が急に悪化して嵌頓痔核になってしまった場合には、注意が必要です。押し戻してラクになる場合と、余計に腫れて痛みがでる場合があるからです。

嵌頓痔核になってしまった場合は、無理矢理押し込むのはやめましょう。専門の病院を受診し、適切なケアを受けてください。

外痔核の場合
いぼ痔ならなんでも押し戻せばよい!というわけではありません。外痔核は肛門の表面にできるイボ痔ですから、戻す場所はありません。

異物感があるからといって押し込んだところで、すぐに出てきてしまいます。血栓性外痔核を含め、外痔核の場合はあまり触らずにそっとしておきましょう。

特に、血栓性外痔核の場合は激痛と異物感に悩まされます。なるべく安静にし、患部を温めて血行を良くしましょう。

〔出血〕重大な疾患の場合も・・・病院を受診しましょう

排便のあとにトイレットペーパーに血が付いたり、便器の中にポタポタと血が垂れているのを見たりすると、とても驚くものです。

肛門からの出血がある場合は、内痔核か切れ痔であることが考えられますが、大腸がんなどの重大な病気が潜んでいる場合も。

稀な例ではありますが、問題になる病気に、直腸がんや腸の炎症の病気(潰瘍性大腸炎、クローン病、虚血性腸炎など)で出血している可能性があることがあります。

また、妊娠中の場合は、お尻からの出血か膣からの出血かは自分では判断しづらいです。応急処置が済んだら病院へ行き、診察を受けましょう。

出血があった場合は、ウォシュレットやシャワーで患部をキレイに流し、下着が汚れないようにコットンやナプキンを当てておくのがよいでしょう。

痔があるときの日常生活の注意事項

痛みや出血の応急処置だけでなく、痔の症状があるときに気をつけたいポイントをご紹介します。痔の悪化や再発を防ぐためにも、日々の過ごし方を見直し、生活改善を心がけましょう。

  • トイレでは・・・長く踏ん張らない、ウォシュレットや洗浄綿・おしりふきを使って患部を清潔に保つ、トイレットペーパーで強く拭かない
  • 食事は・・・辛い物、刺激の強い物、身体を冷やすものは避けた方がよい
  • その他に・・・長時間同じ姿勢でいない、下半身の血行をよくする

特に肛門の清潔を保つためにも、ウォシュレットの使用は有効です。携帯型のおしり洗浄器を持ち歩いていれば、外出先でも使えるので便利です。

これらの内容を日頃から心がけておくと、痔の予防にもなりますので、毎日の生活に取り入れてみてくださいね。

妊娠中の痔は早めにケアを!予防には便秘対策を

妊娠中は痔になりやすい条件が整ってしまい、痛みに悩む妊婦さんも多くいます。また、出産時のいきみにより、痔になってしまう人もいます。

さらには、産後の授乳中には水分不足になって便が硬くなるため、痔ができやすくなります。このように、妊産婦と痔は切っても切れない関係といえます。

痔を予防するには、便秘をしないことが一番です。トイレで長時間踏ん張ったり、固い便を出すことが痔の発症につながるからです。

便秘解消・予防のためには、十分な水分補給、適度な運動、繊維質・乳酸菌など摂取で、健康な腸内環境を整えましょう。

また、妊娠中に痔になってしまった場合は早めのケアが大切です。悪化させないためにも、痔の知識をきちんと持ち、病院を受診して症状の改善に努めましょう。

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