日本の子供の睡眠時間が不足!もたらされる不調と対処法

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2017/08/01

眠っている子供の様子

子どもの睡眠不足が深刻です。睡眠不足が及ぼす被害は甚大で、決して無視できるほどのものではありません。

その悪影響の数々を紹介します。また、睡眠不足改善のためには原因の究明が不可欠!なぜ、日本の子どもが睡眠不足になるのかを解明していきます。

眠りが楽しいと思える健康的な生活を取り戻すためにどうしたら良いかを一緒に考えましょう。

日本の子どもが睡眠不足になる原因は3つ

日本の子どもが睡眠不足の危機を迎えている原因は主に、その生活習慣にあると考えられます。なかでも以下にあげる3つの要素は、現代の子どもたちの多くが抱える深刻な問題です。

  • 寝る前のメディアは目に刺激が強いため睡眠に悪影響… 
  • 忙しすぎるスケジュールも睡眠時間に大きく影響! 
  • 夜型という生活習慣も 

パソコンは一家に一台、必ずと言っていいほど所有しており、スマートフォンに至っては一人に一台の時代です。

情報がどこでも簡単に入手できる便利さの反面、それが子どもたちには逆に悪影響となる場合も出てきています。

また、最近の子どもは、習い事や塾に通うのが当たり前となりつつあります。特に都心では幼児のころから学習塾や習い事をいくつも掛け持ちするケースも珍しくありません。

日本小児学会によれば夜10時以降に就寝する子どもは1歳6か月の時点で55%にも及ぶといいます。

ここまで子どもの睡眠不足が進んでいるのは、睡眠不足が子どもに与える悪影響を軽んじているからかもしれません。

まだ園に通っていないから大丈夫と楽観視する声もありますが、生活習慣が幼児の睡眠に及ぼす影響はかなり大きいと言わざるを得ません。

子どもの睡眠不足は不調を引き起こす!考えられる不調4つ

睡眠不足が子どもの健康に実際どのような影響を与えるのか、具体的に見ていくことにしましょう。

1 .体内時計を狂わせる

子どもに限ったことではありませんが、ほとんどの人は太陽が昇り明るくなれば目覚めて太陽が沈むころに眠るといったことを繰り返しています。なぜでしょうか。

単純に睡眠時間だけを換算すれば、一日寝て次の日は寝ないといったことでも良いはずです。

しかし、当然のことながらそれでは健康を維持できませんね。人の体内時計は、朝起きて夜寝るという風に設定されているからです。

血圧や臓器の働きは昼間は活発で、夜に近づくほど徐々に弱くなっていき、睡眠へ入る準備をしているのです。こういったことは、すべて無意識のうちに体が行っています。

体内時計が正常かどうかの判断基準として、朝の排便があります。お子さんは、朝起きてから排便できているでしょうか。

園に通っている子なら登園前に済ませるのが理想的ですね。

2.疲れがとれない

やる気が起きない、ぐったりしているといった様子が見られる時は、良質な睡眠がとれていない証拠かもしれません。

大人と違い、子どもはすぐに疲れが取れると言われています。細胞が活発な幼児期の方が回復は早いというのは納得ですよね。

だからといって少しの睡眠で回復できるというわけではありません。実際、人は子ども時代の方が睡眠時間は長く、10時間睡眠という子どももいます。

睡眠時間には個人差がありますが、最低でも8時間は確保できるようにしましょう。

睡眠の質について言及すると、寝る直前のメディア接触は睡眠導入の妨げとなりますのでやめておきましょう。

寝室は暗く、できればリビング等の照明も暗めに設定しておく方が良いですね。

3.記憶力や集中力の低下を招く

セロトニンという脳内物質があるのをご存知ですか。睡眠と深く関わりのあるものです。セロトニンは昼間に分泌され、適度な元気さを保ってくれる働きをします。

子どもの集中力、記憶力、考える力などを引き出す脳を活性化させるにはセロトニンが不可欠なのです。

良質な睡眠や十分な睡眠がとれていない場合には、セロトニンが分泌されず、脳の働きが鈍ってしまうことがあります。

聖徳大学短期大学部保育科が2002年に実施した調査によると、都内の保育園9か所で三角形を書けなかった子ども38名のうち、睡眠が上手にとれていない子どもは34名もいました。

この調査は5歳児を対象としたもので、三角形模写は幼児の発達をみる基準として実施されます。

睡眠のリズムが整っていない子どもが三角形を書けないケースは睡眠のリズムが整っている子どもの5.9倍といったデータもあります。

4 .イライラしやすく友達とのトラブルを起こしやすい

ここでは、ホルモンバランスのお話をします。

イライラしやすかったり、感情が爆発しやすかったりと、情緒不安定な子どもはホルモンバランスが乱れていることが原因かもしれません。

ホルモンバランスを整えるのに一役買っているホルモンがメラトニンです。

メラトニンは自然な睡眠へと導いてくれることから睡眠ホルモンとも呼ばれています。日中に分泌されるセラトニンとは反対で、夜に多く分泌されます。

実は、セラトニンとメラトニンは密接につながっていて、日中のセラトニン分泌が十分に行われないと、夜のメラトニンも分泌できません。つまりそれは自然な眠りを体験できないということです。

子どもの睡眠不足による不調の対処法4つ

睡眠不足が子どもに与える悪影響がわかってきたところで、ここでは不調を感じた場合の対処法について考えてみましょう。

対処法といっても、一番は睡眠をとることです。しかし、狂った体内時計やホルモンバランスを正常に戻すのは、ただ単に寝ればよいというものでもありません。

夜型生活を朝型へと徐々に移行していくことが必要なのです。

1.昼間の活動を重要視する

お昼間に体を動かすことは当たり前のようで、できていないことがあります。

家の中でゲームをしたりテレビを観たりして過ごす子供が急激に増えているからです。習い事が忙しくて遊ぶ暇もない子もいます。

また、都心では公園や空き地といった子どもたちのあそび場が少ないことも一因です。

習い事でスポーツをやらせる親もいますが、本来は太陽の光を浴びて外で体を動かすことが夜の良質な睡眠のもとなのです。

2.朝の光を浴びること

朝、起きられなくて布団の中でぐずぐずしているなんてことはないでしょうか。気温が下がるとそうしたい気持ちもわからなくはありません。

だからといって、お昼近くまで布団の中というのはよろしくありません。朝の光を浴びることが子どもの成長に不可欠なセロトニンの分泌を促してくれるからです。

セロトニンが子どもの健康に及ぼす重要な働きについては、前に説明した通りです。

セロトニンの分泌と質の良い睡眠は切っても切れない深い関係にあります。

3.バランスのとれた食事と時間

朝昼晩、3度の食事は子どもの成長に必要な栄養素をとる機会です。最近では朝食を抜く子どもが多いと問題になっていますね。

朝食は昼間のエネルギーを摂取する大事な機会。忙しい朝ならバナナやヨーグルト、シリアルなどを活用して手軽な朝食を用意する工夫をしましょう。

食事のバランスは和食の一汁三菜がおすすめですが、それでなければいけないということではありません。

あまり神経質になりすぎない程度に、肉、魚、野菜をバランスよく摂取できるようにすると良いですね。

夕食の時間ですが、遅くても7時半までには済ませましょう。

お腹がいっぱいの状態で寝ると、睡眠中にも内臓が動き続けるので疲れがとれにくいといわれます。就寝時間の3時間前は食事をとらないのが理想です。

4.「○○時に寝なさい!」と言わない

「9時には寝なさい。」「もう、9時ですよ。早く寝なさい」と子どもに言っていませんか。

「○○時に寝なさい。」という声掛けは、子どもにその時間に寝なければいけないというプレッシャーをかけてしまう場合があります。

なかには、それがストレスになり余計に眠れなくなる子もいます。「○○時に寝なさい。」と言いたい気持ちはよくわかりますが、ここはぐっとこらえて食事の時間や睡眠環境を整えることの方に心を砕きましょう。

寝る時の声掛けとしては、「ゆっくり寝ようね。」「明日も元気に遊ぼうね。」など、眠ることが良いこと、楽しいことだと子どもが感じられるような言葉を選ぶと良いですね。

寝るのが嬉しい!と感じられる生活を子どもに送らせよう!

一日の疲れを癒すために眠ることは本来、喜ばしいもののはずです。現代はそういった当たり前の喜びが感じられなくなっているのが少し残念です。

生活リズムの乱れによる睡眠不足は、成長ホルモンの分泌を妨げます。成長ホルモンには成長と健康維持の働きがあり、特に幼児期には欠かせないホルモンなのです。

糸口は、日頃の生活環境にあります。昼寝とお風呂の時間を活用しましょう。

  • 昼寝は30分以内
  • 赤ちゃんでも、長い時間寝かせすぎない
  • お風呂はぬるめの湯にゆっくりと浸かる

スペインではシエスタといってお昼寝の時間をとても大切にする文化があります。数分の仮眠は夜の睡眠の質を高めてくれる効果があり、これは、私たちも見習うべき、健康的な習慣なのです。

子供が眠そうにしている場合は、お昼寝をさせましょう。ただし、あまり長い時間の睡眠は夜の睡眠に支障をきたすので避けるようにしましょう。

就寝前の風呂時間も、眠気を促す良い効果があります。ぬるめの湯にゆっくりと浸かれる工夫をしたいですね。「〇〇秒数えたらでよう。」との声掛けがおすすめです。

食事をとり太陽の光を浴びて、夜は暗くした部屋で布団に入ること。そうした当たり前の普通の生活を送ることが現代の子どもに必要とされているのです。

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