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完治してなくてもプールや海水浴OKの場合も!子供の中耳炎について

2015/09/18

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子供の中耳炎は繰り返しやすい、と言われています。実際、筆者も子供の頃に何度も中耳炎になり、そのたびにスイミングをお休みして落ち込んだ気分になったことを覚えています。

それに、「プールや海に行くと中耳炎になりやすい」とか「中耳炎はクセになる」や「完治するまでプールや海水浴はNGでお風呂も控えめで」などと昔聞いたことはありませんか?

しかし、今では場合によっては完治していなくてもプールなどがOKになることがあります。最近の中耳炎事情を知って正しい基礎知識を身に付けましょう。

間違った認識をしていませんか?最近の中耳炎事情について

昔聞いた中耳炎情報と今とでは差異があります。まずは最近の中耳炎事情についてご紹介します。

「水が耳に入ると中耳炎になる」は間違い!

一昔前だと「水が耳に入ると中耳炎になる」ということを聞いたことはありませんか?赤ちゃんが中耳炎などにならないように、沐浴の時には耳たぶで耳の穴をふさぎ水の侵入を防いでいたという話を聞いたことはないでしょうか?

実はこれは全くの間違いで、仮に耳から水が入っても鼓膜のところでブロックされて、あとは自然に出るか渇いてしまい、耳のもっと奥にある中耳まで入り込まないのです。

中耳炎は耳と繋がっている鼻やのどなどから細菌やウイスルが侵入して炎症を起こす、いわゆる「耳の風邪」なのです。

もし、耳から水が入ったことによって耳が痛いのならそれはおそらく”外耳炎(鼓膜の外の炎症)”の可能性が高いのですが、一般人が外耳炎か中耳炎かを判断するのは難しいことです。

ですので、子供が「耳が痛い」と訴えるときはすぐに耳鼻科を受診することをオススメします。

「中耳炎は1度なるとクセになる」は間違い

正直、子供の頃中耳炎を繰り返していた筆者にとってこの言葉はにわかには信じがたいものでした。実際に中耳炎を繰り返す子って結構いますよね。

しかし、そもそもどうして大人より子供のほうが中耳炎になりやすいのかというと次のような要因が2つあります。

  1. 子供は細菌やウイルスが耳に入りやすい。
  2. 子供は抵抗力がまだあまりないため、風邪をひきやすい。

(1)子どもの耳管(じかん)は大人にくらべて太く、短く、さらに角度が水平に近いのでのどや鼻にいる細菌やウイルスが中耳に侵入しやすい
(2)全身の抵抗力やのど・鼻の粘膜の抵抗力が未熟なため、かぜをひきやすい、などの理由があります。

そもそも子供は耳の構造的に中耳炎になりやすいということです。それによく考えると耳の形も人それぞれなので、繰り返す子もいれば、2,3回だけなったことがある子、全くならない子がいるのも当然ですよね。

繰り返す子の場合でも、耳の構造上、発達上の問題で体質的な問題ではないので、成長とともに落ち着いてきます。

1回中耳炎になったからと言って皆が皆、中耳炎を繰り返すわけではないのです。

中耳炎には大きく分けて3つのタイプがある

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中耳炎が主に3つのタイプに分かれています。

1.【急性中耳炎】痛みを伴う中耳炎です

中耳炎と聞くと、皆さんがイメージするのが、この痛みをともなう急性中耳炎ではないでしょうか?酷い時は発熱を伴いますし、「痛い、痛い」と訴えてくる子供の様子を見るとこちらも心配で辛いですよね。

多くは、先ほど言ったように中耳に細菌やウイルスが入り、急性の炎症がおきて膿がたまることによって引き起こる病気です。

おうちでできるケアとしては、まずは保冷剤なので耳を冷やすことです。痛みが酷いときは痛み止めを飲ませます。

小児科で処方される解熱剤は痛み止めの役割を果たしてくれるので、ある場合は飲ませてあげましょう。(ただし、薬の使用期限は守りましょう。)

【滲出性(しんしゅつせい)中耳炎】痛みを伴わない中耳炎

子供の難聴の原因として最も多いのがこのタイプの中耳炎です。鼓膜の奥に滲出液が溜まって起こります。鼻風邪が長引いているなどの場合もこれを疑う必要があります。

鼓膜の奥の中耳腔という部屋に滲出液という液体がたまる病気です。中耳の粘膜の炎症と耳管の働きの低下があると、粘膜からしみ出た滲出液が中耳腔にたまるようになると考えられています。子どもでは3歳ごろから10歳ごろまでに多くみられます。子どもの難聴の原因では一番多いものです。

場合によっては「鼓膜を切開」という手術が必要になることもあります。鼓膜を少し切開する以外にも、そこに3mmほどのチューブを挿入し風通しをよくする方法もあります。

どちらもほとんど痛くありませんし、結構早く終わるものがほとんど。切った鼓膜も塞がって元に戻ります。

または、鼻から空気を送って風通しを良くしたり、飲み薬による治療が行われたり、鼻水を吸引するなど治療方法の選択肢も増えています。

滲出性中耳炎の原因は色々ありますが、原因の1つに急性中耳炎が治りきっていなかったということがあります。

また、滲出性中耳炎は痛みがほとんどないので、見つけにくいと言われていますが、呼びかけても返事をしないなど、なんか耳が遠いというのが症状してみられるのが特徴です。

【慢性中耳炎】「慢性化膿性中耳炎」と「真珠腫性中耳炎」の2つのタイプあり

慢性中耳炎には二つのタイプがあります。慢性化膿性中耳炎と真珠腫性中耳炎です。

慢性化膿性中耳炎
急性中耳炎が治らず、耳だれを繰り返してしまう。原因は鼓膜の穴がふさがっていないから。
真珠腫性中耳炎
周りの骨を壊してしまう。三半規管も壊してめまいを引き起こす可能性や、髄膜炎になってしまうという最悪の場合もあるのがこちらのタイプの中耳炎です。

一つは慢性化膿性中耳炎〈まんせいかのうせいちゅうじえん〉とよばれるもので、急性中耳炎が治らずに、鼓膜に穴が開いたままになり、耳だれ(耳漏)をくりかえすものです。

もう一つは真珠腫性中耳炎〈しんじゅしゅせいちゅうじえん〉とよばれるもので、周囲の骨をこわして進行します。ときには三半規管をこわしてめまいをおこしたり、顔面神経マヒをおこしたり、最悪の場合には髄膜炎になってしまうこともあります。

子供の中耳炎の多くは急性か滲出性なので、このタイプになることは稀なようです。

早期に治療を開始することで防ぐことができる中耳炎ですので、おかしいと思ったときは自己判断で済ませずに早めに耳鼻科を受診して下さい。

こんな症状出ていない?中耳炎の可能性がある子に見られる症状

次のような症状がある場合は、中耳炎の可能性があるので耳鼻科を受診することをオススメします。

  • 「耳が痛い」と訴えてくる
  • 耳によく手をやる
  • 耳だれがある
  • テレビやゲーム機のボリュームが高い、近くに寄っている
  • 呼んでも返事をしない
  • 「え?何?」などの聞き返しが多い

言葉が話すことができない赤ちゃんの場合、次のような症状が見られることがあります。

  • 耳を触ろうとすると嫌がる
  • 耳のあたりを触りながら機嫌が悪くぐずったりする

授乳時に寝かせた状態に近い体勢だと中耳にミルクが入り込んでしまい、中耳炎になる可能性があるので注意が必要です。

ミルクを寝かせた状態ではなく、軽く頭を上げて飲ませることで予防ができます。

中耳炎になってしまった後、プールや海水浴はいつからOKなの?

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子供が中耳炎になったあと、多くの親御さんが気になることが、プールや海水浴はどうなのか、ということですよね。

中耳炎の「程度」や「痛みの有無」が1つの基準になっています

中耳炎について色々書いてきましたが、では、結局のところ中耳炎と診断された後、どのぐらい経てば、どの程度ならいつからプールや海水浴はOK?となりますよね。

基本中の基本は、かかりつけ医の判断によります。耳鼻咽喉科の先生方でも意見がかなり分かれます。

軽度の中耳炎、又は完治していなくても子供が痛いと言わない、鼓膜を切開して穴を開けても耳栓をしていればOK、というお医者さんがいる一方、完治するまで絶対ダメというお医者さんもいます。

日本耳鼻咽喉科学会でも、「スイミングスクール」については治療中でも入ることは可能だが、かかりつけ医との相談が必要だと言っています。

耳や鼻の病気に対してはプールがあまりよくないことはたしかです。以前はなんでもだめということが多かったのですが、最近はその子の状態によっては滲出性中耳炎の治療中でもプールに入ることは可能と言われています。かかりつけの耳鼻咽喉科の先生とよく相談してください。

中耳炎の症状の度合いはその子その子によって違いますが、以前よりもプールに対して制限が緩和されていることは明らかです。

しかし、ここで気を付けていただきたいのが、プールに入っても痛いとも何ともなったからと言って次回以降の診察に行くことを怠ってはいけないという点です。

お医者さんに「とりあえずプールOK」と言われても「治りましたよ」と言われるまでは治療を続けましょう。

プールOKの場合でも、プールの「入り方」にくれぐれも注意して!

お医者さんからプールがOKと言われても油断しないで下さい。いくらOKと言われても、問題は入り方です。

水浴び程度なのか、スイミングスクールのレッスン等で長時間泳ぐことになるのか、又は海水浴の場合、潜る予定はあるのか、によって全然違います。

知り合いのお医者さんに聞いたところ、中耳炎になった乳幼児の親御さんに「プールは大丈夫ですか?」と聞かれてイメージするのが「そんなに長くない時間内で水浴び程度」ということだそうです。

長時間冷たいプールに入って身体を冷やして悪化することもありますし、また海水は多くの雑菌が含まれているので、鼻や喉を通じて雑菌が中耳に入り込む可能性があるため、「入り方」が重要になってきます。こういった入り方であればNGと言われる可能性大です。

もし、お子さんが思いっきり泳ぐことを望んでいるのであれば、耳栓などの対策をすればOKなのかどうかを、1度お医者さんに相談してみましょう。耳栓をする場合は、さらにスイミキャップで耳まで覆って耳栓が抜けないようにすることが大事です。

自己判断は絶対にNG!耳鼻科医と相談して決めましょう

水遊びが好きなお子さんにとって1、プールや海に入れないのは非常に残念なことですよね。筆者も子供の頃、プールが好きで中耳炎になったときは「いつになったら入れるの?」とヤキモキしていました。

この記事を読んでも「いつからOKなのかはっきりしないじゃない!」というご意見がきそうなのですが、中耳炎は1つタイプだけになるとは限らないのが1つの理由となります。

同時に2つのタイプ(急性と滲出性)の中耳炎が発症することもありますし、中耳炎じゃない他の病気である可能性も捨てきれず、専門家でも判断が難しいこともあるのです。

絶対に「これくらいなら」という自己判断はしないで、かかりつけ医と相談しながら治療することが大切です。

子供も親も「早くプールに入りたい!入れてあげたい!」という気持ちはよくわかります。しかし、あまり無理をせずに、そして面倒くさがらずにかかりつけ医と相談しながら焦らず治療することが早く治る近道だと思います。

みんなのコメント
  • 無記名さんさん

    頑張ろう

  • 暗殺教室さん

    今中耳炎、、、

  • ももさん

    子供が初めての中耳炎・・・
    来週サイパン・・・
    キャンセルか!?・・と、絶望していましたが、参考になりました。
    耳栓とキャップ。持参します。

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