レントゲンの母体や胎児への影響は?妊婦さんが心配な医療被曝

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2017/07/09

レントゲンが気になっている妊婦さん

医療への放射線利用は必要不可欠なものです。しかし妊婦さんはなるべく避けたいのが心情ですね。

レントゲン撮影など、胎児の成長に影響がないか心配です。

漠然と「怖い」と思うのではなく、どういった検査があるか、放射線医療の基礎知識を知れば怖さは半減します。

妊婦さんのための医療被曝についてのまとめです。

放射線の影響を知る!胎児死亡のしきい線量は100ミリグレイ

放射線のニュースでは「シーベルト」という単位をよく聞きますが、医療では「グレイ」の単位を使います。

しきい線量とは

  • 実際に受けてしまった放射線量
  • 吸収した線量
  • 単位 グレイ(Gy)

妊婦さんが多くの放射線を受けると、胎児に次のような影響があります。

結果 時期 しきい線量
胎児死亡 受精後2週間内 100ミリグレイ
形態異常 妊娠7週間内 100ミリグレイ
精神発達遅 妊娠8~15週間 100~200ミリグレイ

この表を見て「やっぱり怖い!」と思った方もいると思います。ただ、検査の被ばく線量は線量は低いですので、以下の注意点に気を付ければ大丈夫です。

病院で検査をうけるときの注意点

  • 自分が妊娠していることを医師につげる
  • まだ妊娠が確定ではなく、妊娠の可能性があるだけの場合でも医師につげる

妊婦の皆さんは、妊婦健診に定期的に通っていることと思いますので、健康面の不安や特に受けたい検査がある場合は担当医に必ず相談しましょう。

各検査のレントゲンの放射線量と、胎児への影響

胸部X線単純撮影は、胸が痛むときに検査します。肺がんや肺炎などの診断のための検査です。妊婦さんはお腹のカバーが必須です。

腹部X線単純撮影は、お腹が痛むときに検査します。腸閉塞などの診断のための検査です。検査の有無は医師の判断になりますが、お腹に直接X線を当てるこの検査は、妊婦さんはできません。

以下は各検査のレントゲンの放射線量の目安です。検査で生じる胎児への被ばく線量は低いといえます。

検査 胎児への被ばく線量
頭部CT 0.005mGy以下
胸部CT 0.06mGy以下
腹部CT 8.0mGy
胸部X線単純撮影 0.01mGy以下
腹部X線単純撮影 1.4mGy

検査で100ミリグレイも被ばくすることはありませんが、胎児の被ばく線量が100ミリグレイ未満の場合、被ばくを理由に妊娠中絶をすることはできません。

妊娠は体の変化が激しく、戸惑うことも多いと思います。また、妊娠の症状以外でも「胸・頭・お腹が痛い」など、体が不調になることがあります。

そのような時は無理せず病院へいって診療してもらいましょう。肉体面・精神面で不調になってしまっても、一人で抱え込まないでくださいね。

X線検査があるかないか!妊娠中でもできる乳がん検診とできない乳がん検診

芸能人の方の乳がんをカミングアウトしたり、定期的な健診が推奨されていたりと、何かと気になる「乳がん検診」。

妊娠・授乳で乳腺が発達している時期は検査が難しく、「乳がん検査は赤ちゃんの卒乳後でいい」という意見もあります。

ですが「乳がん」が心配なママは、妊娠中でもできる検査がありますので利用してみてはいかがでしょうか。

乳がん検査 内容 妊娠中でも検査可能か
視触診 医師による視診・触診
腫れ・ひきつり・しこりなどをチェック
乳頭から分泌物がないかチェック
可能
乳房超音波検査 超音波で乳房の断面を見る
X線を使わない検査で妊婦さんも安心
痛みがない
モニターを医師と一緒に確認することができる
可能
マンモグラフィ検査
(乳房X線検査)
X線検査で乳房を撮影
乳がんの早期発見としこりの状態を把握できる
石灰化の診断
胸を機器にはさんで約10分の検査
30歳以上の女性は年1回が推奨
不可能

「石灰化」とは早期がんの兆候のことです。乳がん検査を受けたい場合は、産科の医師に一度相談してみましょう。

妊娠中です!検査を受ける際にはしっかり主張しよう

放射線を使った検査の線量が低いといっても、妊婦さんも医療提供側も少しでも影響がないよう努力しています。

妊娠に気付いていない妊娠初期が一番危ないといえます。少しでも妊娠の可能性がある場合は気を付けましょう。

妊婦さんの体の不調は産婦人科からの視点だけでなく、内科・乳腺外科などいろいろな角度から見る必要があります。妊娠中でも必要な検査は受けましょう。

検査によって、つわりから体調不良なのか、またほかに原因があるのか見極めることができます。

検査の胎児への被ばく線量が低いといっても、検査の際に医療被曝から赤ちゃんを守れるのはママだけです。

ママの気持ち的に納得がいかないという場合は、医師に相談しましょう。

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