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子供の風邪ですぐ頼っていい?「抗生物質」のメリットデメリット

2015/11/04

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子供が熱を出したり、風邪を引いたりすると本人もつらそうですし、見ている親も心配になって少しでも早く治してあげたいと思いますよね。

そこで思い付くのが「抗生物質」。早く受診して抗生物質をもらったほうが効く、という話を聞いたことがありませんか?

確かに抗生物質は菌によってはとても有効に菌をやっつけてくれる優秀な薬です。しかし、メリットにはデメリットが付きもの。

子供に処方してもらう薬なので、基礎知識を知っておくと安心して飲ませることができると思います。

「抗生物質」のメリットは菌をやっつけてくれるところ

一言に「抗生物質」といっても種類がたくさんあります。薬剤師さんでもいっぱいありすぎて数えたこともないとか。

まずはメリットから見ていきましょう。

  • 体内に入った菌をやっつけてくれる
  • 細菌の特性に応じてさまざまな抗生物質があること

ちなみに、子供にはコレ!という抗生物質というのは特にないとのこと。症状や子供のアレルギーの有無によって使い分けているので、「コレ!」とは言えないそうです。

確かに子供のお薬手帳をよくよく見ると、毎回似たような風邪の症状(喉から来ることが多いです)なのに、たまに違う種類の抗生物質が処方されていることがあります。

しかし、大人より弱い子供の身体なので、”○○小児用”と記載されているので、強いて言うなら小児用の抗生物質が処方されやすい、ということです。

子供のお薬手帳をよく見ておくと「これがよく処方されているけど、この時は違う」というのがあると思うので、1度よくよく見て疑問を感じたのであれば医師に聞いてみてもいいかもしれませんね。

デメリットは良い菌もやっつけてしまうところ

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メリットは菌をやっつけてくれることと紹介しましたが、デメリットは、”良い菌”までもやっつけてしまうところです。

  • 腸内細菌などの良い菌もやっつけてしまう
  • 細菌はやっつけることができるけど、ウイルスはやっつけてくれない
  • 副作用が起きてくる可能性がある

どうして良い菌までやっつけてしまうの?

悪い菌か良い菌かは人間から見た良し悪しでしかないため、菌の構造から見たら区別ができないからです。

つまり、抗生物質から見たら悪い菌も良い菌も「菌は菌」なので、「お前も菌だな!あいつらの仲間だな!」ということでやっつけてしまいます。

そもそもウイルスと細菌は別物

デメリットの2番目に”抗生物質はウイスルには効かない”とありますが、それは、そもそもウイルスと細菌は全くの別物なので、抗生物質を飲んでも効果が実感できない場合もあります。

ウイルスは細胞膜がなく人の細胞に寄生しているため、治療薬は少ししかなく、開発段階のものが多い。細菌の細胞に作用、あるいは増殖を抑制する抗菌薬が有効な治療薬で、細菌の特性に応じたさまざまなタイプのすぐれた抗生物質と合成抗菌薬がある。

身体がウイルスと闘おうとすると発熱や咳鼻水などの症状が現れます。また、細胞を傷つけるということは、傷ついた細胞は炎症を起こします。つまり、喉が痛いなどの症状を引き起こすということです。

しかし、同じ”喉が痛い”でもウイスル感染による場合ももちろんあります。それを自分で判断するのは難しいですよね。だからこそお医者さんに診てもらうのです。

また、マイコプラズマ肺炎などに代表される菌も進化して抗生物質が効かないような対抗性を持った菌も増えています。

抗生物質は稀に副作用が起きる可能性もある

人によっては抗生物質を服用することによって副作用が現れることがあります。軽度のものから重度のものまで個人差があります。人によっては”アナフィラキシー”と言われる重度のアレルギー反応を引き起こす可能性もありえます。

抗生物質によくみられる副作用には、胃の不調、下痢、女性の腟の真菌感染症などがあります。さらに場合によっては、腎臓、肝臓、骨髄などの器官の機能を障害するような重い副作用を起こすこともあります。腎臓や他の臓器の機能への影響を確認するために血液検査が行われることもあります。

抗生物質がアレルギー反応を起こすこともあります。軽度のアレルギー反応には、かゆみのある発疹や軽い喘鳴(ぜんめい)があります。重いものにはアナフィラキシーと呼ばれる生命にかかわるアレルギー反応があり、のどの腫れ、呼吸困難、血圧低下などを起こします。

抗生物質を処方してもらうときに医師や薬剤師からにどんな副作用が起こる可能性があるのか説明してくれるはずですが、心配な場合は自分から質問してもOKです。

万が一、副作用が現れた場合は薬の服用をやめて、もう1度受診することをオススメします。

抗生物質を処方するかどうか医師でも慎重派は増えている

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抗生物質を処方するかどうかは、菌の種類やどこの臓器に作用させたいかによって決めていくことが多いとのこと。

さらに子供の体重やアレルギーの有無によってどの抗生物質を処方するのかを決めます。日頃からアレルギーや子供の体重を把握しておきましょう。

しかし、先ほどのデメリットを考えると処方するのに慎重になっているお医者さんも増えています。それに、細菌では風邪と思われる症状の8割以上がウイルス性によるものとされています。

明らかに細菌が身体に悪さをしている場合は抗生物質を処方してくれますが、抗生物質はウイルスには効かないので、熱が出たぐらいで抗生物質を処方するお医者さんは少なくなってきています。

ちょっと豆知識。抗生物質は他の薬に比べて苦いのはなぜ?

抗生物質って他の薬に比べて苦いなぁと思ったことはありませんか?

実はそれはあながち間違えではないようです。抗生物質は何からできているのかというと「カビ」です。その昔、カビの周りだけ細菌が繁殖しないことが見つかって、そこから抗生物質が発見されたのです。

抗生物質とは、放線菌やカビ、細菌によって生産され、他の微生物を抑制し、または生理活性作用を持つ物質である。

“ペニシリン”と言えばどこかで聞き覚えがある方もいらっしゃると思います。そうです。あの有名某医療系ドラマで一躍有名になったペニシリンです。

実際は海外で発見され、そこから抗生物質の研究が進み今日に至るわけです。

なので、あの独特な苦みを感じるというわけです。錠剤が飲める子は錠剤で処方して欲しいと医師に頼めば錠剤にしてくれますが、大抵は粉状かシロップで処方されます。

独特の苦味でなかなか飲んでくれなくて苦労している親御さんもいらっしゃると思います。そんな時はチョコレートアイスに混ぜるとチョコの濃厚さで苦みが少し減るのでオススメです。

子供の風邪で飲む程度の抗生物質ならアイスに混ぜても問題ありませんが、念のためにアイスに混ぜて薬を飲ませても大丈夫か処方させるときに確認して下さいね。

「抗生物質」に頼らなくても子供の回復力を信じて

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せっかく病院に行ったのに抗生物質を処方してもらえないと「抗生物質を出してくれないけど大丈夫?」と心配になる方もいらっしゃると思います。

しかし、風邪そのものやウイルスに効く薬というのはまだ開発段階で特効薬はありません。

風邪ぐらいであれば抗生物質に頼らなくても、子供自らの回復力で治癒するものがほとんど。

処方される薬の多くは症状を緩和してくれるだけで完治させるものではありませんが、処方された薬はしっかり飲み、あとは子供の回復力を信じて安静にして過ごしましょう。

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