妊婦の膣カンジタは多い!妊娠中の市販薬使用や胎児への影響について

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2016/06/14

膣カンジダで悩む妊婦さん

妊娠中は抵抗力が下がるので、実は妊婦さんが膣カンジダになるのはよくあることです。

市販薬を使って治しても大丈夫なのか、赤ちゃんにカンジダの影響は出ないのか、予防法は?いい治療法は?などの疑問が出てくるのではないでしょうか。

そういった疑問に対して詳細にお答えしていきます。

膣カンジダは抵抗力が落ちると発症!妊婦さんはかかりやすい病気です

膣カンジダは、カンジダ菌が膣の中で増殖し、おりものやかゆみなどの症状を引き起こす病気です。

カンジダ菌は健康な人も持っている人体常在菌で、カビの一種です。以下のようなことが原因で抵抗力が落ちると、菌が増殖して、カンジダ症を発症します。

  • 妊娠
  • 風邪をひく
  • ストレス
  • 疲労
  • 抗生物質を飲む

免疫力が低下し、ストレスや疲労がたまりやすい妊婦さんには特に気をつけてもらいたい病気です。

妊娠中の膣カンジダは、再発することも多い!

膣内は通常はアルカリ性に保たれていますが、上記のことが原因で膣内が酸性になると、菌が増殖しやすくなります。

膣カンジダを治療して菌がいなくなったとしても、膣内が酸性のままだと、再びカンジダ菌が増殖してしまいます。

妊婦さんはホルモンバランスの変化が激しく、免疫力も低下しているため、膣内をアルカリ性に保つのが難しく、そのため妊娠中は特に何度も膣カンジダを再発しやすくなります。

しかし妊娠がおわると、ホルモンバランスが落ち着き免疫力も上がるため、膣カンジダの症状も次第におさまります。

私も妊娠中は13回も膣カンジダで病院へ行きましたが、出産後は一度も再発していません。

ただし妊娠後もいつまでたってもカンジダを再発し続ける場合には、他の病気が隠れている場合もあるため、必ず病院を受診しましょう。

膣カンジダになった場合は、溶連菌にも気をつけましょう

免疫力が下がって、膣カンジダになる人の中には、溶連菌にかかる方もいます。

溶連菌の症状としては、くしゃみやせき、喉の痛みなどがあります。

溶連菌もカンジダ菌と同様、通常では悪さをしない体内常在菌ですが、風邪などで免疫力が下がっている大人もまれに感染し、寝込んでしまうこともあります。

膣カンジダで悩む妊婦さんは免疫力も下がっていますので、うがい手洗いを徹底し、溶連菌感染にも気をつけましょう。

いつもと違うおりもの症状が出たら注意!

膣カンジダの症状は、多くの人はおりものの異常で気づきます。

  • カッテージチーズ・酒粕状で、ぽろぽろとしている
  • ドロリとしたヨーグルト状
  • チーズのようなにおいがする
  • 通常よりも、おりものの量が多い

おりもの以外に、デリケートゾーンに症状がでることもあります。

  • ひりひりとした痛み
  • 赤くかぶれる
  • かゆみや痛み
  • 熱を持つ
  • 赤く腫れている

こういった症状が見られた場合は膣カンジダの可能性が高いので、何らかの対応をしていかなくてはなりません。

膣カンジダに似ている症状の病気

上記のように同じような症状があっても、膣カンジダではない場合もあります。1番上に挙げている膣カンジダと比較してみましょう。

病気 原因 症状
膣カンジダ カンジダ菌 ヨーグルト状またはポロポロとしたおりもの、外陰部のかゆみ
膣トリコモナス トリコモナス原虫 泡状またはクリーム状のおりもの、悪臭、外陰部のかゆみ
細菌性腟症 複数菌感染 ネバネバとした黄色、またはサラサラとした水っぽいおりもの、魚臭、外陰部のかゆみ
性器クラミジア クラミジアトラコマティス 大量のさらさらとした水っぽいおりもの(症状が少ない場合も)
淋菌性腟炎 淋菌 黄色のおりもの、外陰部のかゆみ
接触性皮膚炎 下着やナプキンなどによるかぶれ おりものは少ないが、外陰部にかゆみやいたみ
性器ヘルペス 単純ヘルペスウイルス1、2型 おりものは少ないが、外陰部のかゆみ、いたみ、赤み、水泡
外陰ページェット病 おりものは少ないが、外陰部にかゆみやいたみ、赤みや腫れを伴う

おりものが多く出てかゆみもあるから”膣カンジタだ!”と安易に考えず、上記の病気の可能性も考えてすぐに病院にかかることが大事です。

特に妊娠中は、白くさらさらとした、あまりにおいがないおりものがでることがあります。このようなおりものは、出産前までに分泌量が増え、かなり量が多くなることもあります。

これらは妊娠中よくあることですが、感染症との違いを見極めるのは難しいため、おりものが増えて不安に思う時には、婦人科医師に早めに相談した方がいいでしょう。

気になるおりもの症状が出た場合には、安易に自己判断せず、すぐに婦人科の医師に相談することをおすすめします。

膣カンジダの治療方法は主に3つあります

膣カンジダが疑わしい場合、婦人科を受診しましょう。病院の婦人科では、3つの治療をします。

  1. 膣内の菌をすべて洗い流す(膣洗浄)
  2. 膣内に抗真菌薬を挿入
  3. 外陰部に薬を塗る

病院では1(膣洗浄)と2(抗真菌薬挿入)がおこなわれ、3(薬を塗る)は主に自宅で行います。

最後にカンジダ菌がいないかチェックして、陰性なら治療は終了です。治療期間はおおむね、1週間から10日ほどです。

以下、詳しい治療内容を説明します。

1.「膣洗浄」で膣内のカンジダ菌を綺麗にする

病院では膣内に器具を入れ、洗浄をします。

3日間、毎日来て洗浄をするように言われる場合もあれば、1週間に1回ほどのペースで2回ほど洗浄をして終わりという場合もあります。

お医者さんや症状の程度によって、洗浄の頻度は変わってくるようです。

私の所感では、先生によって洗浄が少し痛い場合もあれば全然痛くない場合もあり、けっこう違いがあるなと思いました。

2.「膣錠」を入れて、膣内の菌を治療する

膣の中に錠剤を入れて、直接カンジダ菌をやっつけます。

病院で医者が入れてくれる膣錠は1週間ほど効果があり、薬をいれたまま通常の生活をします。

薬を入れたままでも特に日常生活に変化はありませんが、薬がでてきてしまうため性交渉などは控えましょう。

また稀に薬がドロリと膣から出てきてしまう場合がありますが、効果は残っていますので次回の予約日まで待ちましょう。

自分で入れる膣錠を処方される場合もあります。私の場合は余りに何度も再発するので自分で入れる膣錠を処方されていました。

膣錠を自分で入れるのが難しい場合は、先生にその旨を申告し、病院で入れてもらう治療に変えてもらいましょう。

3.「軟膏」を塗って、外陰部の菌を治療する

外陰部の治療には軟膏を塗ります。

軟膏には二種類あります。

  • 抗真菌剤:直接カンジダ菌に作用する
  • 軟膏:膣のかぶれがひどい場合に炎症を抑える

炎症を抑えるための軟膏は、程度が軽い場合は処方されないこともあります。

膣カンジダの市販薬について

膣カンジダの市販薬は、多くは膣内に挿入するタイプの錠剤です。市販薬を使用できるのは、膣カンジタを再発した人に限ります

以下に市販薬の一例を紹介します。

薬名 会社 形状 説明
フェミニーナ膣カンジダ錠 小林製薬 膣内に挿入するタイプの錠剤 オキシコナゾール硝酸塩でカンジダ菌を殺菌。
メディトリート 大正製薬 膣内に挿入するタイプの錠剤 ミコナゾール硝酸塩を有効成分とする、腟カンジダ再発治療薬。
メディトリートクリーム 大正製薬 外陰部に塗る軟膏 外陰部のみの主訴に使用できるが、メディトリートと併用することもできる
エンペシドL 佐藤製薬 膣内に挿入するタイプの錠剤 抗真菌作用を有するクロトリマゾール配合

少しカンジダ症状があるなというときには、市販薬の使用も有効です。

ただし病院では膣洗浄をしてもらえますが、市販薬だけで治す場合は”洗浄”ができません。

まずは、病院できちんと膣洗浄をしてもらうことが早く治る近道です。

妊娠中の膣カンジダで、赤ちゃんが鵞口瘡にかかることも!

妊娠初期や中期に膣カンジダになってしまっても、赤ちゃんは子宮で守られているため、問題はありません。

しかし、妊娠後期には、膣カンジダ感染には注意が必要です!

膣カンジダにかかった状態で胎児が産まれてきてしまう場合、膣内はカンジタ菌だらけということになってしまいます。

膣カンジダにかかった母親の産道を通ると、抵抗力の少ない赤ちゃんにカンジタ菌がつき、「鵞口瘡(がこうそう)」という皮膚病になることがあります。

鵞口瘡(がこうそう)

原因…カンジダ菌が口内に付着することによる
症状…舌や頬の内側などの口腔内の粘膜に、白いミルクのカスのようなものが付着
痛み…痛みはなく無症状

お母さんが膣カンジダではない場合も、鵞口瘡になる場合も

鵞口瘡は、カンジダ菌が免疫力の弱い赤ちゃんの口内に付着して起きる病気です。

新生児が鵞口瘡になるときにはお母さんの膣カンジダが原因のことが多いですが、乳児期においても、カンジダ菌が付着すると鵞口瘡になる場合があります。

カンジタ病にかかった母親の産道をとおった時や、口腔内カンジタに感染した人からの口移し、そして真菌が付着した哺乳瓶やスプーンなどを通じて赤ちゃんに感染します

抗生物質を服用している免疫不全の人や、高齢者もカンジダ症を発症しやすいので、こういった方と接触を持つ赤ちゃんは注意しましょう。

できるだけ赤ちゃんを抱っこする時には、手を洗ってもらうといいでしょう。

鵞口瘡の治療

鵞口瘡の治療は赤ちゃんの場合、口腔内を洗浄し経過観察という措置をされることが多いようです。

抗真菌剤である1%ピオクタニンブルー液等を口内に塗布する治療法もあります。

しかし、この液を塗りすぎるとピオクタニン潰瘍を発症するという事情もあり、経過観察をする場合が多いようです。

またピオクタニンブルー液は塗布しすぎるとピオクタニン潰瘍を発症します。
付け過ぎても早く治るわけではないので、口内に唾液等で広がるように使用します。
医師の判断で薬剤が不要になる場合は、口内の清潔を心がけて経過観察します。

赤ちゃんの口の中を清潔に保つように心がければ、3日~1週間ほどで治る病気です。

ミルクかすと似ている鵞口瘡に注意

鵞口瘡はカビなので、口の中をこすってもなかなかとれないのが特徴です。

しかしママがそれを知らずに、ミルクかすだと思って口の中の白いものを無理やり取ろうとすると、口内出血し、痛みがでることもあります。

またはがした部分に膿が生じ、二次感染することもあります。

口の中の白いかすがなかなかとれず、増えていくような場合には鵞口瘡の疑いもあるので、小児科を受診しましょう。

鵞口瘡からカンジダおむつかぶれになることも

鵞口瘡になると、カンジダ菌を飲み込んでしまうことがあります。

すると、カンジダ菌が便と一緒に排出され、そこからカンジダおむつかぶれになってしまうことがあります。

赤ちゃんが気をつけたい、カンジダおむつかぶれ

上記が原因だったり、おせわする手指などにカンジダ菌がついていることによって、赤ちゃんにカンジダ菌が付着すると、赤ちゃんもカンジダおむつかぶれという皮膚病になることがあります。

カンジダおむつかぶれの症状とは

おむつかぶれでは、赤ちゃんのお尻の周囲が赤くなります。加えてカンジダによるおむつかぶれでは、以下の特徴がみられます。

  • 真っ赤にモコモコした発疹
  • 赤いプツプツとした大小の発疹
  • 赤くなった部分と、通常の部分にはっきりとした境目がある
  • 赤い発疹の周りがカサカサになっている

ただ赤くなるのではなく、丸い発疹があるのが特徴です。

カンジダおむつかぶれの判断は自分でせずに小児科へ

カンジダ菌によるおむつかぶれは”真菌”によるものなので、通常のおむつかぶれの薬を塗ってもなおりません。

  • 通常のおむつかぶれ…皮膚の炎症を抑える軟膏
  • カンジダおむつかぶれ…抗真菌薬

通常のおむつかぶれの薬を塗って、悪化することもあります。

カンジダおむつかぶれは、普通のおむつかぶれとは違って、真菌による皮膚炎なので、誤っておむつかぶれ用のステロイド薬を塗ってしまうと、さらに症状が悪化します。おむつかぶれと同じように皮膚全体が赤くただれるのですが、よく見ると小さいブツブツが出来ていて、ひどくなると皮がめくれてきます。赤ちゃんは、皮膚が弱い上に、おむつの中は蒸していて温かく、カンジタ菌が増殖するにはもってこいの環境です。カンジタが原因の場合は、抗真菌剤の軟膏を処方しますので、自己判断で市販のおむつかぶれの薬を使わずに早めに院長にご相談下さい。

素人目にはどちらのおむつかぶれかどうかは判断しかねるところもあります。

おむつかぶれがひどいときには、小児科や皮膚科を受診して診てもらうもらうのが最も安全です。

膣カンジダ再発を防ごう!注意すべきこと

妊婦さんは何度も再発する可能性のある膣カンジタ。とはいえ、何度も再発するのは嫌ですよね。

ここでは、再発しないためにできることを紹介します。

  • 通気性を良くする
  • 水濡れ時のデリケートゾーンの拭き方に気をつける
  • 乳酸菌をとる

詳しく説明していきます。

通気性を良くする

カンジダ菌はカビの一種なので、湿った場所では繁殖しやすくなります。
できるだけ衣服の通気性を良くしましょう。

  • パンティストッキングや、ジーパンなど締め付けの多い衣服を着ない
  • 綿でできた下着を身につけ、化繊のものは避ける
  • ナプキンなどは当てないようにし、よごれた下着はこまめに取り換える

水濡れ時のデリケートゾーンの拭き方に気をつける

デリケートゾーンを拭くときにも注意が必要です。

  • お風呂やシャワー、スイミングなどの後はタオルで完全にデリケートゾーンを乾かす
  • ごしごしとタオルで拭くと痛みや赤みが増すことがあるので、タオルで押さえるように拭く
  • トイレのあとは、前から後ろに拭くようにしましょう。

乳酸菌をとる

生きた乳酸菌の入ったヨーグルトを毎日食べることも、膣カンジダの予防になるといわれています。

また、ケフィアもおすすめといわれます。ケフィアはコーカサス地方を発祥とする、伝統的な、発酵した乳飲料です。

乳酸菌やビタミンB1・B6・B12、葉酸などのビタミンB群も含まれているので、妊婦さんに必要な栄養がぎっしり詰まっていると言えるでしょう。

妊婦さんは便秘がちにもなりますので、膣カンジタの予防だけではなく、乳酸菌をとることは多くのメリットになります。

妊娠中のカンジダは早目に治しましょう!

一度なると再発を繰り返すカンジタは、ホルモンバランスが崩れやすい妊娠中は、何度も罹患する可能性があります。

治療しないと赤ちゃんにも影響を及ぼすなど、心配な面もあります。

しかし反面、治療すれば、すぐに完治する簡単な病気でもあります。

先述したように、私は妊娠中に13回もカンジタにかかりましたが、赤ちゃんが生まれた後は一度もカンジタになりませんでした。

もし妊娠中にカンジダにかかってしまったとしても、これは妊娠期間だけのこと!と割り切って早めに治療しておきましょう。そして赤ちゃんを心待ちにしましょう。

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