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妊娠中の正しい感染予防であなたの赤ちゃんを母子感染から守ろう!

2014/08/04

妊娠中に細菌やウイルス、寄生虫に感染すると、母子感染して赤ちゃんが何らかの症状を持って生まれてくることがありますが、どんなことに注意すればそれを防げるのかを知って、気をつけている妊婦さんは意外と少ないのではないでしょうか。

もう1人だけの身体ではないことを自覚して、赤ちゃんが生まれてから「もっと気をつけていればよかった…」と自分を責めることがないように、どうすればいいのかを知っておきましょう。

母子感染するものって?

母子感染というと、まず風疹やB型肝炎を思いつく方が多いでしょう。他にHIV、HTLV-1(ヒトT細胞白血病ウイルスⅠ型)、C型肝炎や梅毒などは妊婦健診の際に検査するものなのですが、検査が一般的でないものでも母子感染するものはまだあります。

自身には症状が出ていなくても感染していることは多くありますので、まずはしっかり検査することが大切です。産婦人科で一般的なものの他にどんなものを検査できるかを聞いてみて、可能なものは検査を受けることをおすすめします。

また母子感染というとお腹の中で胎盤を通じて…と思ってしまいがちですが、分娩時や母乳を介して感染するものも多いので、妊娠初期に検査をして大丈夫でも、その後の生活で気をつけなくていいというものではないんですね。

トキソプラズマとサイトメガロ

あまり検査されないものとして、トキソプラズマという家畜の肉や猫の糞などにいる原虫に、妊婦が初めて感染していた場合に母子感染することが多い、先天性トキソプラズマ症があります。

妊娠初期に感染すると、流産や胎児死亡の原因になり、生まれても脳や目に大きな障害があったり、内臓に多くの疾患を抱える場合もあるようで、その症状は多岐に渡ります。後期であれば胎児の体や防御機能がかなり出来ているために、感染していても症状が出ないこともあります。

治療には薬を使いますが、日本では認可の下りているものがなく、治療費は莫大なものになってしまうというのが現状です。妊娠中に感染が分かると、薬が胎盤でトキソプラズマと戦ってくれるので、胎児の症状を軽減することができるようです。

次にサイトメガロウイルス(CMV)に感染することによる、先天性CMV感染症。CMVは世界中のどこにでもあるウイルスで、日本の妊娠可能な年齢の女性なら60~70%は感染したことがあるといわれます。

健康な場合はほとんど症状が出ることがないので、感染に気付かないというわけです。赤ちゃんに現れる代表的な症状は、難聴やてんかん、視力障害などですが、難聴は症状が遅れて出てくることも多く、知らないうちに高度の難聴になるケースもあるようです。

今のところ、治療法は大きく効果のあるものはなく、薬を続けて投与すれば少しの改善が見られたケースがありますが、副作用もあったりと治療と呼ぶには苦しく、こちらも薬に保険が適用されないのが現状です。

感染予防は手洗い・加熱が基本

検査のあるなしに関わらず、まず感染しないということが1番大切ですね。妊娠中に特に気をつけて実行していきたい予防法をみていきましょう。まず感染予防の基本中の基本、石鹸でよく手を洗うこと。特にペットを飼っている方や上のお子さんがいる場合、ガーデニングが趣味で、よく土いじりをするという方も、爪の間までよく洗いましょう。

次に家族であっても食器を共有しない、子供の食べ残しを食べないようにすること。子供の唾液にはCMVが含まれていることがあり、ほとんどが感染性がないものですが、やはり注意が必要です。普段の食事も大皿からシェアするより、1人ずつお皿を分ける方が安心です。

また食品、特に肉はよく加熱すること。子供がトキソプラズマに感染していると分かり「そういえば妊娠中に生肉を食べた…」というお母さんが少なくありません。知っていれば食べなかったのに…と後悔することになっても遅いんですよね。

他に効果的なのは、子供を産むつもりがあるのであれば、妊娠前に様々なワクチンを打っておくということです。特に風疹については、以前にワクチンを打っていても抗体が少なくなっていきますので、子供の頃に接種したから大丈夫ということではないんですね。

妊婦ではない人には何が出来るのか

妊娠したい、また妊娠中の方には、上にあげたような様々なことをぜひ実行していただきたいのですが、それ以外の方も、まずは母子感染の恐怖を知って、1人でも多くの人に広めていくということが、多くの赤ちゃんを救うことにつながると思います。

私自身、2人の子供がいますが、自分が妊娠している間には知らなかったことばかりで、予防にも気をつけていませんでした。今考えると恐ろしいことです。母子感染について、妊娠してあるいは自分の子供が感染して初めて知ったという人が減るように、常識として広まっていくことを願っています。

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