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バランスが大切!1つの習い事に一生懸命すぎる子供の落とし穴

2015/09/01

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水泳やダンス、サッカー、ピアノなど2つ、3つと習い事を習う子もいれば、小さい頃から1つの習い事に専念して将来プロを目指そうと奮闘しているご家庭も少なくありません。

確かに1つことに打ち込むほうが早く上達できるように思えますが、そこには思わぬ落とし穴が…!?

特にスポーツ系は成長途中の子供の身体に大きな負担になります。また、身体だけではなく心にも影響が出ることもあります。

最近の子どもたちに起きている身体の変化について

まずは、最近の子どもたちの身体にどんな変化や問題が生じているのかを見ていきましょう。

最近話題の「ロコモ」は大人だけの問題ではない!

皆さん、「ロコモ」ってご存知ですか?「ロコモティブシンドローム」の略で、「運動器症候群」のことです。

骨格や筋力の低下によって運動器が上手く動けなくなります。こう聞くと高齢者や運動不足の大人に起こりそうな現象に聞こえますが、実は現代っ子がすでにロコモの予備軍になっているというデータがあります。

ある中学校の話になってしまいますが、しゃがめずに転倒してしまったり、前屈ができなかったりする子がなんと25%近くもいたそうです。そこで驚きなのが、運動不足の子のみではなく、運動をよくする子もいるのです。

これができないと「ロコモ」予備軍かも

「ロコモ」予備軍かどうか次の5つでチェックしてみましょう。

  • 手を前に出して「グーパー」(手首が反っているか)
  • しゃがむ(かかとを浮かせないように)
  • 直立前屈
  • 片足立ち(5秒以上)
  • バンザイ

どれか1つでもできない運動器が正しく機能していない疑いがあり、「ロコモ」の予備軍になってしまう可能性があります。

1つの習い事に集中し過ぎた子の身体の異変

1つの習い事に集中しすぎると、身体にどんな影響があるのか実際に筆者の周りで起きた事例をご紹介します。

サッカーに没頭するA君の場合

サッカーの好きなA君は幼稚園時代からサッカーを習っていました。将来の夢はもちろんプロサッカー選手。毎日何時間も練習していました。

ところが、小学生になってスポーツテストをやると直立前屈で腰が全然床に指先がつきません。

サッカーをやりすぎて足の筋肉は鍛えられていましたが、柔軟性など他の要素とのバランスが上手く取れていなかったという結果でした。

幼児期から週5でスイミングに通うB君の場合

水泳でその頭角を表したB君は小学校入学前ですでに四泳法をマスター。コーチたちの期待も大きく週5でスイミングに通っていました。

ちなみに得意種目は平泳ぎ。平泳ぎを中心とした練習を行っていました。

小学校に進学したある日、股関節が痛みだし、通学途中の歩道橋の階段の上り下りができずにいつもなら3分ぐらいで渡っちゃうのに10分以上かかってしまいました。

整形外科にいくと股関節のあたりの神経が炎症を起こしていました。平泳ぎに集中するあまり、股関節を酷使しすぎて他の泳ぎとのバランスが悪いことが原因でした。

身体だけじゃない!日常生活にもこんな影響が

1つの習い事に没頭しすぎることによって、身体の筋肉や骨格のバランスが偏ってしまうことをご紹介しましたが、変化があるのは身体だけではありません。

習い事ばかりでお友達と遊べないことがストレスに

1つの習い事に集中していると週に3回以上などその習い事に費やす時間が増える傾向にあります。習い事に行く時間が多い分、当然それだけ友達を遊ぶ時間も減ります。

しかし、子供的には「本当はもっとお友達とも遊びたいのに…」というストレスは幼児期の子供にとっては結構大きなストレスになります。

ストレスを多く抱え込んでしまうと、体調不良になる子供も珍しくありません。習い事が影響して体調不良になってしまっては本末転倒ですよね。

習い事に費やす時間を減らすことが可能であるのなら減らして下さい。幼児期の場合、週に2回程度で1回の練習時間は1、2時間もあれば十分です。

習い事中心の生活になってしまい、園行事を欠席することに

実際にあった話なのですが、2歳のころから習っていてダンススクール中心の生活を送ってきたD君。あるとき、園行事とダンスの発表会の日程が被ってしまいました。

年長のD君にとって園生活最後の園行事でしたが、当日は園行事を欠席してダンスの発表会に出演。

確かに幼稚園は義務教育の場ではありませんし、行事に出ることを強制するものではありませんが、正直あまりにもダンス中心の生活になりすぎているのではないかと感じました。

また、習い事のほうを優先しすぎると「習い事さえうまくやっていけば大丈夫」みたいな安易な考えが浮かぶことも考えられます。

幼児期は色々なことをバランスよく経験させることが大切

とはいえ、「うちの子サッカー大好きだからサッカー一本でいいよ」という方もいらっしゃると思います。本人が自発的にサッカーで遊ぶのはおおいに良い事だと思いますが、他のことを経験させることも大切。

トップアスリートこそ幼少期に何でもやってきた人が多い

トップアスリートの人たちを見ていると「きっと小さい頃からこの競技ばかり練習する日々だったんだろうな」とイメージしがちですが、トップアスリートの方ほど色々なことに打ち込んできていたようです。

例えば、テニスの錦織選手はサッカーも大好きで、プロテニス選手でなければサッカー選手になりたかったとのこと。また、フェンシングの太田選手は幼少期に水泳など様々なことをやっていたとのこと。

様々なことを経験して行く中で自分のやりたい競技を見つけ出し、今日のような大活躍をしています。

1つの習い事に専念するは10代以降でも間に合う

ある講習会でその講師の先生は次のようなことをおっしゃっていました。

幼児期に色々な経験をして「やってみたい!」やチャレンジしてみようという心を育んで小学校に送り出してほしい。

習い事ももちろん悪いことではありません。仲間と切磋琢磨し、試合に出たりチームワークやコミュニケーション能力を養ったりなど様々な経験をすることができます。

しかし、習い事ばかりに専念しすぎてしまうと、技術的な面の成果を求めがちになってしまい、コミュニケーション能力や諦めない力など情操的な部分が置き去りになりやすくなります。

幼児期は他にも色々なことを見て聞いて体験することも「やってみたい」と思う気持ちを育むためには必要なことだと思います。色々な体験をした中で10代になって子供自身にどの道に進むのかを決めても遅くはありません。

お友達と遊ぶ時間、家族と過ごす時間、他にやってみたいことをする時間などバランスを取りながら幼児期に大切に過ごしていきましょう。

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