水の事故から子供を守る方法!まずは事故原因を知る事が大切

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2016/07/15

水辺で遊ぶ親子

暑い夏がやってくると子どもとプール、海、川で遊ぶ機会も増えてきますよね。そんなときによく耳にするのが水の事故。

ちょっとした油断から子どもの命を落としてしまうこともあります。命は助かったけど怖い思いをしてしまい、長い間、親子でトラウマになってしまうこともあります。

そんな、悲しい事故に合わない合わせないためには何に気を付けていればよいのでしょうか?水の事故がなぜ起こるのか知ることで、子どもの命を守る方法を考えてみましょう。

データから知る!子どもの水の事故の原因は水遊び

暑い夏真っ盛りの7月8月が水の事故が最も多く起きる時期です。水難事故はどんな状況で起きやすいのか場所別、行為別にデータを見て確認してみました。

2014年に全国で起きた中学生以下の子どもの水難事故の発生件数は166件、水難者は223人のうち死者・行方不明者は55人(水難者全体の25%)というデータがあります。

毎年、水の事故で小さな命が失われています。まず、水の事故は身近で起きているということを知っておくことが大事です。

下記のデータは、中学生以下のこどもの”平成26年中における水難の概況”を、警察庁のデータより入れ込んで表に示しています。

【年齢層別】子どもの水難事故の死者・行方不明者数

年齢層別に見てみると小学生の割合が多いことに気づきます。

ある程度泳げるようになり、運動神経も発達してきているということから、親も目を離すことが多くなってくる時期なのかもしれません。

過信せずに水遊び中の危険について日々、考える機会を作ることが大切ですね。

年齢層別 人数 割合
未就学児 13人 24%
小学生 26人 47%
中学生 16人 29%

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※警察庁生活安全局地域課のデータ「平成26年中における水難の概況」より入れ込み作表

【発生場所別】子どもの死者・行方不明者数

発生場所別に見てみると子どもの死者・行方不明者の半数以上が、河川で起きていることが分かります。

夏場には家族で河川で釣りやバーベキューやキャンプをすることもありますよね。お子様を連れていくときには特に注意が必要です。

発生場所 人数 割合
河川 29人 52.7%
14人 25.5%
湖沼池 6人 10.9%
用水路 5人 9.1%
プール 1人 1.8%

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※警察庁生活安全局地域課のデータ「平成26年中における水難の概況」より入れ込み作表

【発生行為別】子どもの死者・行方不明者数

発生行為別に見てみると、子どもの水難事故の原因の第一は水遊びになっています。

遊びに夢中になって危険に気付けなかったり、ふざけていて事故にあったりする場合もあるようです。

水遊びをするときは油断が生じやすくなります。周囲の危険には神経を張り廻られて、お子様から目を離さないにしましょう。

発生行為 人数 割合
水遊び 32人 58.2%
水泳中 4人 7.3%
通行中 3人 5.5%
陸上遊技スポーツ中 2人 3.6%
水難救助活動中 2人 3.6%
ボート遊び 2人 3.6%
魚とり・釣り 1人 1.8%
その他 9人 16.4%

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※警察庁生活安全局地域課のデータ「平成26年中における水難の概況」より入れ込み作表

釣りやキャンプ、子どもと出かける河川の危険

川で魚釣りやキャンプなどする季節になってくると、増えてくるのが水難事故です。子どもの水の事故の半数以上が河川で発生しています。

浅瀬の河川だからといっても油断できません。

どんなに泳ぎが上手でも川で泳ぐというのは危険です。川は水が冷たく流れが速いため、深みにはまると抜け出せない可能性が高いためです。

大人でも危険なため、子どもが川で泳ぐという行為は大変危険だということを知っておきましょう。

初めて行く場所はどんな危険が潜んでいるかわかりません。旅行先では特に事前に危険場所の確認をしておきましょう。

雨の次の日は晴れていても危険な河川

河川に行く際には、気象情報や地形の情報をチェックしましょう。安全と思われる場所でも雨の次の日は、川の水量が増えている可能性が高いので危険です。

上流にダムがあるところでは放水をする可能性もあります。浅瀬でも流れが速い場所もあります。見た目だけで判断せずその場所の地形も確認してから出かけるとより安心です。

危険を避けるためのポイント

  • 出かける前に気象情報を確認し、無理な決行はしない
  • 雨の降った次の日は水量が増えている可能性も考えて水辺では遊ばない
  • 上流にダムがある場合は放水をする可能性がある
  • 上流で豪雨があった場合、水量が急激に増える可能性がある
  • 危険を示す掲示板がある場所は避ける
  • 川幅が狭い場所は急激に深さが増すため要注意

夏場の天気は変わりやすいです。出かけるときは良い天気でも突然の豪雨に遭う場合もあります。

出がけの天気予報で「ところによりにわか雨」などのアナウンスがあった場合は出かけないという選択が良いでしょう。

どうしても決行する場合は、川が増水する危険があるので、すぐに避難しなければいけない時のポイントを押さえておきましょう。

  • 水の流れてくる方向に黒い雲が見えた(上流で豪雨の可能性も)
  • 落ち葉や流木、ごみなどが流れてきた
  • 雨が降り始めたり、雷の音が聞こえてきた

雨が降っても橋の下では雨宿りをするのも危険です。川が増水すると逃げ場所がなくなってしまうと、”国土交通省「河川水難事故防止!川で安全に楽しく遊ぶために”でも伝えられています。

遊んでいても天候の移り変わりには注意し、危険な状態を知っておいてすぐに避難をすることが大切です。

また、事前に避難しなければいけない状態になった時の避難場所を確認、確保しておくことをお勧めします。

不用意に河川で泳がない!河川の危険個所を知っておこう!

見た目が安全に見える場所でもたくさんの危険が潜んでいます。河川の危険個所を知っておいて河川で泳がせないようにしましょう。

水際の濡れた石や岩、コンクリート

水際にある石や岩、コンクリートなども濡れているので滑りやすいです。

ぬるぬるしたコケやぬめりがある場合も多く、滑って転倒する事故が実は一番多いようです。

堰堤(エンテイ)と循環流

堰堤とは川水を他に引いたり、流れを緩やかするための堤防ことです。

勾配の下でオーバーフローした水流が上流に向かって逆まきに流れ、それにはまると押し込まれたり浮上したりしながら抜け出せなくなり、救助も困難です。

岸が湾のようになっている場所

湾のようなっている岸には反転する流れが起きやすくなっています。反転流とも呼ばれて流れがゆっくりなので浮きわをさせて遊ばせることも多いようです。

ですが、ゆっくり流れながらも本流に向かっていきます。いつの間にか子どもが下流に運ばれてしまうことも!

河川の浮遊物や投棄物

倒木や投棄物や釣り針などに引っかかりケガをする場合もあります。泳いでいて倒れた竹などに、引っかかって水圧により抜け出せなったりする可能性もあります。

岩と岩の隙間に足がひっかかる

岩と岩の間に足が引っかかった上、水圧により流されそうになり川の中まで頭部が入り抜け出せなくなる可能性もあります。

他にも河川には危険個所はたくさんあります。泳がなくても、河川周辺で遊ばせる場合も危険個所はあらかじめチェックしておき、お子様から目を離さないようにしましょう。

家族で海水浴やキャンプ!子どもと海に出かける時の危険

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子どもが少し大きくなると、家族で海水浴や海辺のキャンプ場に出かけることもありますよね。普段は穏やかな海でも危険は潜んでいます。

離岸流が発生する可能性がある個所をチェック

海水浴をする場合は離岸流にも注意しましょう。離岸流は波打ち際から沖に向かっていく強い海水の流れのことです。

海水浴中この流れに掴まってしまうと、沖に流されて溺れてしまうことがあります。

引用…「 離岸流 」(りがんりゅう)海水浴中に沖への強い流れに流されて溺れる、
という海難事故が発生しますが、それは、「離岸流」という流れによるものと思います。離岸流 – 海上保安庁 海洋情報部

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離岸流が発生しやすい場所(海上保安庁海上情報部の情報によると…)

  • ゴミの集まっている場所、海上では黒っぽく見えている場所
  • 海岸線や地形が凹凸している場所
  • 周りに比べてざわついているところ

離岸流に巻き込まれてしまった場合はどうすればよいか?

  1. 海岸まで戻ろうと流れに逆らって泳がない
  2. 岸と平行に泳ぐと離岸流から10mから30mで抜け出せる
  3. 離岸流から抜け出したら、陸に向かって泳ぐ
  4. 泳ぎが得意ではない場合は流れが落ち着くまで待って、救助を待つ。

小さな子供だけでは上記行動は難しいと思います。保護者の方の知識の中にあって、慌てずにお子様を安全な方法で導いてあげることが大切です。

見たことがない海洋生物は触らせない!猛毒がある可能性も!

海に行くとカニやヒトデ、貝、ヤドカリなどいろんな海洋生物に出会い、初めてみる生き物に子供たちは興味深々ですよね。

自然に触れて楽しむというのは大事なことだし、経験にもつながります。 ただし、触ってもいい生物は大人が見て判断しましょう。

見たこともない海洋生物や毒を持っている生物には触れさせないようにすることが大切です。猛毒を持っている生物もいて子どもを危険にさらす可能性があります。

アカエイ・ヒラタエイ

尾に毒トゲを持ち不用意に踏みつけると毒トゲが触れてけがをし、ひどい場合には血圧の低下、呼吸困難、下痢などが起こり死亡する場合もある。

ゴンズイ

背びれと胸びれに毒トゲを持ち、激しい痛みが!痛みはヒリヒリと広範囲に広がり、2日ほど痛みは続き、刺された箇所が腫れる。

ミノカサゴ

背びれに毒トゲを持ち触れると毒が浸出して激しく痛む。ひどい場合は吐き気、関節痛、呼吸困難に陥り死に至ることも!

オニダルマオコゼ

背びれの毒トゲに猛毒があり、刺されると激痛が!あまりの痛みに失神することもあり、嘔吐、けいれん、下痢が起こり死亡することもある。

クラゲ

クラゲの中でも毒性がトップクラスのカツオノエボシは、刺されるとミミズバレになり、ショック状態になることも。

アンドンクラゲ、アカクラゲはやけどのような激しい痛みが走り、炎症を起こす。嘔吐や発熱などの症状が出ることもある。

毒を持つ貝
紀伊半島以南に棲むアンボイナガイや紫アンボイナガイは強力な毒を持っている。

特に、アンボイナガイの毒は致命的で、神経毒による6時間以内の致死率は20~70%といわれている。

早急に病院へ!こどもが貝拾いをするときには十分注意が必要です。

毒を持つウニやヒトデ
ガンガゼはウニの仲間で、刺されると痺れるような激痛に襲われ、筋肉まひや呼吸困難になることも!

オニヒトデは刺されると腫れて痺れる。刺された場所が壊死したり、死亡したケースもある。

刺されたらトゲは抜かずに病院へ!

ヒョウモンダコ

相模湾以南の浅い海に棲む。噛まれると呼吸困難や運動機能マヒなど全身に症状が現れる。潮だまりにいる場合もあるので絶対に触らないこと!

噛まれたら早急に病院へ!

海に生えたシダ類の様なもの

シロガヤ、クロガヤ、アナサンゴモドキは潮だまりのような場所にも生息していて、一見シダ類の様にも見えるが、カツオノエボシと同じヒドロ虫の集合体。

刺されるとヒリヒリして、やがて水ぶくれになる。快方に向かうとかゆくなる。症状は長く続く。症状がひどい場合は病院へ。

その外にもウミケムシ、ダツ、ウツボ、エラブウミヘビ、マダラウミヘビなどまだまだ危険生物はいます。

お子様が海洋生物に興味が示す場合は、ハンドブックサイズの海洋生物図鑑もあるので持参して、危険な生物でないか確認することをお勧めします。

意外と気付けない!大人のすぐ近くで溺れる子ども

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溺れている人というと手足をバタバタさせて「助けて~」なんて、声を出しているイメージがありますよね。

アメリカのサイト「Slate」の中に「溺れは、溺れているように見えない」(Drowning doesn’t look like drowning)という記事があります。

実際に溺れかけている人は、気づかれないうちに静かに沈んでいくことのほうが多いそうです。溺れている人は溺れているように見えないため、救助が遅れてしまう場合があります。

私の友人も、友達とプールで楽しそうに遊んでいたはずの自分の子どもが、次の瞬間水の底に沈んでいるのに気付き、救助し救急車で病院に運びました。すぐ近くにいたのにも関わらず、子どもが溺れていることには気づかなかったそうです。

水泳の授業中やスイミング教室などでも、子どもが溺れているのを目にしたことのある保護者の方が、一緒に入っているコーチや先生も気付かなくてパニックになったという話も聞きます。

すぐに近くにいた親は気づかず、経験豊富なプールの監視員が気付いて飛び込んで助かったという例もあります。

溺れそうな人の行動や状況について

  • 声を出すことよりも呼吸が優先されるため、「助けて」と声を出せない
  • バタバタするのではなく、息をしようと水面を手で押して顔を出そうとしている
  • 水面に対して垂直になっていて、体を支えるためのキックをしていない
  • 助けを呼ぶための手を振ることもできない状態
  • 犬かきをしているように見える

上記の状態になった人が、沈むまでの時間は20~60秒間で子どもの場合はもっと短くなるそうです。

溺れている人にはなかなか気づけないということを知っておきましょう。子どもの声が急にしなくなったら危険です。

溺れている可能性が高い人の行動や状況について

  • 頭が水の中に沈み、口が水面付近または水面より下になっている。
  • 頭を後ろにそらした状態で、口が開いたままになっている。
  • 焦点が定まっておらず、無表情になっている。
  • 目を閉じたままになっている。
  • 髪の毛で額や目が隠れた状態になっている。
  • 体が水に対して垂直で足を動かしていない。
  • 過呼吸または喘いでいる。
  • 一定の方向に泳ごうとしているが前進していない。
  • 仰向きに方向変換しようとしている。
  • 目に見えないはしごを登ろうとしているように見える。

どんな状態なのか実勢に目で見てみないとわかりにくいですよね。

こちらの状況については、「Drowning Doesn’t Look Like Drowning」という記事を参考にしました。

この記事の中には、プールで溺れかけている人をライフセーバーが気付いて助け出す映像があります。興味があれば見てみてくださいね。

溺れている人の発見は素人には難しいとされています。私たちが気にしていないといけないのは、子どもから目を離さず、常に状態を確認しておくことです。

子どもが水の中で静かになったら、すぐに声をかけることが大切!返事がなかったらすぐに救助が必要です。

浅いプールだから大丈夫!と思っていても、子どもは特に体調が変わりやすいものです。熱中症や他のトラブルが起きている可能性があります。

水遊びをしている子どもが、”静かになっている”というのはあまり考えられないということを意識して、たびたび声掛けをすることが大切です。

水遊び以外での水の事故も知っておこう

水遊びをしていなくても用水路や沼地近くで遊んでいて、落ちたボールを拾おうとして足を滑らせて転落したりなどの水の事故もあります。

小さな子供の事故は家の中でも起こります。お風呂場や洗濯機・バケツの水・洗面所やトイレでも実際に起こっています。

え~!本当にそんなことまで気にしなくてはいけないの?なんて思ってしまいますよね。でも、小さなお子様の場合は、言葉で説明してもわかっていない場合があります。

保護者が気を付けて危険箇所をチェックして、危険個所に行かせないことや、子どもから目を離さないように見守ることが大切です。

水の事故を防ぐためのすぐにできる対策

子供たちの水の事故を防ぐにはどんな対策があるでしょうか?

まずはすぐに出来る対策から実施して行きましょう。子供を水の事故から守るには大げさ過ぎるくらいの対策を立てることも必要です。

子どもから絶対に目を離さない!

海水浴場やキャンプ場に行くと、大人たちはビールを片手になんてこともあると思います。

楽しく過ごすのは良いのですが、そうなってくると子どもの行動に意識が集中できなくなってきたりもしますよね。

どんな状況においても子どもから目を離さないことが大切です。

川辺や海辺でキャンプ、バーベキューなどするときは、子どもの衣服に鈴などをつけて居場所をわかるようにしておくなどの工夫も大切です。

複数の大人がいる場合の落とし穴…

キャンプやバーベキューなどを楽しむ時、大人が複数いる場合が多いですよね。

大人が複数いる時は、どことなく安心感が生まれてきませんか?

誰かが見ているだろう、心のどこかで自分が見てなくても大丈夫と思ったりしてしまいがちです。

実はその安心感が油断につながり、いつの間にか子どもがいないという状況を作り出すことがあります。

大人がたくさんいる場合は交代制にして、責任をもって子どもをみる人を決めたほうが良いでしょう。

水の近くでは子どもからひと時も目を離さない状況をつくることが大切です。

海や川に出かけるときは小さな子供にはライフジャケットを!

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海で釣りをする人がライフジャケットを着ている姿は良く見かけますよね。でも、釣りについて行っている子供には、ライフジャケットを着させていることは少ないです。

ライフジャケットを着させているからと安心して、目を離すのはダメですが万が一ということもあります。

ボートに乗る時や川や海で釣り、水遊びする時もライフジャケット着用させるようにしましょう。

ボート乗り場等でも貸し出しをしてくれると思いますが、お子様にあったサイズのものを用意しておくと安心ですよね。
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1500円~5000円程度のものが釣具屋やスポーツ用品店でも売られています。安心を買う意味でも準備しておくことをお勧めします。

いざというとき脱げてしまう可能性もあるので、股下ベルトがあるものを選んだほうが安心ですよ。

また、裸足で水の中に入らせることも多いと思いますが、水の中でも脱げないウォーターシューズ(マリンシューズ)などを着用させておくとより安全ですよ。

泳げない子供には浮き具を着用させる!

海辺では泳げない子供には浮き具を着用させましょう。

浮き輪でも良いのですが小さいお子様だと抜けて落ちてしまう可能性があります。アームにはめるタイプの浮き具を着用させることをお勧めします。

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泳ぐときには準備体操で足攣りを防止

泳ぐ前の準備体操は。スイミングスクールや学校などではされていると思います。ご家庭ではどうでしょうか?

ついつい、すぐにプールや海に入ってしまうことが多いと思います。実際に私も家族でプールに行ったときにあまり重要性を感じていませんでしたが、泳げる子でもプールの中で足が攣ってパニックになって溺れる場合もあるようです。

水に入る前には足首や足の関節、腕周りの関節を回したり伸ばしたりするストレッチが必要です。

その後、水温になれるために少しずつ水を体にかけて、足から入水する様にしましょう。

小さな子供のいる家庭ではお風呂に入ったらすぐ水を抜く

0歳から2歳の子供は重心が高いのでバランスを崩して転落する危険があります。10㎝の深さでもおぼれてしまうので、特に注意が必要です。

2歳以下のお子様がいる家庭では浴槽の水はすぐに抜いておきましょう。

また、トイレやバケツ、洗面所、洗濯機に転落して溺れる場合もあるようです。

必要以外の水は捨てておき、水のそばに一人で近づけないように浴室や洗面所、トイレなどは小さな子供が入れないように対策しておきましょう。

引用…こどもの溺水は自宅の浴槽でよく起こるのです。とくに0歳から2歳未満では浴室での事故が8割も占めています。重心が高いので頭から転落する危険があり、浴槽、洗濯機、バケツの水などで10cmくらいの深さでも簡単におぼれてしまうことがあります。
 「2歳のお誕生日までは、入浴後直ちに浴槽の水は必ず抜いておく」「浴室にこどもが入れないように簡単な外鍵をつける」「こどもの入浴中は目を離さない」などに気をつけましょう。
 万一事故が起こってしまったとき、とくに水の事故は発見したときに適切な救急蘇生が行われるかどうかで運命が決まると言っていいでしょう。引用仙台市立病院ー小児科 – 小児救急の知識 -1水の事故

ちょっと待って冷静に!万が一おぼれた時の対処法

もしも、我が子が目の前で溺れていたら…。足の着くプールなどの場合は落ち着いて足から入って助けても大丈夫でしょう。

川や海など流れのある場所や足のつかない場所はどうでしょうか?とっさに飛び込んでしまうかも知れませんね。

でも、確実に子どもの命を助けるためにはまずは救助者自身が落ち着くことが重要です。

絶対しないで!飛び込み救助は2次災害の元

子どもが溺れそうになった時、足のつかない場所や流れの速い場所では大人が一人で入ってもまず救助ができないと考えてください。

それどころか要救助者が増えてしまうだけです。

子どもとプールに入ったときに、子どもの浮き輪を外した状態で自分にしがみつかせて、泳げるかどうかやってみたことがあります。

自分が泳ごうとしても子どもがしがみついていると全く泳げませんでした。

経験豊富な水難救助の専門家でもおぼれた人を「道具なしで救助に向かうことはない」と言います。

それだけ、飛び込んで救助するというのは難しいものだということを知っておいてください。

ではどうやって救助すればいいのでしょう?

1.溺れている人がいることを大声で知らせる

「子供がおぼれているから助けてほしい」と大声で知らせましょう。周りの人も巻き込んで救助することが大切です。

2.浮くものを探して投げ入れる

おぼれている子供を落ち着かせるためにとにかく掴んで浮かぶことができるものを探して投げ入れましょう。

1.5ℓのペットボトルなどに少量の水を入れておけば遠方に投げ入れることができます。

リュックサック、クーラーボックス、パラソル(開いた状態)、結んで空気を入れて膨らませたズボンなど水に浮くと考えられるものを投げ入れ、仰向けでしがみつくように指示しましょう。

3.助けることを伝えて落ち着かせる

パニック状態になっていると救助しにくくなり危険です。声をかけて落ち着かせるようにしましょう。

4.近くにいる人に119番してもらう

近くにいる人、できれば土地勘のある地元の人に119番してもらいましょう。その間、要救助者から目を離さないようにしましょう。

5.陸地から道具を使って助ける

自身が落ちないように腹這いになり、身近にあるロープや棒、シャツ、ベルトなどを掴ませて引き寄せましょう。

自分の子どもが溺れているとき、知っていてもなんとなくイメージが浮かばない気もするし、実際に冷静にいられる自信もありません。

日頃からシミュレーションし、救命の講習などは積極的に参加しておくことをお勧めします。

浮いて待て!着衣泳を知っておこう

「浮いて待て」という言葉を聞いたことがありますか?海外でも「uitemate」という言葉が広まりつつあり、「着衣泳」を学ぶ小学校も多くなっていると聞きます。

水の事故が起きたとき、服を着ている場合が多く泳ぎの得意な人でも服の重さで泳げなくなるといいます。

泳ぎが得意な人ほど泳ごうと体力を使ってしまい、助からない場合が多いそうです。

「着衣泳」を身に着けておくと、いざという時にパニックを起こさずに背浮きで救助されるのを待つことが出来ます。

着衣泳

衣服や服をつけたままで水の中で浮いたり移動したりする身のこなしのことです。

もちろん、「着衣泳」を身に着けて置いて助かるために必要なのは目撃者・救助隊の協力が必要です。

浅瀬であれば歩いて安全なところまで移動する、深いところでは浮いて待つが基本だそうです。

体脂肪率の低い筋肉質の人でなければ、力を抜いていれば体は自然に浮くそう。助けを呼ぼうと声を出すと肺の空気がなくなり沈みやすくなります。

助けを呼ぼうと手を挙げたときに「静かに沈む」という現象が起きるそうです。

着衣泳の方法
  1. 声を出そうとせず、落ち着く。
  2. 十分に肺に空気を入れ、仰向けの状態になる。
  3. 体の力を抜き、腕は水面から出さず両腕を伸ばしてバランスを取る。
  4. あごを上げ後頭部を下げると呼吸がしやすい。
  5. 靴や衣服は浮力になるので脱がない。(運動靴だと浮きやすいです)
  6. 息が苦しくなったら素早く空気を吸い常に肺に空気がある状態にする。
  7. ペットボトルなど浮力になるものがあれば、ラッコのように持って浮く。
  8. 助けが来るまで浮いた状態で待つ。

着衣泳は経験しておくことが大切です。突然やろうと思ってもパニック状態になり実施できない場合がほとんどです。

いざという時のために近くで講習がある場合は可能であれば家族で講習に参加し、体験することをお勧めします。下記の本も是非読んでみてください。

「浮いて待て!命を守る着衣泳」
水難学会会長 長岡技術科学大学教授 斎藤秀俊著

着衣泳の指導法準拠テキストです。着衣泳の必要性、練習の仕方、救助の方法、水の事故について詳しく書かれています。

着衣泳について詳しく知りたいけど近くで講習などはない。参加できない場合は読んでご家族で実践してみると良いかもしれませんよ。

救出後は適切な救命措置を!医者・消防・救急隊の到着を待って!

冷たい水に落ちてしまった場合は、濡れた状態の服では低体温になってしまいます。暖かいタオルなどで温めてあげましょう。

また、心臓が止まって脳に血流が行かない状態が続くと、脳神経に障害が残る可能性があります。その時間はわずか4~5分です。

意識がなかったり、呼吸が止まって入る場合はすばやく心肺蘇生を行い、緊急連絡をすることが重要です。

水を飲んでいる場合も誤嚥の可能性があるため、無理に吐き出させないほうが良いようです。意識がある場合も緊急連絡し、暖かくして救急隊を待ちましょう。

緊急連絡をしたときに状態を説明し、到着までどのように対処すれば良いか聞きましょう。

海難事故の場合の緊急通報番号は「118番」、河川の事故の場合は「119番」の後、「110番」に連絡しましょう。

また、意識の有無を確認するためにも、ぐったりしている場合は叩いたりつねったりして意識の有無を確認しましょう。

反応がなければ意識障害を起こしている危険性があります。

気道を確保する

意識が無かったら舌が喉の奥に落ち込んで気道を塞いでいる可能性があります。

  • なるべく硬いところに寝かせる
  • 頭を後ろに反らさせて空気の通り道を作り気道を確保する
  • 口の中に何か入っていたら頭を横に向け、ハンカチなどを巻いた指で掻き出し気道を確保する(指拭法)

水を飲んでいる場合、無理に吐き出させない方が良いようです。吐き出した水で窒息する可能性があるからです。

心肺蘇生中に水を吐き出した場合は、頭を横に向け指拭法で取り除きましょう。

人工呼吸をする

  • 乳児の場合は鼻と口の両方を口ですっぽり覆い、呼気を送り込む
  • 一歳以上の場合は鼻をつまみ、口から口へ呼気を送り込む
  • 息を吹き込む量は胸が上がる程度
  • 最初は1回1秒の人工呼吸を2回行う

その後、すばやく自発呼吸などの変化がないか、咳をしていないか、体を動かしてないか確認します。

反応がなかれば、心臓マッサージに切り替えることが推奨されています。

心臓マッサージをする

人工呼吸をして反応がなければ心臓マッサージをします。

  • 乳児の場合は両方の乳頭を結んだ線の指一本下を片方の人差し指と中指を使い、胸の厚さの1/3が沈むくらいの強さで行う(1分間に100~120回くらい)
  • 幼児の場合は胸骨の下半分を片方の手のひらで行う。(1分間に80~100回くらい)
  • 8歳を超える子供は大人と同じ方法で胸骨の下半分を両手で圧迫する。(1分間に80~100回くらい)

胸骨圧迫と人工呼吸は、30対2の割合で胸骨圧迫と人工呼吸を繰り返すと良いようですが、人工呼吸に自信がない場合は心臓マッサージのみでも良いそうです。

救急隊や医師が到着するまで続けましょう。1分間60回以上の脈があり、呼吸をしている場合は救急車が到着するまで安静にさせて待ちましょう。

私たちは専門家ではありません。練習なしでいきなり心肺蘇生というと怖くなったりしますよね。

日ごろから近くで講習などが行われる場合は積極的に参加しておけば、実践しなければいけない事態に遭遇した場合の自信に繋がります。

大切なのは日ごろから水辺の危険を子供と考えること!

親も子どもも文章を読んで実践というと、なんだか自信がありませんよね。

ただ、知識として知っておくことで助かる命もあります。

本文の中にも記載していますが、救命や着衣泳の講習などがあった場合、お子様を連れて積極的に参加されることをお勧めします。それによりつながる命があるかもしれません。

安全について書かれた絵本でも良いし、川のそばを通ったとき、海のそばを通ったとき、お風呂などでも、水辺の危険について子どもと話をする習慣があると良いですよね。

  • 「海に行ったときママから離れてもよいと思う?」
  • 「川や水のそばに一人で行っても大丈夫かな?」
  • 「もし、川や海で溺れてしまったらどうしたらよい?」

上記のように質問形式で会話して子どもに回答させると、理解の具合がわかり良いかもしれません。

水辺で遊ぶ時にはこまめに水分をとり、帽子をかぶらせて熱中症対策をしましょう。また、紫外線も強いので日焼け止めもしておきましょう。

安全ガイドブックもいざというときのために、日ごろから持ち歩いておくことをお勧めします。

少し気を付けていれば防げる事故もあると思います。海や川、水遊びや釣りをするときは、安全面には十分気をつけて楽しい思い出を作りたいですね。

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