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児童虐待は身近に?「子どもを可愛いと思えない」時、どうする?

2014/05/03

児童虐待というと、何か信じられない事件のように思われることも多くありますよね。「子どもを愛せないなんて信じられない」「子どもを可愛いと思わない親なんていない」などともよく言われがちですが、本当にそうなのでしょうか。

虐待してしまう保護者さんには、子どもを愛している・きちんと育てたいと思うからこそ、その責任感の強さや、周囲からの期待という名の圧力に負けてしまうようなマジメさがその原因であるようなことも多いものですよね。

子どもを虐待しそうになってしまったら、どのようにしたらよいのでしょうか。今回は、ママさんから子どもへの虐待が起こってしまう原因の一部と、もし子どもに虐待してしまいそうになった時にはどのようにしたらよいのか、ご紹介してみたいと思います。

虐待の原因、ウソ・ホント

子どもへの虐待については、数多くの誤解が存在しています。例えば「シングルマザーやワーキングマザー、虐待を受けて育った母親は、今度は子を虐待するようになる」といったものです。こうした「虐待するだろう」という視線こそが、そうした人々を追いつめ、虐待に向かわせているということが多くあります。

「子どものためなら母親は我慢して当然」と言った言説もまた、ママさんを虐待に至らしめる環境的な原因の1つです。サポートも薄く孤立しがちな「母親」にそうしたプレッシャーをかけることで、追いつめられてしまうケースは非常に多くあります。

「子どもを可愛く思えない」のも、全く珍しい話ではありません。特に産後すぐの時期や、イヤイヤ期、反抗期などに顕著ですが「子どものことは無条件に可愛い瞬間ばかりなのが当たり前」なんてわけがありません。子どもに深く責任を持って関わる程、可愛く思えない部分が出てくるのも当然なのです。

「子どもを愛していないなんて信じられない」というのも、また誤解を招く言説の1つですね。愛情を持って全力で子どもを蹴り飛ばす親もいれば、愛情に自信がなくとも適切に子を尊重し育てている親もいるのです。愛情の有無と虐待の有無とは、切り離して考えるのが現実的ですね。

虐待してしまいそうになったらどうしたらいいの?

虐待を防ぐためのポイントは、まずは「距離をとる」ことです。

例えば、どうしても子どもにイライラしてしまって仕方がないのであれば、子どもと距離を置くことです。少しの間別室に1人でいる時間を作る、というだけでもよいですし、家族や行政サービスや、NPOやボランティアの人たちなどに、少しの間預かっていてもらうのもよいでしょう。ショートステイなどを利用するのもよいかと思います。

「あなたのような人間は子どもを虐待しやすい」と言ってくるような人がいるのであれば、そうした人からも距離をおきましょう。そんな言葉をかけてくる人が、あなたやあなたの子どもにとって必要な存在である可能性はほとんどありません。近くにいるだけ損ですので、出来る限り少ない労力で、遠ざかるようにしましょう。

「少し遠くの人を頼ってみる」のもよいかもしれません。近しい人であれば変に気を使ってしまうこともありますが、たとえば電話相談などは、基本的に匿名で行うことができます。スーパーですれ違っても気づかれることのない程度の間柄ですから、どんな内容であっても、遠慮なくぶちまけてしまって大丈夫です。

そして「子どもを愛せない」「子どもを可愛いと思えない」ことで、自分を責めることもやめましょう。大事なのは「愛していないし可愛いとも思えないのに、それを本人に悟らせず、食事を与え、清潔に保ち、笑顔さえ向けてあげられた」自分を保つことです。

子どもを育て、愛情を注ぐ役目は、自分1人で全て行わなければならない仕事ではありません。頼れるところに頼って、自分と子どもの安心と安全を守ることさえできれば、まずは大丈夫です。

以上、いかがでしたでしょうか。虐待の起こる仕組みを知ることは、自分をコントロールするための道具を1つ手に入れる、ということです。どうか虐待をしてしまったり、させてしまったりする人が少なくなりますように。

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