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幼児期の親のNG行動と子育てで大切な見守りと支配の違い

2015/03/26

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子供に大きな影響を与える、幼児期の親の関わり。体も心もどんどん成長していくこの時期、親が子供にできる一番の手助けは、子供にいつまでも手をかけてやって手伝うことではありません。厳しく叱ってしつけることでも、ありません。

実は、お母さんが子供を信頼して笑顔で見守るだけで、子供はのびのび成長し、いろんなことができるようになるんです。子供の気持ちにお母さんが共感してあげると、さらに安心してステップアップできますよ。

一人ひとり違う、必要な時間と愛情

その子によって、できるようになる時期、伸びる時期は違います。みんなと同じようにできないからといって、不安に思いすぎることはありません。

例えば、子供が登園時、泣き続けて離れてくれなくて悩んでいるお母さんたくさんいらっしゃると思います。

「なんでうちの子だけ…私の育て方が間違ってるのかしら。」明るく笑って教室へ向かうお友達と比べてしまい、つらくなるかもしれませんね。

毎朝泣くのは、甘やかせ過ぎ?

「おはようございまーす。」先生方の明るい挨拶の声に迎えられて、続々登園してくる子供たち。

元気にバイバイしていく子もいれば、毎朝のように泣いている子もいます。子供に泣かれると、お母さんはつらいですよね。

園の玄関で、子供と一緒になって涙目になっているお母さんや、仕事に遅れそうでついつい声を荒げてしまうお母さんもいらっしゃいます。

「甘やかしすぎたのかしら。」「かまわなさすぎかな。」「さみしい思いをさせてばっかりだからかな。」いろんな思いが、頭の中をぐるぐる回ってしまうと思います。

好奇心旺盛な子と心配性の子

でも心配しないでくださいお母さんの不安な気持ちは、子供にうつっちゃいますからね。お母さんが先回りして心配しすぎると、子供はなおさら不安がってしまいますよ。

元気にバイバイしていく子供と、泣いてお母さんに抱きつく子供の違い、それは…

実は「持って生まれた性分の違い」なんです。好奇心が旺盛で、新しいことがワクワクドキドキ楽しくてたまらない子供にとっては、今日、何が体験できるかわからない、未知の時間が始まる朝は楽しみでたまらない時間。

一方、引っ込み思案で心配性、気が小さい子にとっては、同じドキドキでも、心配と不安のドキドキなのです。その不安な気持ちをお母さんにわかって欲しくて泣いているだけなんですね。お母さんの育て方や関わり方がまずかったわけではありません。

不安な気持ちごと、子供を抱きしめてあげる

泣く子供は、不安な気持ちを素直に吐き出せるということですから、心配することはありません。実は子供は(赤ちゃんは別として)、頭では「おうちの人とさよならして園に行く」ということを、ちゃんと理解しています。

ただ、内気な子や、引っ込み思案な子供にとっては、毎朝が不安との戦いですから、頭ではわかっていても不安な気持ちの方が大きくてどうしようもない。その不安な気持ちをわかって欲しくて泣いているだけなんです。

だから、できれば「バイバイするのは、ママもさみしいよ。なるべく早く迎えに来るからね。」「さみしいけど、お仕事頑張ってくるよ。後で、いっぱい抱っこしようね」などと話しかけて、気持ちに共感しながら、抱きしめてあげてください。

泣くことで、子供は不安な気持ちを吐き出し、お母さんに抱きしめられて気持ちを切り替えることができます。園に行くのが嫌なのではなくて、あったかいお母さんのにおいをかいで、安心したいだけなんです。

抱っこばっかりしてると、なおさら甘えて泣いちゃう?

ちょっと待って!抱きしめたら、なおさら大きい声を張り上げて泣きだしちゃった。抱っこしてあげたら、安心して切り替えるんじゃなかったの?なんてこともあるでしょう。

でもこれも、思い切り泣いてお母さんに甘えたいだけ。時間があるときは、「泣きたいだけ泣いていいんだよ」という気持ちで、抱きしめてあげてください。泣くだけ泣いたら、スッキリ気持ちの切り替えができるはず。

そんなに時間に余裕がないから困る、という時は…。先生におまかせして、帰っちゃいましょう!後ろ髪引かれるかもしれませんが、気にしないで。

実は、ほとんどの子供は、お母さんがいなくなったらわりとあっさり泣き止みます。そして、ついさっき泣いていたことなんて忘れたように、元気に遊びだすんですよ。

お母さんが心配してばかりだと、子供の不安はますます大きくなります。園で楽しく遊んでいる子供の様子を思い浮かべて「今日も楽しんでおいで。行ってらっしゃい。」という気持ちで手を振ります。

心配しなくても、ある日突然、普通に登園できるようになりますよ。そしてお休みの日、時間があるときは、子供と一緒に遊んであげてください。

親から見たら「ある日突然」でも、自分の気持ちと折り合いをつけるために、その子にはそれだけの時間が必要だったのでしょうね。子供は、それぞれ一人ずつ違います。あせらないで、たくさん、抱っこしてあげてくださいね。

悲しくても泣けない。歯を食いしばってしまう子

楽しみの方が大きくて、元気にバイバイできる子供も、素直に不安な気持ちを泣いて表せる子供も大丈夫です。

それよりも、さみしい気持ちを我慢して、歯を食いしばって登園するような様子が見えたら、気をつけてあげてください。

本当は悲しくて不安でたまらないのにじっと我慢してしまう子供は、ほかのところで発散してしまうことがあるからです。指をしゃぶったり、お友達に乱暴をしたり、モノにあたったり…。

そんなときは、時間の取れる時でいいので、子供をたくさん甘やかせてあげてください。甘やかすといっても、好きなものを買ったり、どこか遠くに連れて行ったりしなくてもいいんですよ。

抱っこして本を読んだり、近所を散歩したり、公園で一緒に遊んだり、子供の好きなことに付き合ってあげてくださいね。大好物を食卓に並べるのもいいでしょう。

子供は、特別なことは望んでいないはずです。お母さんが、自分のことをちゃんと見ていてくれると実感することが子供の一番の安心であり、幸せなのです。

子供には、どこまで手をかけてもいいの?

  • 靴はいつまで脱がせたり履かせたりするの?
  • 着替えの手伝いは?
  • 食べる時の手伝いは?
  • 明日の準備はいつまでしてやればいいの?

幼児期の子育てへのかかわり方、どうすればいいのかわからないことが多いですよね。保護者の懇談会で、上のような質問をよく聞きます。また、多くの保育園では、ある程度の生活習慣は強制的に一斉スタートさせているようです。

でも、例えば靴や靴下を自分で履くのは、子供にとっては大人が思うより難しいことです。骨の成長や足首のやわらかさにも関係があります。その子の手の力や器用さにもにもよるでしょう。早くできる子もいれば、できない子もいて当たり前です。

集団行動の中では保育者の数も限られています。個別に見守ることはなかなか難しいですから、ここで、お母さんの出番です。

まずは、子供が自分でするのを、じっと見守ってあげてください。最初はもちろんうまくできないし、失敗したときはお母さんの顔をチラチラ見てくるでしょう。なんであんなこともできないの?ジリジリする気持ちはわかりますが、ここは手を出したいのをグッと我慢して、にこにこ見守ってください。

うまくできなくて当たり前

お母さんがにこにこしてくれていたら、子供は安心してもう一度チャレンジするはずです。左と右を間違えたぐらいで、怒らないでくださいね!

「なんで、こんなことぐらいできないの?」…そんな時、グズグズする子供を見ていられなくて、ついつい全部やってあげてしまうことってありませんか?その方が早く終わるし、失敗もありませんから。

でも、お願いされたわけでもないのに、先回りして手助けばかりしていると、子供は自分で判断することや行動することが苦手になります。お母さんは何も言わなくてもなんでもやってくれたから、思い通りにいかないと腹を立てるようになってしまいます。

本当は、手伝って欲しいのではなくて、自分でできるようになりたいのかもしれないんですよ。

「手伝って。」などとお願いされたら、にっこりしてお手伝いしてあげてくださいね。お願いされて手伝うのは、先回りの手出しとは違いますから。

ついやってしまう、親のNG行動

  • 手を出して転ばないようにする。
  • 自力で登れないところに、抱っこして登らせる。
  • 次の日に着る服を用意しておいて、着替えさせる。
  • 食事を食べさせる。
  • 明日の準備を全てやってあげる。

例えば、転ぶ前にいつも支えられていたら、子供はどんなときに転ぶのか、転んだらどうすればいいのか、いつまでたってもわかりません。小学生でも転んだ時に手をつけずに、顔から転んでしまう子供が最近多いと聞いたことがあります。

子供が「木に登りたい。」と言ったらあなたはどうするでしょうか?こんな時、抱っこして木の上に登らせるお母さんをたくさんみかけます。

子供は、自分の力で木に登りたいんです

子供たちの木登りの様子を、にこにこ見守ってみてください。もちろん、おサルさんじゃあるまいし、最初から登れる子なんていません。

黙って見ていると、助走をつけて木に飛びついてみたり、台になるような大きな石を運んできてみたり、体の大きな子が土台になってみたり、いろんな工夫をしながらなんとか成功させようとします。もちろん手のひらや足は傷だらけ。でも、子供たちの生き生きしていることといったら。

そして、木登りは、登るより降りる方が難しいものです。
あるとき、息子がいいました。「登るときに、どうやって降りるか考えながら登ってるんだよ。」

いつも抱っこして登らせていたら、降りるどころか登る方法もわからないまま。自分で登れた!という達成感と自信も育ちません。

かわいい子供に、手をかけられるだけかけてやりたい。そう思うお母さんの気持ちはよくわかりますが、子供はいつまでも赤ちゃんのままではありません。

大きくなって、温かい家庭から少しずつ社会に参加するようになり、社会人となって、結婚して自分たちの子供を育てるようになるのです。

いつも温かく見守る

お母さんの仕事は、子供をいつも見守ること。

お母さんが見てくれていると、子供は安心してどんどんいろんなことに挑戦します。転ぶこともあるし、失敗して、悔しい思いをすることもあるでしょう。

けれども子供は、お母さんがいつも見ていてくれる、という安心感があれば、それらをちゃんと乗り越えていくものです。

確かに、子供が大きくなって、自分の手が離れていくのは、親にとってさみしいことだと思います。うちの小6の長女など、ほとんど私の手助けがいらなくなってきています。親よりも友達との時間を大切にするようになりましたし、秘密だってもちろんあるでしょう。

それでいいのです。お母さんの役割は、「私がいないとダメな子」を育てることではなく、「私がいなくても、しなやかに、幸せに生きられる子供を育てること」ではないでしょうか。

ガミガミ怒りつけたり、つきっきりで手をかけるのではなく、ぜひ、子供を信頼して、笑顔で見守ってあげてくださいね。

間違えやすい、「見守り」と「支配」

さて、「子供に『うまくできないから、履かせて。』とお願いされたわけではないのに、『マジックテープの靴を自分で履くなんて難しくてできないわ。』と、最初から親が履かせるのは、NGです。」

というと、「靴ぐらい、自分で履きなさい!いつまでたっても、なんでこんなこともできないのよ!」と怒っちゃうお母さんもいるのでは?

間違えないでください。靴をひとりで履けない子供がNGなのではありません。

子供はひとりひとり違います。得意なこと、好きなこと、嫌いなこと、苦手なこと、好きな食べ物、嫌いな食べ物、好きな子守唄、ジャンプが好きな子もいれば、ぐるぐる回るのが好きな子、いつも走っている子、たとえ、きょうだいであっても、それぞれみんな違います。

同じ親から生まれて、同じ育て方をしてきたつもりなのに、なんでこんなに違うんだろうと不思議に思うことがたくさんあります。

ぜひ、自分の子供をよく見て、いろんなことをわかってあげてください。そして、一つ一つを見守ってください。

実は、次の2つは違うように見えて同じことなのかもしれません。

  • 親の思うような子供ではないから叱りつける。
  • 何から何まで先回りしてやってあげる。

両方共、親の都合で子供の人間性を無視しているのですから。

子供が一生懸命頑張ったけどできないから手伝って欲しい時、それから、甘えたい時は、時間があるときだけでもいいのです。子供にこたえてあげてくださいね。甘えて「やってよ~。」という時は、やっていいのです。

お母さんだって、今日は疲れたからご飯手抜きしたいな、とか、片付けしたくないなってポロっと口に出しちゃうことはないですか?そんな時、「何甘えたことを言ってるんだ!」と怒鳴りつけられたらどんな気持ちになるでしょうか。

「そっか。疲れてるんだね。じゃあ、今日は、おかずをなにか買ってこようか」と共感して、いたわってくれる人がいると救われますよね。「ちょっと疲れちゃったけど、また頑張ろうかな。」って思えませんか?

大きく成長する、幼児期の子供たち

幼児期の子供たちは、のびのび、自由にいろんなことに挑戦していく時期です。どんどんできることが増え、たくさん走れるようになり、世界がずんずん広がって、なんでもやってみたくてたまらないように見えます。

できるだけ自由に遊ばせてあげてください。もちろん、命の危険があるときや、人に危害を加えたり、公共のルールを守らないときは、教えなければいけませんが。

でもそれ以外は、できる限りのびのびと。

服をどろんこにしてしまったとき、ちらりと振り返ったお母さんがにこにこしてくれていたら。

水たまりでジャンプして、長靴をがぼがぼ言わせている時に、お母さんが笑ってくれていたら。

子供は、幸せな気持ちで、お母さんを信頼して、次の冒険を楽しめるのです。そして、生きるうえでの大切な力を蓄えていきます。

子供は、お母さんが世界一好き

なんでだかわかりませんが、子供はお母さんが本当に大好きなんですよ。きっと、幼児期はまだ、お母さんが世界一可愛いくてきれいだと思っていてくれているはず。

本当に大好きな人が、自分を信頼して、にこにこ見守ってくれている。こんなに幸せで安心できることが、ほかにあるでしょうか。「いつも、大好きな人が自分を信頼していてくれる。」という、絶対的な安心感と幸せが、子供の心をのびやかに、強くしてくれます。

そして、この、幼児期に与えられるべき十分な愛情は、子供の大きな力になってくれます。

  • 成長して困ったことがあったときにそれを乗り越える力
  • 人を幸せにできる力
  • 自分が幸せになれる力

子供の未来の幸せは、今の幸せが作ってくれます。
どうかそのことを忘れないで、毎日にこにこ楽しみに子育てをしてくださいね。

みんなのコメント
  • さん

    5歳と3歳がいます。
    1人は今年中さんです。
    幼稚園に入るまで怒鳴ることも良くあり
    可哀想な思いをさせたなと、思っています。
    ただ、私はいつからか一日の終わりに
    名前を呼び大好きよと伝えるようにしています。
    だって大好きです。
    子供たちにも
    大切なひとには大好きと伝えてほしい。
    そう思い、ずっと伝えつづけています。
    今ではどんなときでも
    大好き!と思ったときに口に出します。
    子供たちも思ったそのときに
    伝えてくれるようになりました。
    親が素直でなくて子が素直になれるかということです。
    子供の笑顔のために今わたしは一緒に生きていると
    感じました。

    怒っているときはこちらも人間です
    必死に向き合います。
    私はここに書いていることに反し
    叱ったときの子供の涙はやめさせます。
    なんでもかんでも涙を流せばいいというものでもありません。
    本当に悲しいとき、嬉しいとき、そんなときに流せと
    伝えています。

    十人十色なように
    いろんな子育てがありますよね。
    中々難しいですが
    子供が笑顔なとき、その笑顔の意味を感じるのも
    大切なことだと思います。

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