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正しい褒め方は子供を伸ばす効果が!子供が伸びない褒め過ぎ育児

2016/11/22

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どんな些細なことでも褒められると嬉しくて、照れくさくいけれど、心の中に沸々ともっとやる気が湧いてくる…。

そんな経験はありませんか?褒められると嬉しいのは古今東西、子どもも大人も一緒。出来ればお互い褒めあいながら暮らしていきたいものです。

でも実際は「褒めようにも、うちの子には褒めるところが全然ない!」「褒めると調子に乗るから無理」などというママも少なくありません。

逆に、意識して褒め育てしているのに、どうも思ったように我が子が成長していないような気がする…というママもいることでしょう。

昨今、「褒め育てには素晴らしい効果もあるけれど、その褒め方が正しくないと子どもをダメにしかねない!」という懸念が広がっているのをご存じですか?

ひと言で「褒める」と言っても、何でも闇雲に褒めればいい訳ではありません。子どもが伸びる、正しい褒め方のポイントについて考えていきましょう。

長年広く支持された「褒め育て」が否定され始めた理由

1990年代ごろから広く日本でも支持されてきた「褒め育て」。欧米の幼児教育のベースとも言える「褒めて子育てする」というスタイルは日本でも浸透してきました。

「褒め育てで自己肯定感も高くなり幸せになれる」「褒められた子は情緒が安定して社会的に成功する」というイメージが皆さんもあるのではないでしょうか。

しかし実際に褒め育てで成長した世代が今、「傷つきやすい・非常に打たれ弱い・自己肯定感も意外に低い」といった評価を一部では受けているようです。

褒め育て神話は今や幻なのでしょうか。

褒められないと安心できない…自己肯定感の低い子に

真面目な子どもほど褒められることが原動力になることも確かですが、同時に「褒めてもらえるように頑張らなくてはいけない」というプレッシャーも強く感じます。

子どもに良かれと褒めていたはずが、その子の性格によっては常にいい子でなくてはならないという重荷を背負わせてしまうことに。

結果、物事がうまく運ばないと「褒めてもらえない自分はダメ人間だ」と必要以上に挫け、自己肯定感が低い子になってしまう可能性があるというのです。

常に褒められる環境を維持出来るわけではない!

更に、いくら親が褒め育てにこだわっても、学校や習い事の先生達は褒め育て推進派ではない場合もあり、「家庭外」では褒めてもらえない場合もあります。

ずっと褒められ、肯定されて育ってきた子どもが、いざ幼稚園や習い事で小さな社会に出てみて評価されなかったり、叱られたりすると…?

何だか褒め育ての落とし穴が少し想像できますね。もちろん、これはある意味、極端な例ではあるのですが、どうやら褒める一辺倒が危険なのは明らかなようです。

では、我が子を打たれ強く、かつ褒められると素直に意欲や挑戦心を発揮できる子にするには、一体どのような褒め方をすればいいのでしょうか。

あなたは陥ってない?子どもをダメにする褒め方

真面目に子育てに取り組んでいる両親ほど、褒め育てを意識して頑張っている方が多いかもしれません。

子どもは褒めてあげるとキラキラ輝いて、もっと一生懸命に頑張ろうとする姿を見せてくれるので、褒め甲斐もあるというものです。

しかし可愛いから、頑張っているからというだけで、あなたは我が子を褒め過ぎていませんか?

次に子どもをダメにしてしまう褒め方についてご紹介しますので、自分が陥っていないかを是非、チェックしてみてください。

些細なことでも褒めてご褒美を与える習慣はダメ

例えば子どもが一人でオモチャを片付け始めたとします。

「自分から進んで片付けてエライね!ご褒美にアイス買ってあげようね~」

言っていませんか?ここでいけないポイントは二つあります。まず、褒めるタイミング。それから親の側からご褒美(見返り)を与える約束をした、ということ。

子どもがやる気になって行動を始めた時は、途中で周りから褒めたり、盛り上げたりする必要はありません。やる気があれば褒められなくても最後まで頑張れます。

些細な言動をその都度褒めて、ご褒美を提示するのも考えもの。頑張る姿を見て褒めてあげたいのはわかりますが、小さなご褒美を何度も与える必要はありません。

子どもの自発的な行動は最後まで黙って見守り、最後に「助かったよ」「頑張れて素敵だったよ」と認めてあげればいいのです。

成果への報酬が当たり前になると、報酬の質をエスカレーター式にあげなくてはならず、子どもも「ご褒美ないとやらない」というパターンになってしまいます。

褒め言葉の乱用!何をしても褒めまくるのはダメ

とにかく何でも褒めてあげて、子どもの自信とやる気を持ち上げるのが「褒め育て」だというイメージがありがちだと思うのですが、それも落とし穴です。

褒めて褒めて育てた子どもには、失敗したり、出来なかったりするのを極端に怖がり、挑戦心に欠ける傾向があるようです。

それだけその子が親や大人の期待に応えようと真面目に取り組んでいる証拠でもあるのですが、下手をすると極端なコンプレックスにつながりかねません。

大人の言うことを聞かせるために褒めまくるのはダメ

子どもが小さい時、特にイヤイヤ期などは褒めて煽てて調子に乗せて色々やってもらったほうがスムーズに物事が進む場面が多々あります。

  • 「今日はブランコの順番が静かに待てたね、すごい!」
  • 「今日はおやつだけじゃなくて、ご飯もしっかり食べられたね。さすが!」
それぞれの行動はキチンと出来たらいいことではあるのですが、しつけとして必要なことまで、上手く出来たからといって褒めちぎる必要はありません。

公園のブランコを皆で共有して使うのは当たり前。おやつだけでなく、ご飯をしっかり食べることは健康のためにも当たり前。

社会生活をする上で教えるべき「当たり前」はご褒美や褒め言葉で讃えることではないので、なぜそうする必要があるのかを根気よく教えていく必要があります。

  • 「ブランコを皆で仲良く使えて楽しかったね!」
  • 「ご飯をしっかり食べたから、元気で病気になりにくい体になれるね!」
しつけの中で必要なやる気を引き出すには、単純に「褒める=おだてる」ことではなく、自分の行動でこういういい結果が出たのだと示すことが重要です。

優越感(劣等感)と自信過剰!他人と比較して褒めるのはダメ

兄弟やお友達と比較して褒めてはいけない、というのはよく言われることですが、実際にはなぜいけないのでしょうか。

  1. 他人に対して優越感を抱くようになる
  2. 自信過剰になり努力しなくなる

この二点は褒め育てに拒否反応を示す大人が一番懸念する部分かもしれません。

  • 「あなたがクラスで一番お片付け上手だね、えらいね」
  • 「Aちゃんより早く走れて凄かったよ」

こんな風に周りと比較し、負けず嫌いな性格を刺激することばかり言っていると、次第に周りを見下したり、反対に自分を卑下したりすることもあります。

競争相手を作ることは良いことなのですが、親自身が優劣にこだわっていては本来の「お互いを高めあう関係」が築けません。

子どもが勝負にこだわる相手がいる場合は、本人の努力はもちろん、ライバルの努力や成果も同時に認め、褒めてあげるといいでしょう。

優越感・劣等感の次に怖いのが、自信過剰になること。

適当にしかやっていなくても、いつも親は大興奮で褒めてくれる。だから自分は普通にしていても凄いのだ、誰にも負けないのだと勘違いして努力を怠る。

子どもは素直なので、褒められた言葉をそのまま信じます。やる気や自信を持たせるために親が一生懸命盛り上げているなんてわかりません。

ありのままを過大評価すると、せっかくの褒め育ても単なる自意識過剰を助長する道具になりかねないので、さじ加減が必要ですね。

子どもを伸ばすための正しい褒め方

ダメな褒め方のパターンを見てきましたが、「褒め方ひとつをこんなに複雑に考えないといけないの?」と気が重くなった方もいるかもしれません。

もちろん、子どもと会話するときに複雑に物事を考える必要はないので、要は「知っておいたほうがいい」ベースで理解し、実行していけばいいのだと思います。

子どもの性格に拠って同じ褒め方でも良い方向に行く場合とそうでもない場合があるので、親が発する言葉の影響力を認識しておく、イメージ出来ていることが大切です。

そういう気楽な気持ちで、続いてご紹介する子どもを伸ばす褒め方も皆さんの育児に取り入れてください。

年齢に応じた褒め方を!会話が成立するまではオーバーアクション

赤ちゃん時代に褒めるのは手放しで!赤ちゃんにパパママの表情がよく見えるようにオーバーアクションで表現してあげてくださいね。

科学技術振興機構の調査では「褒め育て」を重視する両親の子どもは、1歳半の時点で他人への思いやり等の社会適応能力が高いと科学的に証明されています。

赤ちゃんにとっては大人や兄弟に相手をしてもらい、反応を返してもらうことが何より楽しく嬉しいことなので、褒め方云々は棚上げにして語りかけてあげてください。

ただ1歳半を過ぎてくると、早い子はかなり大人の言うことを理解してくるので、次第に注意が必要になります。

「ご飯を完食できたいい子にはジュースあげる」とでも言おうものなら、次から「ジュースないと食べられない」と答えたりして知恵がついてくるのも時間の問題です。

些細なことでも褒めちぎる行動を続けていると、子どもも次第に「これは褒められるほど価値のあることかな」と分かるようにもなってきます。

本当に褒めるべきことだけに的を絞ると、一気に褒める回数が減りそうですが、子どもが大きくなってくればくるほど、回数より質になります。

その場しのぎのご褒美や褒め言葉は、会話が成立するようになった子どもにはコントロールして使いたいですね。年齢に応じた褒め方を見極めていく必要がありそうです。

褒め言葉だけでなく感動や感謝を伝える言葉や態度も効果大!

例えば子どもが描いた絵をプレゼントしてくれたとします。

「すごい!上手に描けたね」と直球で褒めることもいいのですが、「可愛く描けているね!ありがとう」と感動や感謝を伝える言葉を添えるのも大切ですね。

自分が頑張ったことやプレゼントしたものを親・大人・友達が喜んでくれるというのは褒められるのと同等の喜びにつながり、次へのやる気も引き出します。

上手く感動を伝え、褒めてあげることが難しければ、それを大切に保管したり、壁に貼って折に触れて眺めたりと態度で示せば、子どもにも気持ちは伝わります。

あなたがしてくれる全てが、見せてくれる成長の全てが、こんなに嬉しいのだよという愛情に満ちた言葉や態度が、時にダイレクトな褒め言葉より胸に届くかもしれません。

「挑戦・努力・自分なりのベスト」過程を評価

ある実験で子どもたちに2グループにわけ、標準レベルのパズルに挑戦してもらい、一方には「能力」を褒め、もう一方には「努力」を褒めました。

  • 「君は頭がいいから、こんなパズル簡単に出来るね。素晴らしい。」(能力)
  • 「君は集中して頑張れたから、このパズルを完成できたね。」(努力)

その後第一段階として、もう一度やるなら標準レベルと難解レベルのどちらに挑戦したいかを確認したところ、能力チームは標準、努力チームは難解を選択しました。

第二段階は両チームにとても難しいパズルに挑戦してもらいました。能力チームは早々に諦めましたが、努力チームは長時間粘り続けました。

第一段階で能力チームはなぜ標準レベルを選んだのでしょうか。せっかく頭がいいと褒められたのに、失敗するリスクは冒したくなかったのかもしれません。

第二段階でも「自分の能力では無理」と思ったらあっさりと挑戦をやめてしまい、ここでも危ない橋を渡って自分の評価をさげたくない心理が強く作用していました。

逆に努力チームは努力する過程を認められているので、第一段階から自分が頑張れば意外に何とかなるのではないかと粘り強く奮闘し続けることができました。

こんな単純な実験ですら、顕著にやる気に差が出てきているので、人間の脳の仕組みは意外に単純なものだとすら思えますね。

日常生活の中での褒め育てのなかでは、このような比較を体感することは滅多にないので、褒めてやる気を引き出すことに躍起になりがちですが…

だからこそ猶更、勉強が出来る・スポーツに秀でている等の能力にとらわれず、その子なりに挑戦・努力し、ベストを尽くした過程を褒めたいものです!

第三者の前で子どもをさりげなく褒めて暗示!

ここで紹介する方法は私の思い付きで実践していることなので、読んでみて興味のある方は出来たら試してみてほしい褒め方です。

ママ友同士や親兄弟などの第三者との会話の中で、できるだけ我が子をしっかり褒める、という方法です。しかも我が子に聞こえるよう、多少のデフォルメありで!

  • 「Aちゃんは妹の面倒をよくみて優しいお姉ちゃんだね」
  • 「え~、そんなことないよ!外面がいいだけで家ではイジメてるよ!」

こんな会話はついついしがちですが、娘さんは意外と聞いています。「ママは私のことを外面のいい、意地悪なお姉ちゃんと思っているの?」と更なる反抗心を煽る場合も。

  • 「Aちゃんは妹の面倒をよくみて優しいお姉ちゃんだね」
  • 「そうだね、とても優しくしてくれるから私も助かっているの!」

例え多少は作り話であっても、第三者の前で我が子を否定せず、半分理想の「こうなってくれたらいいな」的な話をしても、誰も咎めません!(笑)

「あなたは優しいおねえちゃん」という褒め言葉を何度も言われると、まるで暗示にかかったように我が子が「私=優しい姉」と思い込み、奇跡が起こるかもしれません。

現に私自身も「しっかり者のお姉ちゃん」とお母さんがあちこちで触れて回ったので、私はしっかり者なのだと兄弟のお世話の使命感に燃えていた記憶があります。

娘や息子にこんな風になってほしいな、という理想を現実であるかのように褒める…妄想すぎて他言しにくいかもしれませんが、暗示のパワーは侮れませんよ。

褒められるように頑張ってくれると信頼を持つ!親の忍耐

育児は子どもを育てているようでいて、ママ自身・親自身も心を育てる努力をしていかねばいけない、いわゆる「育自(自分を育てる)」の側面もあります。

自分が今やっている教育方針に間違いがないのか一朝一夕に答えは出ないので、少しも効果を感じられないと誰でも焦ってしまいますよね。

「親」という漢字は「木の上に立って見る」と書くので、手取り足取り子どもを導くのではなく、忍の一字で見守ることが親のあるべき姿なのかもしれません。

お子さんの可能性を信じて、褒められることが大好きな頑張り屋さんになってくれるよう、私たち自身も自分磨きを意識していきたいものです。

失敗を責めない!失敗は成功の母!

褒め方が大事なことを説明してきましたが、それと同時にとても大切なことは「失敗したときに責めないこと」です。

大人だって、注意して頑張ってやったつもりが失敗してしまうこと、よくあります!私など自己嫌悪になるほど、うっかり癖が治りませんし…。

頑張っても失敗することはある!でも次を恐れずに

子どもが自分で牛乳をコップに注ごうとして、重さに耐えきれずドバーっとこぼしてしまう等の失敗は、感情的に責めないであげてください。

ママが忙しそうだから自分で頑張って入れてみようと挑戦したわけです。そこをワーワー怒ってしまうと、誰だって悲しくなります。

「ママがバタバタしてたから、自分でやってくれたのね。でも、Bちゃんにはまだ牛乳パックは重いから、今度はママと二人で注ぐ練習してみようか」

子どもには子どもなりに思いつきがあって行動しているので、それを頭から否定しないで、もし頑張った欠片があったのなら、ひとまず認めてあげましょう。

もちろん、失敗した瞬間は「はぁ~」とため息は出るでしょうが、本人は大人が思うよりツライものなのです。

そのツラさの上に、親が思うようにならなかったからといって失望する様子を見せたり、大声で騒いだりすると、ますます自発性の芽を摘んでしまいます。

挑戦失敗を受け入れてあげて、「次はこうすれば上手くいくよ」と口添えをしてあげれば、きっと挑戦しやすくなるはずです。

そして次にもしうまく行動できた場合は、是非気持ちよく褒めてあげてくださいね。「失敗は成功の母」とはよく言ったもので、きっと失敗から学ぶことはある筈ですから。

「褒め育て=叱ってはいけない」ではない!

毎朝起きると「今日こそは怒らないで笑顔で子どもと過ごそう」と決意するのに、子どもが起きるや否や、またまた「ダメでしょ」「すぐやりなさい」と大噴火!

決意は何だったの~、と激しく後悔の繰り返し…。私、子育て向いてないじゃないかな、ママの資格ないかもと凹むこともあるかもしれません。

笑顔で褒める育児はもちろん理想なのですが、「褒め育てするなら叱ってはいけない」という訳ではありません。この点は勘違いされがちです。

怒るのはよくありませんが、叱るのは時には必要です。

怒ると叱るは違います。子どものために冷静に教え諭すことは「叱る」です。感情を爆発させて怒りをぶつけるのは「怒る」なので、この線引きは重要です。

ただ褒めることばかりに着目していると、肝心の叱るタイミングを逃します。叱るときは簡潔に冷静に!

結局誰もが褒められたい!脳内セロトニン増加推進計画

褒められると実力以上の力が発揮出来たり、困難を克服できたりすることは脳科学・心理学上でも究明が進んでいるのは周知のとおり。

それには神経伝達物質である脳内物質「セロトニン」の存在が深く関わっているそうです。別称「しあわせホルモン」とも呼ばれるセロトニン。

褒められることで、このセロトニンの分泌が進み、「しあわせ」「うれしい」という感情が脳に伝達されるため、自発的にツライ練習や勉強も頑張れるという仕組みです。

この仕組みを上手に使わない手はないので、正しい褒め方を意識しながら、脳内セロトニンの増加を家族一体となって推進していければ素敵ですよね!

我が子には褒められる人材に育ってほしいのと同時に、人のあら探しばかりしないで、「誰かのいいトコ探し」が出来るようになってもらいたいとも思います。

褒めるって、実は褒められたほうはもちろん、褒めた側自身も嬉しかったりしませんか。

本稿で伝えたかったのは「褒め方にもコツがある」=「愛情をもって子どもの個性を認め、努力の過程を褒める」ことがいかに大切かということです。

頭で分かっていても簡単に実行できる事ばかりではありませんが、中段で述べたとおり意識の片隅にこれらのノウハウを入れておいて、たまに引き出してください。
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