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FGR(IUGR)ってなに?胎児発育不全のマタニティライフ

2014/07/30

妊娠後期に入った31週の妊婦健診でのことです。「赤ちゃんがちょっと小さいですね。気になるので来週もう1度受診してください」産婦人科医のこの一言から、私のお気楽マタニティライフが暗雲に覆われ始めました。

胎児発育曲線からどんどん外れていくミニベビー

それからは毎週病院に行きましたが、医師からはなるべく安静に過ごして、来週また来るようにと言われるだけ。マタニティ雑誌や本を読むと「胎児の推定体重が、標準的な発育曲線から大きく外れなければ大丈夫」と書いてあるけれど、私のベビーは発育曲線からどんどん遠ざかっていました。

大丈夫じゃなかったら、どうしたらいいの!?

その時は結局35週で早期破水してしまい、緊急帝王切開で出産した長男はNICU(新生児集中治療室)にしばらく入院することになってしまいました。その後の妊娠でも胎児が小さいと言われ続けた私。大丈夫じゃないくらいベビーが小さい場合、マタニティライフはどう過ごせばよいのでしょうか?

正常な新生児を基準に作成されるのが胎児発育曲線

胎児発育曲線とは、正常に生まれた新生児が胎児だった時の推定体重を集計して、グラフにしたものです。正常な出生体重が2,500g以上4,000g未満と幅があるように、胎児発育曲線も上下に大きく幅があります。

「胎児発育不全」=FGRってなに?

推定体重がこの曲線の間に入っていれば、胎児の大きさは標準的だと言うことができます。しかしこれよりも小さい、もしくはグラフと並行して大きくなっていたのに途中から成長が遅くなったり止まってしまうのが、胎児発育不全(Fetal Growth Restriction=FGR)です。

FGRは、以前は子宮内発育遅延(Intrauterine Growth Retardation=IUGR)と呼ばれていたため、今でもIUGRという言葉も多く使われています。

どうして胎児発育不全になるの?

FGRの原因は大きく3つに分けられます。1つめは、胎児に病気などなんらかの原因がある場合。2つめは、母体に病気や生活習慣などの問題がある場合。3つめは、胎盤やへその緒の機能に問題があって、胎児にうまく栄養がいかない場合です。しかし困ったことに、FGRは原因不明のことも少なくないのです。

胎児発育不全に治療法はない!?

FGRの原因が分かって、その原因を取り除くことができればよいのですが、原因不明では治療のしようがないし、原因が分かっても胎内の治療ではできないことも多くあります。

原因を取り除く以外に、FGRの治療法ははっきり分かっていません。アミノ酸やビタミン剤を点滴するなどさまざまな研究はされていますが、まだ決定的な治療法は解明されていないそうです。

「安静」が1番の治療だった!

ここで初めの話に戻りますが、私が医師にくりかえし言われていたのが「なるべく安静に過ごすこと」でした。実はFGRの治療で唯一はっきりと効果が認められているのが、この「安静」だったのです!

「安静にする」ってどういうこと!?

安静に、と言われても、家でただダラダラ過ごしていればいいというわけではありません。究極のダラダラ人間になるのです。というと語弊がありますが、トイレとお風呂以外はお布団から出ないくらいのつもりでいてください。

ただ寝ているだけじゃダメ!左側を下に寝る

寝る時の姿勢も、ただ横になるだけではダメです。左側を下にして寝てください。これは「左側臥位」と言って、FGRに限らず妊婦さん全般に推奨される姿勢です。

左側を下にすると、身体の右側にある静脈の血管に胎児の体重がかからなくなり、血流がよくなるそうです。じっと横になって極力カロリーを消費せず、へその緒を通してなるべくたくさんの栄養をベビーに送ってあげることが、何よりの治療なのです。

ベビーの命を守る最善のお産を

胎児発育不全の場合、出産は帝王切開になることも多いようです。お腹の中で十分大きくなれなかったベビーは、お産に耐えられる体力がないからです。

近年「自然なお産」が注目される反面、帝王切開にはマイナスイメージが持たれがちですが、それが何よりも大切なベビーの命を守るためならば、帝王切開による出産も最高にすばらしいお産だと言えるはずです。

帝王切開による幸せなお産の思い出

手術には不安もあるかと思いますが、部分麻酔の帝王切開なら産声を聞くことも可能です。私は2度目の帝王切開の際、生まれてすぐの元気なベビーに触れることができて、嬉しくて嬉しくて涙がぽろぽろこぼれました。

が、はだかんぼうのベビーがおしっこをして先生方にかかってしまい、無機質で殺風景なはずの手術室が、にぎやかな笑い声に包まれました。とても幸せなお産でしたよ。

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