- 妊娠中インフルエンザにかかったら?妊婦のインフル対処法 | MARCH(マーチ)

妊娠中インフルエンザにかかったら?妊婦のインフル対処法

2016/03/15

妊婦さん
毎年話題となるインフルエンザの流行。妊娠中は特に胎児への影響も合わせて気になるため神経質になりがちです。

特に妊婦さんにとっては、インフルエンザになってしまった場合の治療内容や薬の副作用など心配が尽きないことでしょう。

妊娠中にインフルエンザにかかってしまったらどうすればよいのか?正しいインフルエンザの対処法を理解し、不安を軽減しましょう。

妊娠中のにインフルエンザは、赤ちゃんへ悪影響なしと考えられている!

インフルエンザウイルス自体が直接胎児に対して悪影響を及ぼすとは現時点では考えられていません。

赤ちゃんは胎盤に守られており、へその緒を通じてのウイルス感染することはないとされています。

ただし、ごくまれにウイルスが胎児に影響するとの報告もある以上リスクはゼロではありません。

新型インフルエンザおよび季節性インフルエンザのいずれに母親が感染しても、ウイルスそのものが胎盤を通って胎児に影響することはないと考えられています。
ただし、季節性インフルエンザで非常にまれにウイルスが胎盤を通って胎児に影響することがあるとの報告もあります。

だからこそ、インフルエンザに罹った場合の対処は迅速に行いたいものです。

インフルエンザウイルスそのものよりも、症状自体に注意が必要

インフルエンザに伴う母体の症状自体が、が胎児に影響を与えることはあるので症状への対処を優先しましょう。

  • 咳:腹圧がかかるために張りが生じやすくなります。咳を止めるための判断を医師に仰ぎましょう。
  • 発熱:38度以上になると羊水の温度が上がり、赤ちゃんの心拍が早まります。妊娠中でも飲める解熱剤を処方してもらったり、体を温めてリンパを冷やし安静にしましょう。
  • 肺炎への移行:母体の安全が脅かされています。入院措置が取られることもあります。

また、妊娠中のインフルエンザは重症化しやすいという報告がなされています。妊娠中のインフルエンザの重症化の方がワクチンや抗インフルエンザ薬の副作用よりも重大であると考えられています。

特に妊娠週期が進み終盤になればなるほど重症化しやすいようなので注意が必要です。

妊婦は肺炎などを合併しやすく、基礎疾患がある方と同様に重症化しやすいことが明らかとなりました。諸外国での状況は妊婦の場合、妊娠週数が進むにつれ、より重症化しやすいことを示しています。2009年10月16日、WHO(世界保健機構)は、「妊娠 28 週以降の妊婦は特に重症化の危険が高い」、同10月30日には「妊婦はそうでない一般集団より集中治療室を必要とする確率が 10 倍高い」という声明を発表しました。
このように、妊娠末期になるにつれ重症化しやすいので、ワクチン接種を受けるかどうかを決断する際や、発熱時に抗インフルエンザ薬(タミフル)を服用すべきか否かを決断する際の参考にして下さい。

妊娠中にインフルエンザにかかったらしておきたい3つの対策

妊娠中にインフルエンザにかかってしまった場合に、しておくべき対策は主に3つあります。

  1. 栄養補給
  2. 安静、休息
  3. 処方された薬を飲む

一つずつ詳しく見ていきましょう。

1.栄養補給は消化の良さと栄養価で選ぼう

体調不良による食欲不振は、胎児への栄養補給に影響を及ぼすことがあります。

食べられる時は、消化が良く、かつ栄養価の高いものを口にするようにしましょう。発熱による脱水症状も心配です。スポーツドリンクなどを利用し適度な水分補給を行いましょう。

消化が良く、かつ栄養価の高い食材の例を挙げますね。

【消化が良く、栄養価が高いもの】

  • 穀物:パン、お粥、うどん
  • 豆類:豆腐、納豆、きなこ(未調理大豆、ナッツは胃腸に負担をかけます)
  • 野菜類:野菜ジュース、柔らかく煮た野菜
  • 果実類:バナナ、りんご、桃など(柑橘類は胃腸に負担をかけます)
  • 魚介類:白身魚
  • 肉類:鶏のささみ、牛や豚の赤身のひき肉(加工肉は避けましょう)
  • 卵類:茶碗蒸し
  • 乳類:温かい牛乳、ヨーグルト、プリン

例えば、お粥の中に軟らかく煮た根菜と豆腐を入れたり、りんごを擦ったものをヨーグルトにかけたりすると、食べやすく栄養価も高い料理を手軽に作ることができます。

また食欲のない時に手軽に栄養補給を行えるので、栄養ドリンクを選択する方もいるかと思いますが、栄養ドリンクを飲む時は必ず注意書きを読みましょう。

カフェインが含まれているものや栄養素によっては妊娠中は口にしないように指定されているものもあります。

妊娠中のカフェイン摂取は、全くダメではありませんができるだけ避けた方が無難です。

あるイギリスの研究発表では、カフェイン摂取量が1日に100mg以下の妊婦と100mg~199mgを摂取した妊婦を比較した場合、未熟児(低出生体重児)の子供が生まれるリスクは20%高くなると報告されています。

さらに、200mg~299mgを摂取した妊婦では40%、300mg以上になってしまうと50%も高くなると報告されています。

参考:イギリス医師会雑誌 
http://www.bmj.com/content/337/bmj.a2332

2.絶対安静と無理せず休息をとることが大事!

出来る限り体を安静にし、休息をとるようにしましょう。

特に下半身を冷やさないように注意しましょう。熱でリンパ腺が腫れている場合は冷たいタオルなどで局地的に冷やしましょう。

家事もできるだけ家族をはじめとする周囲の協力を仰ぎ、無理に行わないようにしましょう。

3.妊娠中にも処方された薬は全て飲みきろう!

インフルエンザに効果があるタミフルやリレンザなどの治療薬は、妊娠中にインフルエンザに罹った場合も処方されます。

これらの治療薬は、流産や先天異常の発症率は通常の治療薬を服用しなかった場合と変わらず胎児への影響はないとされています。

2007年の米国疾病予防局ガイドラインには「抗インフルエンザ薬を投与された妊婦および出生した赤ちゃんに有害な副作用(有害事象)の報告はない」との記載があります。また、これら薬剤服用による利益は、可能性のある薬剤副作用より大きいと考えられています。催奇形性(薬が奇形の原因になること)に関して、タミフルは安全であることが最近報告されました。

むしろ、上の子供が幼稚園などからインフルエンザをもらってきてしまった場合など、家庭でよく接する人がインフルエンザにかかった時は、治療薬を予防的な意味で飲むことが推奨されています。

主治医の指示に従って、処方された薬はきちんと必要量を飲むようにしましょう。

タミフルやリレンザも服薬できる!早めの受診を

タミフルやリレンザといったインフルエンザ治療薬は、発症してから48時間以内に飲むことで重症化を避けられるメリットがあります。

インフルエンザかな?と思ったら、すぐに病院を受診して医師の判断を仰いでください。

妊娠中の私の体験から要注意症状をお伝え!

実は私自身も、妊娠後期(8か月)で季節性インフルエンザにかかりました。

【要注意なインフルエンザの症状】

  • 高熱(38度前後):予防接種済みだと37度後半でもかかっている可能性があります。(実際私はこれでした)
  • 不安定な熱の上下:型によっては、夜だけ上がって朝になると平熱というのが繰り返される場合もあります。
  • 節々の痛み:妊娠中の足腰の痛みと混同しやすいですが、腕の関節も痛くなったりするとかなり怪しいです。
  • 頭痛:自分の脈と一緒に頭でガンガン音がするような痛みがあります。
  • 頻脈、動悸:高熱からか脈が速くなり動悸が起こります。妊娠中の貧血にも似ているので注意しましょう。

しかし、予防接種をしていたことと48時間以内で受診できたことで重症化を免れることが出来ました。

周りのことも考えて!受診の際は必ずアポイントを取ってから

インフルエンザの疑いが出て受診する際、産婦人科にノンアポで行くのは厳禁です。

他の妊婦さん、乳幼児にインフルエンザが伝染してしまうリスクがあるからです。

総合病院内の産婦人科にかかっている場合は、同じ病院内の内科を紹介してもらいましょう。

かかりつけの内科へ行く場合は、事前に妊娠中でインフルエンザの疑いがあることを電話で伝えてから来院しましょう。

病院へ行く際は、必ずマスクをしてください。咳などでウイルスをまき散らす可能性があるからです。

里帰り中などでどうしても産婦人科のみの選択肢となった場合は、事前に電話をして判断を仰ぎましょう。

別室隔離などの措置の上で来院を許可されるようになります。

地方自治体によっては医療費補助の対象となる場合も

私の住んでいる地域では産婦人科からの紹介状があると医療費補助が受けられる行政の制度があり、私がインフルエンザに罹った際はかかりつけの産婦人科に連絡し、提携先の内科の紹介状をいただきました。

インフルエンザにかかっていなかった夫に頼んで、紹介状を産婦人科で受け取ってもらい、私は紹介先の内科を受診して別室隔離で検査をされました。

各地方自治体によって妊娠中の医療費補助の有無や額、申請方法は違ってきますので、必ず確認をしてみましょう。

例えば茨城県の場合、産婦人科およびその紹介を受けた医療機関への保険対象の受診であれば、月2回まで上限600円の自己負担となります。(所得制限あり)

母子手帳の交付時に説明がなされる場合が多いと思いますが、不明な場合は市役所などに問い合わせて受診方法を決定しても良いと思います。

予防にプラス重症化を防ぐ!インフルエンザの予防接種は受けたほうがいい

胎児への影響が心配であったり、効果に疑問を感じてなかなか予防接種に踏み切れない方もいるかもしれませんが、先にも述べたようにインフルエンザの重症化の方が妊婦には脅威です。

インフルエンザの予防接種に用いられるのは、不活性タイプと呼ばれるワクチンで、毒性を一度ゼロに戻す処理がされています。

活性タイプ(生ワクチン)は妊娠中の接種はご法度となっていますが、この不活性タイプについては妊娠中どの週数でも医師の判断で接種をすることができます。

ただし、予防接種をしてもその型以外のインフルエンザにかかることは十分にあり得るため、なる確率がゼロとまではいきません。

しかし、インフルエンザのワクチンの免疫によって似た型のインフルエンザであればかなり軽症で済ませることができます。

妊娠中のインフルエンザは重症化を避けることが第一目的となりますので、その観点から見ると予防接種を受けることは大切であると考えられます。

正しい知識で妊娠中のインフルエンザに対処しよう

妊娠中にインフルエンザにかかってしまうと、焦るだけでなく心配事も無限に広がります。

赤ちゃんを思って涙してしまったり、なぜなってしまったのかと自分を責めてしまうこともあるかもしれません。

しかし、インフルエンザに罹った時の正しい知識があることで心配事を軽減して冷静に物事を進められます。

インフルエンザにかかっても、それは絶対にママのせいではありません!

体の健康を取り戻し、そして心の健康も損なわないようにするために、正しい知識を持ち妊娠中のインフルエンザに対処しましょう。

みんなのコメント
  • みみさん

    妊婦です。記事を読んで安心しました。
    医療費補助の件は初めて知りました。
    有難うございます。

  • まっちーさん

    インフルエンザにかかった可能性が高く、今妊娠8ヶ月目だったため、知りたい情報を知ることができと安心しました。
    ありがとうございました。

  • ももの月さん

    現在5カ月の妊婦です。
    今日、38℃近くあり、病院受診しました。
    きつくてどうしたらいいのか分からず、そして私の動機が激しくなるにつれて、赤ちゃんのことが心配で涙することもありました。
    改めて心の健康のことを客観的に理解できて、まだ体はきついですが、少しでも前向きに治していこうと思いました。

あなたの一言もどうぞ