あまり泣かない赤ちゃんの理由…障害を持っている可能性も

2016/04/15

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赤ちゃんにとって、泣くことは大切なコミュニケーションです。特に泣くことでしか不快感を伝えられない新生児は、泣くのが当たり前というイメージですよね。

でも中にはほとんど泣かない赤ちゃんもいます。そういう傾向を持っている子の中には、発達障害などを抱えている場合もあると言われるので、心配するママも少なくありません。

「泣かない」ことが障害の有無に直結しているわけではありません。障害がはっきりした後で「そういえばそういう傾向があったかも」と感じる程度です。

とはいえ、赤ちゃん育児真っ最中のママにとって、他の赤ちゃんとの違いはちょっとしたものでも不安ですよね。

そこで、あまり泣かない赤ちゃんの「泣かない原因」について調べてみました。心配がいらないケースと要注意のケース、それぞれの見分け方などをご紹介します。

あまり泣かない赤ちゃん…「泣かない」原因はいろいろある

では、あまり泣かない赤ちゃんはどうしておとなしいのでしょうか。いくつか考えられる原因をピックアップしてみました。

性格…のんびりとした大らかな性格の子ならママも安心!

けっこう多いのが、「そういう性格の赤ちゃん」という場合です。あまり神経質でなく、のんびりおおらかで寝ることが好きという赤ちゃんです。

赤ちゃんにも性格があります。双子を育てるとよくわかりますが、同じように育てていても好みや笑いのツボなど、性格の違いがどんどんはっきりしていくものです。

  • 神経質ではないのでよく眠れる
  • あまり活発に泣かないのでお腹が激しく空くこともない
  • 寝ぐずり・強い空腹感がないのでますます泣かない

こういったケースかもしれません。

見分けのポイント
ご機嫌よく授乳・沐浴などをこなし、泣かなくても良く笑うようならまず問題はないでしょう。

あやしたり物音・呼び声に反応がある場合は、あまり心配はいらないと考えられます。

体質…空腹などの不快感を強く感じないタイプの赤ちゃんも

新生児から良く寝てくれる子もいます。入眠・寝起きもスムーズにいく体質なら、やはりあまり大泣きしないでしょう。

空腹や眠い時に赤ちゃんが泣くメカニズムはまだはっきりしていませんが、胃の痛みや不安などなんらかの不快感がともなっていると考えられています。

泣かない赤ちゃんは、こうした不快感を感じにくい体質を持っているのかもしれません。成長とともに、別の不快感で泣くようになることもあります。

見分けのポイント
ミルクや母乳の飲み具合・体重の増え具合をチェックしてみましょう。母子手帳などにある成長曲線から大きく外れていないようなら、あまり心配はいりません。

また泣かない性格の赤ちゃん同様、あやして笑う・喃語が出るなどの反応が返ってくればやはり心配いらないでしょう。

呼び声や手を叩いてみて、びっくりする・そちらの方を向くなどの反応もチェックしてみましょう。

身体的な病気…体力がないため泣かない場合は診察を受けて

黄疸や心臓の疾患など、身体的な病気を抱えている場合は体力の問題からあまり泣かない赤ちゃんもいるとされています。

こうした病気の有無も、ママにとっては大きな不安のポイントですよね。判断のポイントは、ミルクや母乳の飲み具合と体重増加です。

大きな疾患がある場合は、出生時の診断や1ヶ月健診などでわかります。それ以外の幽門狭窄症などの病気が不安な場合は、日ごろのご機嫌をしっかりチェックしておきましょう。

見分けのポイント
ミルクや母乳の量が増えない・体重が増えない・体重が減っていくといった明らかな異変がある場合は、すぐに小児科を受診しましょう。

  • なんとなく元気がない・抱っこしても体に力が入っていない
  • あやしても反応が鈍く1日中とろとろ寝ている
  • 覇気が感じられない
  • 顔色が悪い

明らかな異常ではなくても、このように気になる点があれば積極的に保健師さんや医師に相談してください。

不安がある場合は、毎日授乳量・回数・睡眠時間・体重・排泄・朝晩の検温をノートにつけてみましょう。

泣く回数が極端に少ないなら、泣いたタイミングや笑うなど他の反応の有無もチェックしてみましょう。。

病気がひそんでいれば、どこかに「おや?」と感じる変化が現れてくる可能性があります。医師に相談する場合も、大きな手掛かりになりますよ。

サイレントベビー…コミュニケーション不足で無表情になる

サイレントベビーという言葉が近年注目されるようになりました。サイレントベビーとは、泣かないだけでなく笑うなどの感情表現が乏しい子のことです。

最初から泣かなかったわけではなく、だんだん泣かない・笑わなくなっていくのが特徴です。最近泣かないかも…と感じたら、その可能性があるかもしれません。

見分けのポイント
最初は泣いたり笑ったりしていたのに、気付いたら泣いたり笑ったりしなくなってしまった、表情が固まっているような気がするという場合は疑ってみましょう。

授乳量や体重増加などに問題がある場合は、なんらかの疾患が潜んでいる可能性もあります。

体は健康に発達しているのに感情表現だけが乏しい場合は、サイレントベビーかもしれませんね。

サイレントベビーに関しては、話題になっていることもあり気になるママも少なくないと思います。詳しい情報を後述します。

耳の病気や障害…ほとんどは産後のスクリーニング検査でわかる

聴覚障害などで耳の聞こえが悪い場合も、大きな音などに反応せず泣かない場合があります。

その場合は、大きな音がしても泣かないという程度でまったく泣かないわけではないことが多いでしょう。

聴覚障害については、ほとんどの産院でスクリーニング検査が行われます。それ以外に「聞こえていないのかも…?」と感じる場合は中耳炎を疑い病院へ行きましょう。

見分けのポイント
大きな音がしても泣いたりびっくりしない場合、聴覚や耳に問題が起きている可能性があります。耳元で手を叩いてみるなどして、反応を見ましょう。

自閉症など発達・知能の障害…不安を抱えるママが多い可能性

赤ちゃんが泣かないことで、多くのママが不安に感じるのはやはり自閉症など発達・知能の障害の有無でしょう。

確かに自閉症など発達・知能障害を持っているお子さんの中には、ほとんど泣かない子もいます。でも、逆に神経が過敏でよく泣く子もいるのです。

前述しましたが、「泣かない」イコール「障害」というわけではありません。また、発達障害の多くは1歳未満の赤ちゃんでは診断がつけられないことがほとんどです。

見分けのポイント
「泣かない」という以外の反応・感情表現をチェックしてみましょう。あやして笑う、くすぐるとくすぐったそうにするなど、他の反応も確認してみましょう。

とはいえ、後々「自閉症」と診断が下る子でも、赤ちゃん時期はまったく問題がないケースも少なくありません。

医師にとっても自閉症をはじめとする発達障害の診断は難しいものです。同じ子であっても、医師によって診断名が違うこともあります。

発達障害と泣かない赤ちゃんに関しても、詳しく後述していきたいと思います。気になるママはそちらもチェックしてみてくださいね。

【サイレントベビー】愛情のキャッチボールで感情を育てよう

サイレントベビーは、先ほども述べたように最初は感情表現していた赤ちゃんがいつの間にか無反応になってしまう状態を指しています。

サイレントベビーになってしまう原因…コミュニケーション不足

サイレントベビーはだいたい生後3ヶ月くらいから出始めるとされています。その原因は、「周囲の大人による赤ちゃんへの愛情表現不足」と言われています。

泣いても構ってやらない

赤ちゃんが泣いても抱いたり話しかけたりせず、放置することが続くと赤ちゃんは「泣いても無駄なんだ」と学習します。

そのため、泣いている赤ちゃんを放置し続けると次第に泣かなくなってしまうと考えられています。

あやしたり、遊んであげたりしない

おとなしい赤ちゃんの場合、あまり泣かなくてもよく笑うことはあります。でも泣かないからといってあやしたり、遊んであげないとだんだん笑うこともなくなってきます。

それと同時に泣かない状態が続くと、「泣かない・笑わない」サイレントベビーになってしまいます。

スマホやテレビに子守をさせている

ママが積極的に赤ちゃんにかかわらず、スマホやテレビに子守をさせていると赤ちゃんは反応を返さなくなると考えられています。

ママが赤ちゃんに話しかけない

遊んだりあやしたりしないほか、授乳やおむつ替え・入浴の際も話しかけず黙ったまま無表情で接していることも関係してくるとされています。

赤ちゃんは生後3ヶ月くらいの間に劇的に成長していきます。体重・身長だけではありません。脳内もびっくりするほど発達していきます。

その間に生活リズムが整えられ、また周囲の人の声や顔なども把握していきます。話しかけや歌声・スキンシップで愛情もしっかり感じています。

この大切な時期にママから無視されたり、スキンシップやコミュニケーションが与えられないと、赤ちゃんは「感情の表現」を学ぶことができなくなってしまいます。

サイレントベビーにしないために!お世話で上手に関わり合おう

赤ちゃんにとって泣くことは運動のひとつでもあります。泣いたらすぐに抱っこして泣き止ませる必要はありませんが、完全に無視をしてはいけません。

ママが家事をしている時などは「もうちょっと待っててね~、あと少しで抱っこだよ~、ほらお歌を歌ったらおしまいよ~」など、話しかけつつ待たせると良いですね。

また、少し待たせた時は「ごめんごめん、お待たせしました。抱っこだよ~」と話しかけ、思い切り甘えさせるように抱っこしてあげましょう。

逆に泣かない大人しい赤ちゃんだと、つい放置してしまいがちですよね。そんなときはお世話のときに積極的に話しかけ、コミュニケーションするよう心がけましょう。

特に問題視されているのが、スマホ育児です。どんなに便利なアプリがあっても、スマホはママの代わりには決してなりません。

ちょっとした手助けツールの一つと考えて、スマホに赤ちゃんの相手をさせることはやめましょう。赤ちゃんの心を育ててあげるのは、ママやパパ、周囲の人の生の触れ合いです。

生後3ヶ月以降も、赤ちゃんにはスキンシップや話しかけが栄養と同じくらい必要です。できるだけ触れ合い、話しかけつつ育児をしましょう。

自閉症など気になる発達障害かもしれないと不安に感じたら

自閉症など、気になる発達障害は近年目立ちつつあります。泣かない赤ちゃんが発達障害かもしれないと不安がつのったら、どうすれば良いのでしょうか。

自閉症など発達障害が不安なら、まずはかかりつけ医に相談

自閉症をはじめとする発達障害について何も知らない状態では、余計に不安や疑問がつのる一方です。

とはいえ、SNSの口コミなどを見ているだけでは情報が氾濫し、「泣かない」ことが余計に不安になってしまうものですよね。

そういった場合は、専門家の話を聞くのが一番安心できるのではないでしょうか。不安を感じたら、かかりつけの小児科で相談してみましょう。

近年は自閉症をはじめとする発達障害を抱える子が目立つようになっているため、小児科でも多くの発達障害児を診察しているはずです。

かかりつけ医として多くの子の発育に触れてきた小児科医の目で見れば、「不安なポイント」と「そうではないポイント」がわかる場合もあります。

自閉症・発達障害の疑いがあるとされる特性にとらわれ過ぎない

自閉症や発達障害は、社会的なコミュニケーションや言語能力にかかわる障害です。

そのため、赤ちゃんと同じ月齢・年齢の健常な子どもが社会的・言語の上である程度発達する時期にならなければ、異常を見抜くことが難しくなります。

多くは1歳半健診のときに気付かれることが多いでしょう。判断される材料となる特徴を挙げますね。

  • 泣かない・笑わない・表情に乏しい
  • 首の据わりが遅い
  • 抱っこを嫌がり反り返る
  • 目が合わない
  • 言語の発達が遅れている
  • 感情の起伏がない
  • 感情の起伏が強すぎる
  • まったく落ち着きがない
  • 手をひらひらさせるなど特異な行動を繰り返す
  • 聴覚・視覚が過敏な感じがする
  • 名前を呼ばれても反応しない
  • 家族と他人の区別がついていない
  • 言葉に「オウム返し」が多い
  • 異常に偏食
  • あまり寝ない

ここに挙げたのは、ごく一部にすぎません。ほかにも自閉症や発達障害の特性と言われるものはたくさんあります。

こうした特質がある場合は要注意とされることがあるでしょう。

でも注意したいのは、このうちいくつ当てはまるから障害児、と診断されるわけではないということです。

これらの多くに当てはまっていても、適切な療育訓練を受けつつ成長していくうちに普通に育っていく子もたくさんいます。

逆に、あまり当てはまらないのに次第に「なんだか違う」という感じが強くなり、支援学校での教育が必要になる子もいます。

幼児期にはこれらの項目にいくつ当てはまるかということより、「全体的な育てにくさ・扱いにくさ」が焦点になると考えましょう。

書籍・ネットにある自己診断チェックはあまり鵜呑みにしない

実は我が家にも自閉症児がいます。でも、自閉症ならではの症状はあまり強くなく、赤ちゃんの時も嫌なら泣き嬉しければ笑う普通の子でした。

感情表現も豊かですし、表情もくるくる変わります。でも、全体的に見るとやはり「自閉症だな」と感じます。顕著ではないけれど、なんとなくそういう傾向という感じです。

よく書籍やネットにある自己診断チェックをしてみても、明らかに当てはまるのは「目が合いにくい」というポイントくらいです。それも、完全に合わないわけではありません。

さらに私の弟も自閉傾向が強い知的障害者ですが、やはりマニュアル通りではありません。

自閉症は、それほど診断が難しい病気なのです。

自閉症や発達障害を気にするあまり、自己診断を繰り返していると余計にそういった傾向が目につくようになります。

ママの不安やイライラが強まると、赤ちゃんも不安が強くなります。チックや便秘・蕁麻疹など他の精神的な症状が出ることもあるので、気を付けたいですね。

どうしても不安が拭いきれない場合…専門医に相談しよう

どうしても自閉症など発達障害の不安が拭いきれない、なんだか変だと感じる場合は、発達専門の施設で検査を受けてみましょう。

専門医による受診や発達検査を受けることで、早期療育が必要かどうかを判断してもらえます。最近は超早期療育が推奨されているため、早めにスタートできることも多いでしょう。

経験上言えることは、行政任せにしていては何も事態は動かないということです。病院・訓練施設は、口コミなどから親が積極的に探しましょう。

療育訓練も、行政のあっせんを待っていてはなかなか受けることができません。特に人口が多い都会や、発展が遅れている田舎は待ち時間が長いでしょう。私が住んでいる場所もまさにそうです。

まずは専門医の診断を受け、それから手続きを踏んで療育サービスを受ける資格を得る方法もあります。

また専門医の診察を受けたら、きちんと「この子には療育訓練が必要ですか?今後知能障害が出る可能性はありますか」と説明を受けると良いですね。

医師の中には、親を傷つけないため「様子を見ましょう」と現状をはっきり説明してくれない人もいます。

また、自閉症や発達障害の特質上、成長しきっていない乳幼児は診断できないことも多いものです。

でも、中途半端に「様子を見ましょう」と言われただけでは不安は解消されませんよね。

医師が今どう感じ、どう育っていくと予見できるのかを、きちんと説明してもらいましょう。

セミナーや勉強会に参加しよう…発達障害を正しく理解して

パパとママで自閉症や発達障害に関するセミナーや勉強会に参加してみることも、大いにおすすめします。

同じ悩みを抱えた、同じくらいの月齢・年齢の子を持つパパ・ママと交流するチャンスです。また先輩パパ・ママにも出会えます。

さらに講師に直接不安や疑問をぶつけてみることも有意義です。最新の情報を得ることで、我が子の注目すべきポイントや今後の育児方針もわかってきますよ。

もし我が子が自閉症や発達障害ではなかったとしても、障害を持つ子どもたちへのアプローチや支援は、一般の教育に役立つものばかりです。

我が家でも、自閉症を持つ子のための学びが健常なきょうだいへのしつけに大いに役立っています。また視野も広がり、私たち自身の勉強になりました。

我が子が発達障害かもしれないという悩みは、ママひとりで抱えられるものではありませんし、抱える必要もありません。もちろん自分を責める必要はまったくありません。

泣かない赤ちゃんに不安を感じたら、パパをはじめ医療機関や行政を巻き込み、できるだけの情報を集めて素早く動き始めましょう。それが不安解消の早道です。

赤ちゃんが泣かなくても障害とは限らない!成長や表情変化を見守ろう

泣かない赤ちゃんの多くは、そういう性格や体質というケースが多いとお話しました。「泣かない」だけでなく「よく笑う」といった感情の表出や成長の様子に着目しましょう。

あやして笑ったり、絵本に興味を持ったり、抱っこして嬉しそうならあまり問題はないでしょう。泣かないのではなく、ほがらかでおおらかな子なのでしょう。

それでも不安がある場合は、体重や呼びかけへの反応など他のポイントから赤ちゃんの様子をチェックしてみましょう。

問題なのは泣いている赤ちゃんを無視し続けたり、泣かないからといってスキンシップをせずに育ててしまった場合の「サイレントベビー」化です。

泣かない赤ちゃんにもスキンシップや話しかけは何より大切です。しっかり愛情を注いで、泣く以外の感情表現を教えてあげましょう。

何度も言うようですが、「泣かない」ことは「障害」の証明にはなりません。総合的にみて「育てにくい、子どもと向き合うのがつらい」という場合は、その可能性が高まります。

泣かない以外の気になるポイントに注意しつつ、専門医や専門機関に相談しましょう。適切な療育訓練を受け、我が子にあった育ちの形を探しましょう。

みんなのコメント
  • ななしさん

    発達障害は程度もさまざまだし診断できる医者も多くはない
    それに気づいてないだけで親自身が発達障害持ちだったりアダルトチルドレンだったりとかあるし
    少なくともかかりつけのお医者さんを決めて置きたいよね

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