怖い、気持ち悪いなどで子供が「虫嫌い」オススメ克服法

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2015/09/07

加工後 shutterstock_293166728みなさんは虫が好きですか?「虫はちょっと気持ち悪い…」というママの方が多数派かもしれませんね。確かに虫は独特なフォルムを持っていて、苦手な人も少なくありません。

でも、子どもが虫を異常に嫌ったり、怖がったりするとちょっと困ったことも起こります。自分はあまり虫が好きではなくても、子どもにはある程度慣れてほしい、と感じているママも多いでしょう。

最近は虫が苦手なパパも多いとか。そんな環境で育つ子どもにも虫嫌いが増えているようです。どうすれば虫におびえる子どもの虫嫌いを克服することができるのでしょうか。いろいろな方法を探してみました。

虫嫌いを乗り越え、大好きになった長男の恐怖克服のコツとは

我が家の長男も以前は虫を怖がっていましたが、現在はさまざまな虫を飼育し、観察することに熱中する生き物大好きっ子です。その転機はどこにあったのでしょうか。克服のコツを探してみました。

今は虫が大好き!な飼育マスター長男の、虫が怖かった過去

我が家は山の中腹にあり、虫どころかクマが出るような環境です。ちょっと庭に出ただけで、びっくりするほどたくさんの虫に出会います。玄関先でカマキリが卵を産んだこともありますよ。

小学生の長男は虫が好きで、いろいろな虫を飼っています。もちろん素手でさわることもできますし、至近距離でシゲシゲと観察しても気持ちが悪いとは思わないそうです。でも、そんな息子もかつては虫嫌いでした。

1歳頃、服にセミをくっつけて号泣している写真が残っています。このときは大声で鳴くセミが怖かったらしく、見るだけでも泣いていました。バッタなどもそっとさわってみるものの、いきなり跳ねると驚いて泣いていました。

そんな長男も、成長とともに虫に対するイメージを変化させていき、共存する現在に至りました。では、そんな長男が虫を克服していった過程を見てみましょう。

どうやって虫嫌いから虫好きに変わっていったの?成長ステップ

長男は幼いころから絵本が大好きな子で、特に図鑑は興味があったらしく、いろいろな図鑑や写真入りの絵本を読んでいました。その中に出てくる虫の羽の美しさや、おもしろい顔などに、少しずつ惹かれていったようです。

また、家が山の中にあるので、日常的に虫と遭遇します。家の網戸にセミがくっついて鳴くこともしょっちゅうですし、年によっては壁にびっしりとトンボが貼りついていることもあります。パパもクワガタムシやカブトムシなどをよくとってきてくれました。

そのたびに、「すごいね、おもしろい形だね、可愛いね」と声をかけ、観察するようにしていました。怖がるときは透明な虫かごに入れて、飛ぶ姿を眺めました。そういう経験を積んでいる間に、少しずつ虫の存在に慣れていきました。

そのうち、キレイな羽をもっているトンボや緑の体が美しいバッタ、カエルなどを自分でもさわれるようになりました。次にいかついカブトムシなどがさわれるようになり、いつの間にかイモムシもつかめるようになっていました。

そんな息子も、どうしても苦手な虫がいます。それがクモです。実はクモは、パパが唯一どうしても苦手な生物で、どんなに小さなものでも悲鳴をあげるほど嫌がります。

息子もクモが苦手ですが、私はそれとなくクモのおもしろさが描かれた絵本や図鑑などを身近に置くようにしていました。強制は一切しませんでしたが、息子は怖いもの見たさで好んで読むようになり、クモにも詳しくなっていったようです。

今では、パパとは違い小さなクモなら自分でティッシュを使って庭に追い出すくらいの処理はできるようになりました。大きくて毒々しいクモは「ママ助けて!」と叫びますが、それでもかなり克服できていると思います。

では、どうして息子は虫を克服することができたのでしょうか。

  • 絵本など、動かない虫の写真や絵で観察した
  • 身近に虫を感じる機会をふやした
  • 興味を持てる資料にたくさん触れた

いきなり虫にふれることは避けて、まずは動かない虫の図鑑や写真集で虫の美しさや面白さを知ったことが大きいと思います。特に昆虫写真家の海野和男さんの作品は、親子でたくさん楽しみました。

子どもが嫌がらない程度に隔離した虫にふれる機会を増やしたり、興味を持てる仕掛け絵本などの資料をたくさん用意できたことも、虫への恐怖を軽減させてくれました。

どうして虫を嫌いになるの?虫が怖い心理の不思議に迫ろう

では、どうして子どもは虫を嫌いになってしまうのでしょうか。自分よりはるかに小さな生き物が怖い気持ちの不思議を考えてみましょう。

子どもの成長過程には、怖い!嫌い!がブームになる時期がある

虫が嫌いなパパママは、どうして虫が苦手になってしまったのでしょうか。「なぜ嫌いか」はわかっても、虫を苦手になった過程は覚えていない人が多いのではないでしょうか。

我が家の子どもたちを観察していると、幼児期に本気で怖がる時期と、怖がることを面白がっている時期がありました。虫などを見て本当に怖がる時期は、虫がいきなり飛んで来たり、大きな声で鳴くことに驚いて、恐怖を感じているようです。

怖がることを面白がっている時期は、自分が怖がることで周囲の人が反応したり、友だちと「こわーい!」と騒ぐことが面白いようです。怖いフリをして遊んでいるようです。

ママやパパの反応が、虫嫌いが悪化するか克服するかの分かれ道

虫嫌いなママは、自分も虫を見た時にキャーキャー叫んでしまうかもしれません。でも、親が怖いと思ったり、気持ちが悪いと思っているものは、子どもも嫌悪感を抱くものです。

虫が嫌いではない子どもでも、「そんな気持ち悪いものさわるんじゃないの!」と言われ続けていると、だんだんさわることが嫌になってしまいます。また、虫を「気持ちが悪いものなんだ」と感じるようになってきます。

私の母は犬が大嫌いで、私は「犬は危険で不潔な猛獣だ」と言われ続けて育ちました。小さいころはそのせいで必要以上に犬が怖く、嫌いかどうかも自覚できないまま、ただただ恐怖していました。自分が犬好きと気付いたのは成長してからです。

親の反応は、子どもに大きな影響を与えてしまいます。親が必要以上に虫を嫌がったり、怖がったりすると、親が思っているよりも子どもは「怖い、いやだ」と思ってしまうかもしれません。

まずはママが、「虫はむやみに怖いと思わなくてもいいものなんだ」と意識を変えてみましょう。自分が虫を嫌いで克服できなくても、子どもにまで虫を怖がらせる必要はないのです。そのことをしっかり自覚しましょう。

大人は虫が嫌いでも、アウトドアや草むしりくらいしか困るシーンがありませんが、子どもは違います。園行事や学校の授業で虫に触れ合う機会もたくさんありますし、屋外の活動も多いですよね。

あまり恐怖心をあおりすぎると、虫が怖くて公園に行けない、外遊びが嫌いになってしまう子もいます。

特に神経質で怖がりな子どもの場合は、親が不必要に恐怖心をあおらないよう、気を付けてあげたいですね。

虫は、一部の毒を持ったものでなければさわっても特に問題はありません。またさわらずに近場で見るくらいなら大丈夫です。ママは叫びたい気持ちをグッとこらえ、静かに様子を見守ってあげましょう。

子どもがなんとなく怖い、気持ちが悪いと感じているようなら、「可愛いね、おもしろい形だね」「怖くないよ、大丈夫」と声をかけてあげましょう。

なんでもさわってしまう時期の子どもは、ハチや毒を持った毛虫などにも手を出してしまうことがあります。そんなときは「この虫はさわれない虫だよ」と言って、その場を離れるようにしましょう。

虫のどこが嫌いなの?気持ち悪いと感じるポイントをチェック

それでは、虫が嫌いな人は虫のどこが嫌なのでしょうか。

  • 足や目がたくさんあって気持ちが悪い
  • 毒があって怖い
  • かまれそう、刺されそうで怖い
  • いきなり飛ぶ・跳ねるので怖い
  • さわると粉がつく・ヌルッとする・不潔
  • 存在自体が気持ち悪い。見るだけ・考えるだけで寒気がする

やはり見た目の気持ち悪さが嫌、という人は多いようです。哺乳動物とは全く違う姿は、なんとなく不気味ですよね。ハチや毛虫など毒があるものもいる恐ろしさもありますし、小さな生き物が密集しているところもゾッとするものです。

同じイモムシでも、モンシロチョウの青虫なら大丈夫だけど、アゲハの幼虫は大きくて怖い人もいます。アゲハの幼虫は平気でも、シマシマなキアゲハは怖い…など、見た目の派手さも恐怖の対象ですよね。

理屈ではなく「存在自体受け付けない」ということも多いものです。虫全般すべてダメ、というママは、小さな生き物がうごめいていると考えただけでも寒気がするそうです。ここまでくると重症ですね。

子どもの虫嫌いや虫恐怖症を克服するためには、どんな虫が嫌いなのか、どの虫は平気なのかを子どもと一緒に探りましょう。ただ恐怖していた子どもも改めて考えることで、自分の中の恐怖心を整理できるかもしれません。

虫ぜんぶが嫌いなのではなく、一部の虫が怖いのだとわかったら、今度は嫌いな虫のどこが嫌なのかを考えてみましょう。わからないもの、知らないものは克服できませんが、知ることで糸口をつかむことはできるかもしれませんよ。

どうしても克服できない虫もいる…生理的な嫌悪は見守って

人によって、どうしてもこの虫だけはダメ!見るのもイヤ!というものもあります。ゴキブリやムカデ・毛虫など、苦手な人が多い生物は、ネットでも閲覧注意となっているものもありますね。

私はたいていの虫は平気ですが、毛虫だけはどうしてもだめです。見るだけでも、想像するだけでも、その名を口にするだけでも震えるほど嫌いです。すでに中学時代には嫌いだった覚えがあります。

もっと幼いころはあまり意識していませんでしたが、ある日突然「ものすごく怖い、嫌い」と感じるようになりました。きっかけは覚えていません。また、ゴキブリも高校時代くらいのころに突然ものすごく汚く感じるようになりました。

こうした生理的な嫌悪を感じるものは、誰にでもありますよね。ヘビやトカゲを怖いと思う人もいます。

どうしてもダメ、写真も見られないというほど嫌いなものは克服する必要はないでしょう。子どもの恐怖心を受け止め、見守ってあげましょう。

虫を楽しむ…昆虫は、自然が生み出した天然の宝石&精密機械

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虫が怖い!という子どもに、いきなり本物の虫とのふれあいはハードルが高すぎます。まずは動かない虫とふれあってみましょう。

図鑑や写真で虫に親しもう!大人もビックリする「昆虫の世界」

昆虫は、地球上にすんでいるすべての生物のなかで、もっとも種類が多いと言われています。はっきりとした総数はわかっておらず、年々たくさんの新種が発見されています。まだまだ未知の昆虫は無数にいるそうですよ。

私たちが生活の中で出会う昆虫は、そのなかのごく一部です。怖い、気持ちが悪いと思って見ていると、虫の面白さには気付けません。でも、世界には驚きのフォルムや生態をもつ昆虫がたくさんいます。

そんな虫のことを知るために、図鑑をながめてみませんか。図書館にいくと、何冊もの虫の図鑑や写真集が置いてあります。先にも紹介した海野和男さんの写真集は、一見の価値があります。

「海野和男のデジタル昆虫記」
http://www.goo.ne.jp/green/life/unno/

手軽にそんな虫たちの素晴らしい写真を閲覧できるおすすめのサイトです。海野さんの小諸にあるアトリエ付近などで見つけた虫の写真を中心に掲載されています。

私たちが思っているよりも、生活の中にははるかにたくさんの虫がひそんでいます。その中には、「これが日本の虫なの?」と驚くほどカラフルなものや、きれいなものもいますよ。

海野さんは独特な撮影法を多用し、今までにはない視点や切り口で昆虫の姿を撮影しています。子どものころから虫が大好きだったそうで、昆虫への愛情が写真にも溢れています。

サイト内には動画も掲載されています。写真に慣れて、「虫ってすごい!おもしろい形!」という興味を持てるようになってきたら、動画にもチャレンジしてみましょう。動画は種類で検索できるので、どうしても見たくない種類を避けることもできますよ。

そのほかにも、嫌われ者の虫たちの素晴らしい一面を知ることができる図鑑はまだまだたくさんあります。我が家の子どもたちが魅了された『クモの巣図鑑』『いろいろたまご図鑑』は、特にオススメの一冊です。

写真も苦手なママ&子どもにもおすすめ!色彩を楽しむ虫の絵本

小さな子どもが昆虫に親しむのにピッタリなのが、昆虫など小さな生物を描いた絵本です。虫の写真はどうしても気持ちが悪いというママや子どもでも、デフォルメされたキャラクターなら親しめるのではないでしょうか。

虫の絵本といえば、エリック・カールさんの作品が有名ですね。

  • はらぺこあおむし
  • だんまりこおろぎ
  • ごきげんななめのてんとうむし
  • くもさんおへんじどうしたの

『はらぺこあおむし』は、世界的なベストセラーになった超人気絵本です。どの図書館にもかならずおいてありますし、出産祝いやプレゼントでもらったというママも多いのではないでしょうか。

絵本の内部には穴があけられていて、子どもが自分の指を入れるなどして楽しめるように工夫されています。色合いも豊かで美しく、お菓子や果物が登場するなど子どもの好奇心をくすぐるポイントがたくさんあります。

最近は自分で色をぬって自分だけのオリジナルあおむしが作れる絵本や、ぬいぐるみになっている立体絵本なども販売されています。また、キャラクターグッズもたくさん売られていますね。

『だんまりこおろぎ』は、音の出る絵本です。最後まで読むと、こおろぎがきれいな声で鳴くように工夫されています。セミやバッタなどが苦手な子どもにおすすめの絵本ですよ。

我が家のクモが苦手な長男が、クモにふれるきっかけになったのが『くもさんおへんじどうしたの』です。クモを怖がる孫のために母が買ってきてくれたのですが、見事作戦勝ちし、夢中で読むようになりました。

この本をきっかけにクモが登場する絵本や図鑑を借りるようになり、『クモの巣図鑑』などにも親しみながら、少しずつクモとの心の距離をつめていったようです。今でも怖いもの見たさですが、一時の恐怖は薄らいでいるようです。

虫が登場する優れた絵本はまだまだたくさんあります。とても可愛いキャラクターが登場する絵本や、美しい挿絵の絵本など、探してみてくださいね。立原えりかさんの『蝶を編む人』は、私のおすすめです。

虫の世界が手に取るようにわかる!?映画やアニメで親しもう

映画やアニメを通じて虫と友だちになることもできます。ディズニー・ピクサーのアニメ映画『バグズ・ライフ』は傑作ですよね、虫はちょっと…というママやパパでも見やすく、楽しめる作品です。

私たちの身の回りにいて、子どもが怖いと思っている虫にはすぐ結びつかないかもしれません。でも、一緒に図鑑をみながら「フリックはアリさんだね」「ホッパーは何の虫かな?」と探してみてはいかがでしょう。

アリの世界をアニメーションにした、『アンツ』も虫に親しめる映画です。『アンツ』はアリの社会をかなり詳しく描いた作品で、大人が見ても見ごたえがあるストーリー展開になっていますよ。

ほかにも『ビー・ムービー』など、虫の世界を高いクオリティで描き出したアニメーション作品はまだまだあります。日本の『みつばちハッチ』もリメイクされ、見やすくなっていてオススメですよ。

『インセクターズ』や『ニャッキ!』『ジャム・ザ・ハウススネイル』『ミニスキュル』『はなかっぱ』など、虫が登場するアニメを子どもと一緒に探してみてはいかがでしょうか。きゅんとするような可愛いキャラに出会えるかもしれません。

「嫌い」「怖い」の克服は理解することから!虫をもっと知ろう

虫が怖いのは、宇宙人のような奇怪な姿だけでなく、よくわからない生態のせいもあるのではないでしょうか。「害虫」ばかり目につくせいかもしれません。そこで、魅力的な虫について学ぶチャンスを探してみましょう。

昆虫や小さな生き物を特集した、テレビ番組を見てみよう!

虫の生態を追ったテレビ番組も意外とたくさん放送されています。我が家でもよく見るのは、NHK総合で日曜日の夜に放送されている「ダーウィンが来た!生きもの新伝説」です。あらゆる生物がターゲットで、昆虫特集もいろいろあります。

ほかにも、最近は衝撃映像もの、珍獣ものを特集した番組がよく放送されていて、世界中の昆虫や生物の面白おかしい映像がたくさん紹介されています。これまでのイメージをがらりと変えてくれるきっかけになるかもしれませんよ。

博物館や昆虫展に行ってみよう!珍しい虫とふれあえるチャンス

博物館やデパートの展示会場では、昆虫展を開催することもあります。特に小学生が自由研究課題を出される夏休みには、あちこちで昆虫展が開催されています。家族でお出かけしてみてはいかがでしょうか。

珍しいカブトムシやクワガタムシにさわるコーナーや、美しい蝶の羽の展示など、男の子も女の子も興味が持てる展示がいろいろ工夫されています。昆虫折り紙など、いろいろな視点から虫と仲良くなれますよ。

普段あまり目にすることがない虫の図鑑や写真集、シールブックなども販売されます。都会に住んでいて、害虫はいるけれど魅力的な虫と出会えない…という方にはおすすめのイベントです。

本物のホタル、見たことがありますか?光る姿を見てみよう

美しい虫といえば、代表格はホタルでしょう。初夏の夜をいろどる緑色の光は、はるか太古の昔から日本人に愛され続けてきました。そんなホタル、みなさんは本物を見たことがありますか。

もしも近くにホタルが生息している場所があるなら、子どもと一緒に見に行ってみませんか。きっと感動を与えてくれますよ。ホタルは水辺にいることが多いので、足元に注意してくださいね。

といっても、都会に住んでいるとなかなか本物を見る機会がありませんよね。全国でホタルを見るツアーも開催されていますが、手軽に見るなら動画がおすすめです。特にマレーシアやパプアニューギニアにある「ホタルの木」はすごいですよ。

一寸の虫にも五分の魂…虫を飼って、命の尊さを学んでみよう

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いろいろな方法をご紹介してきましたが、虫に対する嫌悪感・恐怖心は少しはやわらぎそうですか?虫に興味が出てきたら、最終ミッションは「虫を飼ってみる」です。大切なことを、たくさん教えてくれますよ。

カブトムシ・クワガタ・カタツムリ・青虫…身近で飼える虫たち

一時、カブトムシやクワガタムシを買ってきて飼育する子どもが多いことが報道され、批判されました。でも、どんどん自然がうばわれていく中で、こうした虫を手に入れられない子が多いのは当然のことです。

仕方のないことを批判するよりも、子どもが小さな命にふれる機会を作ってあげることのほうが、ずっと大切ですよね。ただし、「欲しい」と言われて、安易に買い与えることはおすすめしません。生き物はおもちゃとは違うからです。

生き物は、放置すれば命絶えてしまいます。ある程度理解できるようになり、世話ができるような年齢になったら、「毎日絶対にさぼらず、世話をすること」という約束をして、命に対して責任を取ることを教えましょう。

また、都会でもカタツムリやオタマジャクシなど、意外にいろいろな生き物を見つけることができます。私自身、子どものころはダンゴムシやミノムシ・カタツムリをたくさん飼育していました。

またキャベツなどアブラナ科の植物にはモンシロチョウの青虫が、サンショウやカラタチなどのかんきつ系の木にはアゲハチョウの青虫がつきます。ニンジンやパセリには、シマシマ模様のキアゲハの幼虫がつきますよ。

モンシロチョウの幼虫やアゲハの幼虫は比較的育てやすく、上手に育てるとさなぎになって羽化する様子を見ることができます。一生懸命育てた青虫が蝶になるときは、感動しますよ。我が家では、長男が毎年3種類以上の青虫を羽化させています。

飼育していると、さまざまな問題も起こります。

  • 青虫がゲリをする
  • さなぎが落ちてしまう
  • 青虫から小さなマユのようなものがたくさん出る

青虫はさなぎになるときに、体の中の余分なものを全部フンとして出します。これが大量のゲリに見えるので驚きますが、正常な反応です。私も長男から教えてもらい、驚きました。

壁や木の枝についたさなぎが落ちてしまうこともあります。ボール紙や脱脂綿で上手に立てかけておけば、無事羽化できますよ。こうしたトラブルは毎年起こり、調べたり試行錯誤していろいろな方法を編み出しました。

青虫から出る小さなマユは、コマユバチという別の昆虫のものです。これに刺されると、青虫の体内が侵食されてしまいます。残念ながら、マユが出てきたら助からないそうです。死んでしまってショックですが、生きることの壮絶さを教えてくれます。

きょうだいの興味が、虫嫌いな子の恐怖心を解いてくれることも

きょうだいの中で虫を怖がる子、怖がらない子がわかれることもあります。虫を拾ってきては飼ったり観察したりする子は「なんでも拾ってこないの!」「そんなもの捨てなさい!」と叱られたりしますよね。

でも、虫に対する興味は責められるものではありません。命を大切にしなければならないという意識が希薄になっている現代、虫は命の尊さや生命の過酷な現実を子どもに教えてくれる、貴重な教師でもあります。

虫が怖いきょうだいがいても、別のきょうだいが興味を持って観察したり、一生懸命飼育している姿を見て、少しずつ虫に興味がもてるようになることもあります。恐怖症がやわらぐ可能性を考えて、少し様子をみてみましょう。

我が家の二男も羽虫が大嫌いで、一時公園に行くことも難しいくらい苦手になってしまいました。でもお兄ちゃんが玄関の虫かごでいろいろな種類の青虫を飼育するようになってから、虫に対する感覚が変わってきました。

お兄ちゃんは虫かごを掃除したり、食べ物の葉っぱを取り替えたりする手間を弟に見せ、「これがキアゲハの幼虫だよ」「何度も皮を脱いで、緑色になって大きくなるんだよ」と説明してくれます。

脱皮している様子や、さなぎになろうとする様子、羽化して蝶になった姿など、大切なポイントでかならず弟に声をかけ、「すごいね、おもしろいね」と感動を分かち合ってくれたのです。弟の虫嫌い克服の功労者は、お兄ちゃんでした。

おかげで、我が家では家の中に虫やヤモリなどが入ってくるたびに、家族総出で観察会が開催されるようになりました。知らないものは不気味でも、知れば知るほど親近感がわいてくるものですよ。

知れば知るほど魅力的!子どもと一緒に虫のことをいっぱい学ぼう

子どもと一緒に虫について学び、いろいろな虫についての生態を知ると、あんなに気持ちが悪いと思っていた虫もなんとなくユーモラスに見えてくるかもしれません。虫を怖がっていた子どもも、少しは虫を身近に感じられるのではないでしょうか。

虫にさわることができなくても、興味を持って観察することは簡単にできます。まずはパパやママが、ちょっと変わった見た目の虫でも、私たちと同じ生き物なんだという意識を持つことが第一歩ですね。

「自分とは違う存在を受け入れられる心」や、「生き物はおもちゃとはちがう、命でうごくもの」ということを教えてくれる小さな生き物たち。どうしても怖い子は、実物ではないコンテンツから親しんでみましょう。

みんなのコメント
  • あゆみさん

    ちょっとだけ克服できそうです!

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