孤独な育児ストレスに負けないで。外に出てつながりを広げよう

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2015/05/07

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初めての育児は、わからないことや不安だらけ。産後は休養が必要なのに、慣れないことの連続、その上夜泣きで寝不足になるなど、本当に大変ですよね。思い通りにいかなくて、途方にくれることも多いでしょう。

不安と孤独に追い詰められて

私も、夜泣きする赤ちゃんを抱っこしながら、途方に暮れ、立ち上がる気力もなく放心状態で布団の上に座り込んでいたことが何度もあります。今思うとマタニティブルーだったのかもしれませんね。

でも、そんな自分の状態を、誰にも打ち明けられませんでした。ああいう精神状態の時、気持ちを外に向けるのは、難しいのだと思います。この世に赤ちゃんと私しかいないような、絶望的な孤独感。

「助けて。」と言っていたら違う世界が見えたのに、と今になって思います。

赤ちゃんを初めて抱っこしたとき、生まれて初めて味わうような充実感と幸福感に包まれたはずなのに、不安なことばかりでてきます。なんでもちゃんとやらないと、って自分を追い詰めていませんか?

子育てに自信がなくなって、不安でどうしようもなくなった時は、外に出てみましょう。我慢しすぎて、産後うつや育児ノイローゼにならないためにも。

大切な産後一ヶ月の休養

でも、まずは産後しっかり睡眠をとり、休みましょう。特に産後一ヶ月は、できるだけ横になって過ごしましょうね。とにかく体を休めるということを最優先させてください。

体を休ませるってどんなこと?

出産で自分でも思ってもいないほどの体力を消耗し、産後は体が本当に疲れています。「意外と大丈夫だよ。」と言って、産後すぐ台所に立ったり洗濯したりする人も多いでしょう。

そう、意外と動けてしまうのです。でも実は、出産という大仕事のため、骨盤はぐらぐら。歩けるからといって産前と同じように動いてしまうと、不安定になっている骨盤を痛めてしまいます。

この時期に無理をすると、産後の心身の回復が遅れてしまうことや、更年期になって影響が出ることもあると言われています。本や雑誌などはもちろん、スマホやPCの見すぎで、偏頭痛や肩こりに長い間悩まされることも。

陣痛から分娩までの時間やお産の時間が短かったり、帝王切開や無痛分娩など、お産の疲れをそれほど感じない人もいます。でも、お産には変わりありません。自分の体を過信せず、ゆったりした生活を送りましょう。

産後一ヶ月は、体全体が回復するための大切な時期です。「目を閉じて、横になること」……体の回復には、これが一番です。昼間休める時に、赤ちゃんと一緒に寝てしまってくださいね。

遠慮せずに助けてもらって

母乳をやるのは、お母さんにしかできないかもしれません。でも、家事や沐浴は誰でもできることです。頼めることはなんでも頼んでしまいましょう。

「私のやり方がある」とか、「任せるなんて申し訳ない」とか、そんなことは考えず、お母さんは赤ちゃんのお世話中心の生活でいいのです。少しぐらい洗濯や掃除がいつもどおりじゃなくても、どうってことないですよ。

「絶対に『こう』でなければダメ」という気持ちは、お母さんになったらどこかに置いてきましょう。しんどいですからね。

地域子育て支援センター

産後の一ヶ月をゆっくり休んで、それから徐々に赤ちゃんの首も座り、お母さんも少し元気になったら…近くの「子育て支援センター」に出かけてみませんか。子どもと一緒に過ごせる安心な空間。乳幼児とその家族、だれでも気軽に利用できます。

先輩ママに心配事を聞いてもらったり、スタッフにわからないことを教えてもらったりすることができます。育児教室など、子育て家庭をサポートする講座を開催しているセンターもあるので、気軽に参加してみましょう。

子育ての知識を深めたり、他の親子との交流や情報交換したりもできます。一人で悩まなくていいんだ、と思えますよ。

児童館などで一緒に遊ぶ!

児童館に出かけたことはありますか?児童館には、遊戯室や図書室などがあり、親子で楽しむことのできる施設です。体育室のある児童館もありますよ。

ままごとの道具や、つみき、トランプ、コマなど、いろんな遊び道具があります。未就学児と保護者が対象の催し物や、図書室での読み聞かせなどしているところもあります。

ここにも専門の職員さんがいて、遊びや子育ての知識を教えてくれます。

近くにあるのに意外と知らないかもしれない児童館。体育室がある児童館は、お父さんも利用しやすいみたいですよ。子どもと思い切り体を使う遊びは、お父さんの方が得意かも。たまにはお父さんに子どもを児童館に連れて行ってもらってみては?

一緒に行って、お父さんと子どもは体育室、お母さんは図書室でゆっくり雑誌や本を読むのもいいですね。一人で雑誌をパラパラめくるなんて、久しぶり!これもリフレッシュできます。

お出かけしたい!預かり保育

子育てに少し慣れてきたら、美容院に行ったり、カフェに行ったり、そろそろ自分の時間が欲しくなってきますよね。

保護者が子どもを保育できない時に、一時的に保育所などで子供を預かってもらえます。施設ごとに、保育時間や利用料金などは違うので、問い合わせてみてください。着替えや持ち物など、必要なものも確認するといいですね。

通院や冠婚葬祭などの理由はもちろん、美容院やランチやお茶など、リフレッシュが目的でも利用できます。「こんな理由で利用していいのかな。」と思わずに利用してみましょう。

「リフレッシュのために」と言いにくかったら、「通院のため」などと言ってもいいと思いますよ。預かり保育は、お母さんを助けるためのものですから。そしてリフレッシュできたら、子供にいっぱいさわってあげてくださいね

ただ、最近では保育園がいっぱいで、待機児童なんだけどパートで働きたい、というお母さん達がたくさん出てきました。そのため、施設によっては、希望通りに預けることができないかもしれません。

困ったときにはファミサポ

地域の保育園などがいっぱいで、預かり保育が利用できなかったときには…ファミリーサポートセンターに問い合わせてみましょう。

ファミサポは、地域の育児や介護の援助を受けたい人(依頼会員など)と援助したい人(協力会員など)が会員となり、育児や介護について助け合う会員組織です。はじめに、会員登録が必要です。

上の子の保育施設への送迎やベビーシッター、産前産後の家事のお手伝いなどもしてくれます。産後、体調が悪いときや、きょうだいの行事があるときなど、利用してみてくださいね。利用料金や援助内容は、センターごとに違うので調べてみてください。

支援センターや児童館で、同年代の子どものお母さんやお父さんとお友達になるのも嬉しいことですが、ファミサポは、自分たちの親世代の方が多いです。頼りになりますよ。

年齢が離れている方が相談しやすいこともあるかもしれませんね。子育てが終わって、子どもやお母さんを助けたいな、という人たちですから、子ども好きなのはもちろん、親身になってくれる方が多いみたいです。

友人は、3人目の子どもを出産直後、脳梗塞になって、命はとりとめたものの、車の運転ができなくなりました。

私は、「園の送り迎え、うちの子と一緒にするよ。」と言いましたが、遠慮したのか、旦那さんや実家のお母さんが代わる代わる送り迎えしていました。

しばらくしてから、ファミサポを利用するようになったそうです。園の送迎と、夕食の支度を手伝ってもらっています。たいてい同じ人にお願いし、子どももなついているらしく、本当に助かるそうですよ。

逆に、気を遣わなければいけない夫の母よりも、気が楽だと笑っていました。仲良しの親戚のおじさんやおばさんが増えたような感じだそうです。

友人夫婦は、二人とも実家が遠いため、心細い思いをしていたんでしょうね。ずっと明るくなった笑顔を見て、私まで嬉しくなりました。

ファミサポは有償ボランティアですが、保育士など資格のある人以外は、講習を受けておられるそうです。心配だったら資格のある方に、とお願いできるでしょうし、実際に会ってお話してみて、信頼できる人に預けましょう。

どこに預けても、最初のうち、子どもは泣いてしまうかもしれませんが、罪悪感は持たなくていいですよ。お母さんの心配な気持ちは子どもに伝わります。

人と人とのつながりを増やす

助けて欲しい時は、助けて!って言ってみましょう。子どもを育てるのは、お母さん一人の責任ではないのです。助けたり、助けられたりして、人と人はつながりを作っていけばいいのですから。

友達にしろ、預かり保育の先生にしろ、児童館のスタッフにしろ、どんな素晴らしい人と出会えるかわかりません。逆に、どうもウマが合わない人もいるでしょう。世の中にはいろいろな人がいます。つながりを広げてみてください。

意外な相談相手

先日、耳鼻咽喉科を受診したときのこと。のどの吸入をしているとき、赤ちゃんを抱っこしたお母さんが診察を受けている声が聞こえてきました。

なんの症状で受診したのかまではわかりませんが、そのうち「最近夜泣きがひどいんですよ。私も全然寝られなくて。」と、そのお母さんが言いました。

「耳鼻咽喉科で赤ちゃんの夜泣き相談?」と思った私は先生の返事に興味シンシン。おじいちゃん先生、夜泣きのこと相談されても困るんじゃないかなと思ったのですが。先生の答えは、自信に満ちた、見事なものでした。

「昼間、子どもにさわってる?日中は一緒に遊んで、寝る前は、特にいっぱいさわってあげて。子どもがお母さんでおなかいっぱいになるぐらい、ほっぺくっつけたり、なでてあげて。そのうち落ち着くよ。」

「ただし、それはお母さんじゃないとだめ。お父さんじゃだめだよ。母親が一番安心するんだから。あとは、子守唄でも、手のマッサージでも、いいかもしれないと思ったこと、いろいろやってみるといいよ。何が好きか、知っておくと、後々楽なんだから。」

なるほど!子どもの好きなことを知っているお母さんには、余裕がありますものね。私もいいこと教えてもらっちゃいました。

つながりの中でいい人間関係を

孤独な育児の中で不安がふくらむと、よその子とわが子を比べてしまいます。育児書を読みあさり、自分はダメな母親だと落ち込み、子どもに干渉したくなります。自分のことを受け入れられなくなり、子どものあるがままの姿も受け入れられなくなります。

広いつながりの中から、いい人間関係をみつけられると、人からどう見られる、とか、「仕事と育児を両立する素敵なママはこんなふうじゃなきゃいけない」とか、そんなことは気にならなくなるものです。

たった一つの組み合わせ

最近、お母さんたちの悩みを聞いていると、つながりの薄さ、自分の評価への不安がどんどん大きくなっているような気がします。なぜか「いつも一緒のママ友はいるのに、本当に心配なことは相談できない。」そうなのです。

  • 「子どもが発達障害と診断されたんだけど、どうしていいかわからない」
  • 「旦那と別居するの。今から引越し。」
  • 「うちの子、いじめられてるみたいなの。」

こんな話を、ママ友のどのグループにも属さない、普段ほとんどしゃべらない私に、突然相談してきたりします。そして、口を揃えていうのが「あの人たちに、こんなこと言えない。」です。

「あなたの方が、きっといい人だと思うの。わかってるんだけど、私、人にどう思われてるかが気になって気になって、やっぱりあの人たちと一緒にいないと不安で。いない間に何言われてるか心配なのよ。」と言った人もいました。

みんな、不安や悩みを持ちながら毎日過ごしているはずです。確かに、雑誌を見れば「素敵なママ」がたくさん、育児書を見れば「こうすれば、あなたの子どもはこうなる!」などの情報があふれています。

でも、あなたと、目の前の子どもは、それぞれ、たったひと組の組み合わせです。人と比べることになんの意味があるのでしょう。

子育て上手で素敵なママ

こんな悩みもありました。

園で、朝ごはんのメニューを答えると先生から「野菜が少ないですね。もっと、野菜を取り入れた献立はできませんか?」と言われました。「あんまり好きな野菜が無くて。」と答えると、「じゃあ、具だくさんのスープはどうですか?」

これを聞いて、がんばって早起きして野菜のたくさん入ったスープを作ったのに、肝心の子どもは「スープ嫌い」と言って、一口も食べてくれない。

でもいいお母さんだと思われたくて、園に提出するノートには、今日の朝食欄に「野菜スープ」と書いてしまった。次の日は、小松菜のおひたしと書いてしまう。子どもは箸をつけようともしないのに。

評価してほしい

私たちは、誰に評価されたいのでしょうね。子どもは、お母さんのことが大好きですよ。料理が下手でも、掃除が下手でも、大好きですよ。それでも足りませんか?

情報に振り回され、生身の人とのつながりを深くできなくなった私達は、孤独のあまり足元が見えなくなってしまっているのかもしれません。

精神的な孤立は、自分にも子どもにも否定的になってしまいます。「こうあるべき自分」と違う自分も、あるがままの子どもも受け入れられなくなります。

結びつきを増やし、深める

子どもと一緒に、人とのつながりを広げていってください。もちろん、夫やきょうだい、両親、いとこなど、心を許して甘えられる人がいるなら、どんどん一緒に好きなことを楽しみましょう。

私は、近くの保育園があまり好きではなくて、未就園時は近所のデイサービスに預かってもらっていました。施設で幼い子どもたちは大人気。近所のおじいちゃんおばあちゃんたちに、とっても可愛がってもらいました。

子どもたちを預かってもらう必要がなくなってからも、職員の皆さんとは今でもよくお話します。元保育士さんや看護師さん、子だくさんのお母さんなど、経験豊かな先輩たちにたくさん助けてもらったこと、本当に感謝しています。

デイサービスの利用者さんたちが動物園や公園にお出かけするときは、一緒に連れて行ってもらいました。保育園と違って、決まりごとがあまりないのも気が楽で、肩肘はらない育児を教えてもらったような気がします。

なにか聞いても、いつも「いいよ。」って言われたり「大丈夫だよー。」と言われた記憶しかありません。初めての育児で「こうしなきゃダメなんじゃ。」と思っている私の気持ちは、少しずつほぐれていきました。

最初は、まさかお年寄りばかりのデイサービスに子どもを預けるなんて、思いもしません。そこのデイサービスも、うちの子ども達を預かるのが初めてだったのですから。

たまたま、子どもを預けられるか聞いてみたら「いいよ。」って言われただけなんです。

本当に、どこに出会いやつながりが転がっているかは、わからないもの。あなたと誠実な人間関係を作れる相手は、すぐそこにいるかもしれません。信頼できそうな人がいたら、いろんなことを話してみてください。

子育ては、決して孤独に一人でするものではありません。子どもは世界の宝物。みんなで育てていけばいいのですから。

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