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高齢出産でダウン症児が生まれる確率と出生前診断の問題点

2014/12/26

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通常、35歳以上で出産する場合を「高齢出産」と呼びます。高齢出産の場合、通常の出産よりも染色体異常児、特にダウン症の子供が生まれる確率が高まると言われています。

ダウン症の子供が生まれる確率は、どの程度上がるものなのでしょうか?また、どういった検査が行われ、どの程度の精度があるのでしょうか?まとめてみました。

ダウン症児出産の確率と年齢には関係性がある

日本では、ダウン症の子供が生まれる確率はどの程度あるでしょうか?新生児1000人に対して1人と言われています。およそ0.1ですね。正確には、700〜800人に一人なんだそうですから、もう少し上がりますね。

母親の年齢とダウン症やその他の染色体異常が起こる確率は以下のようになっています。

ダウン症児の出生率

  • 20歳:0.06%
  • 30歳:0.1%
  • 35歳:0.26%
  • 40歳:0.3%
  • 45歳:3.3%

ダウン症以外の染色体異常児の出生率

  • 20歳:0.2%
  • 30歳:0.25%
  • 35歳:0.5%
  • 40歳:1.5%
  • 45歳:4.8%

高齢出産でダウン症児が生まれる確率が高まる理由

上記を見れば、高齢出産にともなってダウン症児が生まれる確率が高まるということがよくわかりますね。では、なぜ高齢出産になるとダウン症児や染色体異常児が生まれやすくなるのでしょうか?

女性は月に一度、排卵を起こしますが、実はその卵子は全て、女性が胎児の時に作られているのです。卵子はその時から分裂を止めたままで排卵の順番を待っています。

ということは、20歳の卵子は20年間成長を止めていた卵子、40歳の卵子は40年間成長を止めていた卵子。この差が、染色体異常を引き起こす要因になると考えられているのです。

染色体異常に関する検査にはどんなものがあるか

異常を調べる検査の種類は様々

生まれてくる子供の染色体に何か異常があるかどうかを確認する検査には、超音波検査、血清マーカー検査、羊水検査、絨毛検査などがあり、出生前診断という形で赤ちゃんの異常を診断します。

検査を受ける対象となる人は?

検査の対象となるのは、35歳以上の出産で検査を希望する場合や、染色体異常児を出産した経験のある人、遺伝性の病気を持っている人などとなります。

検査は段階的に行われる

出生前診断では、大まかに「あるなし」を決めるスクリーニング検査と、「絶対にある」を特定する確定診断検査の二つの段階で行われます。

スクリーニング検査では、超音波や血清マーカーを使い、特定の病気を持っているかどうかを調べます。その後、羊水や絨毛の検査で、本当にその病気を持っているという確定診断をする事が出来ます。

出生前診断で分かることは多いが問題も山積み

上述の通り、出生前診断では疾患の有無や異常の有無がかなり正確に把握できるといえるでしょう。検査の正確性はかなりのものです。だからこそ起こる、大きな問題があります。

検査結果を受けて両親はどう動くか

出生前診断をうけ、何の異常も見られなければ、ひとまず安心して妊娠を継続することが出来ます。しかし、この検査を受けた結果、染色体異常、ダウン症であるという診断を受けた場合、どうしますか?

ダウン症の子供を育てるということは、並大抵のことではありません。療育に通ったり、様々な合併症と闘ったり、また未だに周囲からの偏見の目というものも残念ながら存在します。

しかし、ダウン症の子供は親を選んで生まれてくるとも言われています。疾患無く生まれても大変な子育て、輪をかけて大変になるダウン症の子育てにも耐えられるママやパパだからこそ、そこに生まれてくるんだそうです。

それでも目に見えて「大変になる」ということが分かっているダウン症ですから、残念ながら中絶の道を選択する親もいるため、最近ではこの検査を勧める病院は減ってきているそうです。

子供は親を選べません。それなのに、親が子供を選ぶ、というのはなかなかおかしな話ですよね。しかし、中絶をする事が必ずしも悪いことではなく、親自身が疾患を抱えているなどの場合は仕方が無かったりもします。

検査自体の危険性も認識して

羊水検査は、お腹に直接針をさして、羊水を引き抜く検査です。実はこの検査は、ダウン症の子供が生まれるのと同じぐらいの確率で、子供を流産してしまう可能性があるんだそうです。

ダウン症でも、そうでなくても、授かった子供は自分たちの子どもとして愛して育てていこうと決めているのなら、出生前診断を受けない、という選択をするのも良いことですね。

出生前診断は慎重に受けましょう

検査の精度があがるにつれて、ダウン症であることが確実にわかる出生前診断。自分たちのお腹の子供がダウン症児だったらどうしよう?事前にパートナーとよく話し合っておくことが大切ですね。

上述の通り、自分に疾患があったり家族の介護で手一杯だったりする場合、ダウン症児を満足に育ててあげられないケースもあるでしょう。そういった場合、どうするか、誰かに手を借りるかなどを事前に考えておきましょう。

また、最近では出生前診断でダウン症と分かっても出産する方がたくさんいます。また、その経過や育児の様子などをブログやホームページで公開している方も大勢いらっしゃいます。

ダウン症児を育てるということがどういうことなのか、どういうリスクが有り、どういう幸せが待っているのか、参考にしてみるのも良いですね。

一生に一度きりかもしれない妊娠、出産。後悔のないようにパートナーとともによく考えて、親にとっても子供にとっても幸せな人生を歩めると良いですね。

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