高齢出産の年齢リミットと母子に起こりやすいリスクを知ろう

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2015/06/18

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最近では仕事をバリバリこなす30代、40代の未婚女性も珍しくなく、少し前から晩婚化が進んでいますよね。そのため、高齢で妊娠、出産する女性も増えています。

高齢出産というとハイリスクを伴い、出産後の育児もとても大変そうなイメージがあります。確かにリスクも多く、出産にも年齢的なリミットがあることは否めません。

でもこれから子供を授かりたいという30代40代の女性も多いので、まずは高齢出産にはどんなリスクがあるか知るところから始めてみましょう。

加齢に伴う女性の体の変化

女性は年齢と共に体が変化していきますが、妊娠に関わる卵巣の機能は低下していきます。女性は赤ちゃんの頃から、卵子の元になる細胞を卵巣に備えています。

子宮内膜が剥がれ落ちる月経が始まると、卵子の元となる細胞も成長し、卵子として毎月1回排出されます。女性の体の成熟期は20代後半から30代始めまでがピークで、その30代後半になると右下がりに卵巣機能が衰え始めます。

また卵子も、産まれたばかりの赤ちゃんには、卵子の元になる細胞が数百万個も備わっていますが、年齢とともに急速に減っていきます。

一度減ってしまった卵子は、もう生涯増えることはないので、必然的に残り少なくなります。月経が始まる時で既に30万個にまで減り、30代以降は更に減るスピードが加速していきます。

そして、なんと40代には数千個にまで減るため、卵子を生み出す力が弱まります。また卵子の質も年齢と共に低下するので、受精しても妊娠を継続できないケースも増えてきます。

そして、毎月の月経や排卵を促し、女性らしい体を作り出すのに欠かせない女性ホルモンの分泌量も30歳が分泌のピークとなり、その後年齢とともに減っていきます。

ホルモンのバランスの大きな崩れも、高齢で妊娠しにくい要因の一つとなります。

出産適齢期と年齢リミット

卵巣機能や卵子の数や質、そして女性ホルモンの分泌など妊娠に関係する器官の状態を考えると、最も出産に適しているのは体が成熟する20代から30歳前後だと言えます。

よく35歳までには出産したいと言われますが、35歳を境に生殖機能は急速に衰え始めます。妊娠しやすい年齢というと、やはり35歳までだと考えるのが一般的です。

ただ卵巣機能や卵子の状態などは、個人差があるので一概には言えません。最近では晩婚化が進んでいるので、実際に30代後半から40歳前後で妊娠するという人もいます。

基本的には、閉経を迎える50歳前後までは妊娠の可能性はありますが、生殖機能の状態を考えると自然妊娠の確率はかなり低いと言えます。

今は体外受精など様々な妊娠の方法があるので、妊娠の年齢的なリミットを線引きするのは難しいですが、一般的にはやはり40代前半位までがリミットだと言えます。

高齢出産のリスク

高齢出産となるのは、医学上では40歳を超えて出産することを言います。しかし、日本産婦人科学会では35歳以上で初めて出産する場合を指しています。

以前は30歳になっていましたが、30歳を超えてから初産婦となる女性が増えたため、年齢が引き上げられています。また、50歳以上の出産は超高齢出産と呼ばれています。

妊娠高血圧症候群

加齢に伴い卵巣や子宮などの機能が低下して、血管も衰えてもろくなり血管内側の細胞に傷がつきやすくなります。

そうなると、血液の流れが滞り高血圧になったり、老廃物がスムーズに排出されなくなってむくみがでやすくなるなど、妊娠高血圧症候群にかかる可能性が高まります。

妊娠糖尿病

妊娠中は胎盤から血糖値を下げるホルモンの一種、インスリンの分泌を妨げるホルモンが出てくるので血糖値が上がりやすく、誰でも妊娠糖尿病になる可能性はあります。

ただ、年齢とともにインスリンを分泌するすい臓の機能が衰えてくるので、高齢出産になる妊婦さんはインスリンの分泌量が減るため、妊娠糖尿病になりやすいと言えます。

流産しやすい

全自然妊娠の1割前後は、残念ながら赤ちゃんが育たず流産という結果を迎えます。ただ、流産の2割は35歳以上であるということがわかっています。

はっきりとした原因がわからないこともありますが、やはり加齢に伴う卵子の質の低下、そして衰えた卵子による染色体異常などで引き起こされることが多いようです。

胎盤早期剥離になりやすい

年齢を重ねると血管がもろくなって傷つきやすく、血液の流れが悪くなって妊娠高血圧症候群を引き起こすこともあります。

結果的に、妊娠高血圧症候群になると出産前に赤ちゃんと母体をつなぐ胎盤が剥がれてしまう、胎盤早期剥離をも引き起こす確率が高まります。

血流が滞ると胎盤と子宮壁に間に傷ができて、血液が溜まりどんどん胎盤が剥がれていってしまうという状態になります。

赤ちゃんは胎盤を通じて、母体から栄養分や酸素をもらっていたので、供給がストップすると命に関わる危険な状態になります。

難産になるケースも

高齢になると子宮頚管や子宮口が硬くなってなかなか開かなかったり、陣痛が起きても赤ちゃんが産道に降りてくる気配がみられないこともあります。

出産が長時間に及ぶ難産になりやすく、妊婦さんも疲れてしまうし赤ちゃんの命に関わる場合もあるので、経膣分娩ではリスクが高すぎると判断されることもあります。

そのため、高齢出産は始めから帝王切開を行う病院も多く、また出産時の状況によって帝王切開に急遽切り替える場合もあります。

子宮口が全開したのに、赤ちゃんがなかなか産道に来ない場合は赤ちゃんが上手に産道を旋回できずに、ひっかかって苦しんでいる可能性もあります。

早く赤ちゃんを外に出してあげることが大事なので、器具を使って引っ張り出す吸引分娩が行われることもあります。

先天異常になりやすい

男性の精子は日々新しいものが作られていますが、女性の卵子は加齢と共に劣化し、染色体に異常が発生して赤ちゃんが先天異常になる確率が高まります。

染色体の本数が1本多いダウン症は、先天異常の中でも一般的によく知られています。ダウン症は発生確率が20代では0.1パーセント、30代では0.3パーセントと高まり、40代になると1パーセントとぐっと可能性が高まります。

高齢出産のメリット

高齢出産になると、卵子の老化による先天異常や流産しやすいなどリスクやデメリットばかりがクローズアップされがちです。

確かに妊娠出産は、いろんな面から考えると年齢がより若い方が好ましい言えます。しかし実は35歳過ぎという年齢の女性の妊婦さんならではのメリットもあります。

高齢での妊娠出産に後ろ向きにならないために、高齢出産の良さにも目を向けてみましょう。

経済的なゆとり

仕事を続けてきてキャリアを積んだり、専門職でバリバリ働いている女性の場合、35歳を過ぎる頃には年収も増えてきて、経済的にゆとりがあるという人も多いものです。

また、年下の旦那さんなどは当てはまらないかもしれませんが、同年齢もしくは年上の旦那さんも働いているので、世帯年収にもゆとりがあるという家庭も意外と多いものです。

体力面では、どうしても若い人には勝てないかもしれません。しかし、家事を楽にする電化製品を購入したり、外部や民間のサービスに頼るなどして体力の不足を経済面のゆとりで上手にカバーする ことも可能です。

精神面での強さ

一般的に30代から40代の女性は、仕事やプライベートでの人生経験も若い人よりは多く積んでいます。

一概には言えませんが、少しのことでは動じないような精神面の強さを備えているという女性も多いものです。

実際に20代の妊婦さんのほうが妊娠出産への不安が強い、育児にも自信がもてないという調査結果も出ています。

30代40代の妊婦さんは初産であっても、気持ちにゆとりをもってマタニティライフを送っている、育児に取り組んでいるという人が多いものです。

若返える

妊娠中は女性ホルモンの分泌量が増えるため肌や髪に艶が出てくるなど、実年齢より体が若返るという妊婦さんもいます。

また、高齢出産はリスクが高いことを念頭において、体重の増加などを気をつける人が多いので太り過ぎを防げたり、お産も意外とスムーズに進んで産後も体型が割と早く戻ったというケースも実際にあります。

また、産後は赤ちゃんを抱っこしているだけでも出産できる年齢=30代前半くらい?と実年齢よりも若く見られる場合もあり、それだけでもお得な気がしますよね。

体力がつく

高齢出産だと産後の育児が、体力的にこなせるか心配になりがちです。確かに産後しばらくは、体が慣れない上に寝不足が続くので、赤ちゃんのお世話をするのも辛い状態になるかもしれません。

しかし、赤ちゃんの可愛い笑顔を見ているだけで、パワーをもらったかのような気持ちになり、自然と力が湧いてきたとか、動き回るようになると、自分も同じように動かざるを得ないので足腰が鍛えられ、徐々に体力がついてきた という先輩ママさんもいます。

不安になりすぎないで

高齢出産には、確かに20代から30代前半の出産に比べると様々なリスクが伴うのは事実です。しかし、妊娠して無事出産を迎えている先輩ママもたくさんいます。

また、体調や持病なども個人差もあるので、全ての高齢出産にあたる妊婦さんが同じようにリスクを抱えるというわけではありません。

あまりに不安になりすぎると、逆にストレスが溜まって気分が落ち込んだり、緊張して体がこわばりお産がスムーズに進みにくくなる場合もあります。

年齢による出産のリスクは、妊娠中の食事内容に気を付け、体重管理をきちんと行うことなどで少しでも減らせるように心がけましょう。

リスクを理解することももちろん大事ですが、高齢出産の良い面にも目を向けながら、後は前向きな気持ちで肩の力を抜くことも同じように大切だと言えます。

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